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社内のAIエージェント、使われていますか?Copilotの新しい利用状況レポートを解説

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執筆している2026年11月6日時点の情報です。Microsoft Copilotのエージェント利用状況レポートは更新が速い機能のため、最新情報は必ず公開情報(本記事末尾の参考リンク)もあわせてご確認ください。

本稿は公開された公式資料を整理したものです。新レポートの個別ドキュメントは「Preview」と表記されています。管理センターの画面、集計結果、反映時間は実機検証していません。運用例とチェックリストは筆者の提案です。

1. エージェントを作った後、「使われているか」を確認できていますか

社内向けのAIエージェントを公開しても、作成数だけでは定着度は分かりません。

知りたいのは、例えば次のようなことです。

  • 実際に利用されたエージェントはどれか。
  • 利用者は増えているか、一度使って終わっていないか。
  • 組織で配布したものと、利用者が作ったものは、どう使われているか。
  • Microsoft 365 Copilotのライセンスを持たない利用者の活動も把握できるか。

2026年11月4日付の公式リリースノートには、こうした確認に使う新しいエージェント利用状況レポートが掲載されています。

ただし、これは「全AIの活動を一括監査するレポート」ではありません。特に、Coworkの利用はこのレポートに含まれない点に注意が必要です。

参考情報

2. この記事で分かること

  • 新レポートの対象と、アクティブ利用の意味
  • ライセンス有無と作成元による分析方法
  • 旧レポートから変わった期間・反映時間・対象範囲
  • 管理センターでの確認手順と、数値を読む際の注意点

対象読者は、Microsoft 365管理者、エージェントの運用担当者、AI導入後の定着を支援する担当者です。

3. 「11月4日掲載」と「Preview表記」を分けて読む

リリースノートの11月4日付セクションは、10月28日~11月3日の更新を扱います。一方、新レポートの個別ドキュメントは、取得時点で**Microsoft Copilot Agents Usage Report (Preview)**というタイトルでした。

リリースノート全体は一般提供に到達する機能を案内していますが、個別資料にはPreview表記が残っています。本稿ではこの差を隠さず、一般提供・全テナント展開完了と断定しない扱いにします。

新レポートの概要は次のとおりです。

項目 個別ドキュメントの説明
対象の利用場所 Copilot Chat、Microsoft 365アプリのWord・Excel・PowerPoint
エージェントの種類 Declarative、SharePoint、Custom engine agents
利用者 Microsoft Copilotのライセンスを持つ利用者と、持たない利用者
期間 過去7日または30日
反映の目安 エージェントとのやり取りから1時間以内に利用状況を確認できると説明
詳細 利用者別、エージェント別、利用者とエージェントの組み合わせ別

ここで「Declarative」は指示や知識源などを定義して構成するタイプ、「Custom engine」は独自の実行ロジックを持つタイプを指します。すべての実行場所での活動が含まれるわけではなく、例えばTeamsで使うSharePointエージェントは対象外です。

反映時間は公式資料の説明であり、本稿で測定した値や、遅延が起きないことの保証ではありません。

参考情報

4. 最初に見る指標は「利用者」「エージェント」「作成元」

アクティブとは何か

個別ドキュメントでは、エージェントに質問し、回答を受け取った利用者をアクティブ利用者と説明しています。

アクティブエージェントは、選択期間に少なくとも1人のアクティブ利用者がいる、エージェント要素を持つアプリの重複を除いた数です。単純な「作成済みエージェント総数」ではありません。

指標 読み取れること その数だけでは分からないこと
Total active users 対象期間に使った利用者の広がり 回答への満足度、業務の完了
Total active agents 対象期間に使われたエージェントの広がり 未使用エージェントを含む全在庫
ライセンス有無別の利用者 利用層の違い 課金額、ライセンス購入の要否
Responses sent to users エージェントが返した回答数 正答率、削減時間

利用状況は導入後の観察材料です。利用回数の増加だけで業務成果や投資対効果を証明できるわけではありません。

作成元を分ける

新レポートのCreator typeは、次の区分で表示されます。

表示 意味
Your Users 組織内の個人がAgent Builderなどで作成。自身で利用したり、同じ組織の人へリンク共有したりするもの
Your org Copilot StudioやMicrosoft 365 Agents Toolkitなどで作成され、管理者が組織内の広い利用を承認したもの
Microsoft Microsoftが作成したもの
Third-party Microsoft以外の開発者が提供し、組織での利用を管理者が承認したもの

「Your Users」は、不正なエージェントや未承認の危険な利用という意味ではありません。作成・共有・配布の区分と、リスクの評価は別です。

Summaryで期間全体、Trendで日ごとの推移を見られます。まず全体傾向を確認し、必要な場合だけ個別の詳細へ進む使い方を提案します。

参考情報

5. 仮想例:社内FAQエージェントの定着を確認する

架空の組織で、社内手続きのFAQエージェントを公開したとします。以下は、実在の組織や利用実績を使わない運用例です。

筆者なら、公開後のレビューを次のように進めます。

  1. 過去7日のSummaryで、対象エージェントのアクティブ利用者と回答数を確認する。
  2. Trendで、公開案内を行った日とその後の利用推移を見る。
  3. ライセンス有無別に、想定した対象者へ利用が届いているかを確認する。
  4. 利用者アンケートや問い合わせ件数など、別の評価材料と組み合わせる。
  5. 継続利用が少ない場合は、入口、回答品質、対象業務、周知方法を見直す。

