コンストラクタとは,インスタンスが生成されるときに
一番最初に動作する部分の事です。
例えばMeasureValueというクラスを作成し
コンストラクタを作成するとこのようになります。
public class MeasureValue
{
public MeasureValue()
{
}
}
publicの後にクラス名をかかれたものは
コンストラクタになります。
外部からはこのように呼び出されます。
MeasureValue measureValue = new MeasureValue();
newを実行したときに引数無しのコンストラクタが起動し
その中に今回は何も書いていないので,特に何も起こりませんが
ブレイクポイントなどを置くとちゃんと通っていることが
確認できると思います。
ではこのコンストラクタ,いったい何のために必要なのでしょうか?
それは,インスタンスを生成するときに
クラスの変数などの初期化などが行えます。
例えばMeasureValueクラスに変数を追加します。
public class MeasureValue
{
private int _value;
public MeasureValue()
{
_value = 1;
}
}
intの変数の_valueを追加し,コンストラクタで1を設定しました。
これでインスタンスが生成されるときに_valueに1が入ります。
「そんなのprivate int _value = 1; って書けばいいじゃん!」
ごもっともです。
次のように書いても同じ意味になります。
public class MeasureValue
{
private int _value = 1;
public MeasureValue()
{
_value = 1;
}
}
だた,次のようなパターンではコンストラクタが
強力な意味を持ちます。
public class MeasureValue
{
private int _value;
public MeasureValue(int value)
{
_value = value;
}
}
private void button7_Click(object sender, EventArgs e)
{
MeasureValue measureValue = new MeasureValue(2);
}
この例ではコンストラクタにintの引数を持ち
_valueに代入しています。
これで,呼び出し元が値を自由に設定できるようになります。
さらにprivate int _value;をreadonlyにすることで
明示的にコンストラクタでの変更しかできない
変数を作ることができます。
public class MeasureValue
{
private readonly int _value;
public MeasureValue(int value)
{
_value = value;
}
}
こういったコンストラクタで内部変数の値がすべて決まり,
その後一切変更できない実装を「完全コンストラクタパターン」といいます。
このように実装すると,インスタンスが生成されてから
一切値が変わらないので,可読性や保守性の高い
より良いコードとなります。