例えば回答数が多くても、同じ問題を解決できず質問を繰り返している可能性があります。利用が少なくても、対象者が限られる重要業務を支えている可能性があります。

数値は評価の結論ではなく、調査を始める手がかりとして扱います。利用が少ないことだけを理由に、エージェントを削除したり、利用者個人を評価したりしない運用を提案します。

6. 管理センターで確認する手順

新レポートの個別ドキュメントに記載された手順は、次のとおりです。実機検証済みの画面操作ではありません。

  1. Microsoft 365管理センターを開く。
  2. Reportsを選ぶ。表示されない場合はShow allを開く。
  3. Usageを選ぶ。
  4. レポートのMicrosoft Copilot > Agentsを開く。
  5. 過去7日または30日を選び、SummaryとTrendを確認する。
  6. 必要に応じて、利用者別・エージェント別・組み合わせ別の詳細を確認する。

リリースノートの案内はCopilot管理配下での確認を示していますが、本稿ではレポート固有のドキュメントにある経路を採用しています。画面構成や展開状況によって表示が異なる可能性があります。

必要な権限

個別資料は、閲覧ロールを利用状況レポートの概要ページで確認するよう案内しています。概要にはReports Readerや、利用者の詳細を含まないUsage Summary Reports Readerなどが列挙されています。

閲覧のために一律でGlobal Administratorを付与するのではなく、目的に合う最小権限を選びます。個人別の確認が必要かどうかも、先に決めておくとよいでしょう。

参考情報

7. 管理者が確認したい、数値とプライバシーの注意点

ライセンス区分の人数を単純に足さない

選択期間の途中でライセンスを付与・削除した利用者がいる場合、ライセンスありとなしの人数を合計すると、全体のアクティブ利用者数を上回ることがあります。

区分をまたいだ重複があり得るため、合計の不一致だけで集計不良と判断しません。

個人情報は既定で非表示

利用状況レポートでは、利用者名や表示名などは既定で非表示です。表示設定の変更は、組織のプライバシー運用に従って判断する必要があります。

定着確認が目的なら、最初は集計値で足りるか検討します。詳細を出力・共有する場合には、閲覧者、目的、保存場所、保持期間を決めることを提案します。

最終利用日と集計期間を混同しない

利用者詳細の**Last activity date (UTC)**は、選択した7日・30日という期間にかかわらず、直近の利用日を示すと説明されています。

また、日付はUTCです。日本時間での案内日や利用日と比べる場合は、タイムゾーンをそろえて確認します。

参考情報

8. 旧レポートとの混同と、集計対象外に注意

旧レポートのページには、廃止され、新レポートを使うよう明記されています。古い記事を参考にする際は、次の違いに注意します。

項目 旧レポートの説明 新レポートの説明
選択できる期間 7・30・90・180日 7・30日
データ反映 対象日の終了後72時間以内 やり取りから1時間以内
対象範囲 組織で作成したエージェント中心 SharePoint、Microsoft、第三者のエージェントなどへ拡大

新レポートでも、次は別途確認が必要です。

  • Cowork利用は含まれません。 個別資料は、別のCowork利用状況レポートで確認するよう案内しています。
  • Teamsで使うSharePointエージェントは対象外です。 SharePointエージェントに対応していても、すべての利用場所を含むわけではありません。
  • 90日・180日の表示は未対応です。 将来の追加予定を、現時点で使える機能とは扱いません。
  • 利用者にCopilotライセンスがないことと、無料利用は別です。 このレポートは、請求書や課金条件の代わりにはなりません。
  • テナントごとの提供段階、契約上の利用条件、表示されないデータの個別原因は、今回参照した公開情報だけでは確定できません。

画面にデータがない場合も、「利用されていない」と即断せず、対象エージェント、利用場所、期間、反映状況、閲覧権限を確認します。

参考情報

9. まとめ

新しいエージェント利用状況レポートは、「作った数」から「実際に使われている範囲」へ視点を移すための材料です。

まずは利用者数、アクティブエージェント数、作成元別の傾向を確認し、必要な場合だけ詳細へ進みます。その上で、回答品質や業務成果を別の方法で評価します。

Preview表記、旧レポートとの違い、Coworkなどの対象外、個人情報の扱いを押さえて読む。 これが、数値を導入改善へつなげる第一歩です。

参考リンク

  • Release Notes for Microsoft 365 Copilot — Microsoft Learn。2026年11月4日付セクション(対象期間:10月28日~11月3日)、取得時のページ更新情報は11月5日。第1・3・6章の更新内容と提供状況の読み分けに使用。
  • Microsoft Copilot Agents Usage Report (Preview) — Microsoft Learn。取得時のページ更新情報は2026年10月26日。第1・3・4・6・7・8章の対象範囲、指標、手順、制限に使用。ページ更新日を機能の提供開始日とは扱っていません。
  • Microsoft Copilot Agent Usage Report — Microsoft Learn。取得時のページ更新情報は2026年10月26日。第8章の旧レポート廃止と仕様比較に使用。
  • Microsoft 365 Admin Center Usage Reports Overview — Microsoft Learn。取得時のページ更新情報は2026年9月1日。第6・7章の閲覧権限とプライバシー設定に使用。

本記事について

本記事は、公開情報をもとに内容を整理し、できるだけ分かりやすく解説することを目的として作成しています。記載内容は個人の見解であり、所属組織の公式見解を示すものではありません。少しでもお役に立てればうれしいです。

ご質問・追記要望は本ページのコメント欄までお寄せください。

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