はじめに
先日テスト自動化に関するコミュニティの立ち上げと初のオンラインミートアップを開催しました。
これからオンラインでの技術系勉強会やミートアップをやろうと目論んでいる方も多いと思いますので、私が実際にやってみて詰まったところなどを備忘録を兼ねて共有したいと思います。
注: この記事はオンラインミートアップ開催のノウハウ共有にフォーカスしていますので、ミートアップ自体の内容にはさらっとしか触れません。
主催したミートアップ
- コミュニティ: てすらぼ
- ミートアップ: Test Automation Meetup #1
参加人数
- Connpass登録者数: 登壇枠1, 参加者枠180, キャンセル8
- キャンセル率: 8/189 = 4.2%
- 登壇者3名と運営2名を除く
- 実際の参加人数(実測): MAX140
- 実参加率: 140/181 = 77.3%
- 参加者の大半はエンジニアやQA、テスターなど
今回がコミュニティとして初めてのミートアップだったので正確な比較はできませんが、物理開催に比べるとキャンセル率はかなり低かったように感じます。これは後にも話しますが、オンライン開催特有の参加のしやすさ、気軽さなども関係しているような気がします。逆にキャンセルせずに実際は参加しなかった方が20%強いることを考えると、開催を忘れてしまっていた、物理開催に比べてキャンセルしないと!という気持ちは薄くなりがちなのかもしれません。
ミートアップの流れ
ツール: Zoom webinar
スライドの共有: それぞれのPCから画面共有
時間帯: 平日の19:00~21:00
リハーサル開始: 18:00
オープン: 18:50
ミートアップ開始の前に、Zoom webinarの使い方やこのミートアップに関しての説明を15~20分程度取りました。
そこからセッションをつなげて、21:00まで休憩なしのノンストップで進めました。
振り返り
ここからは実際に参加した方々からのフィードバックや、私自身が思うことを列挙していきます。
よかったところ
導入部でZoom webinarに関して説明したこと
私の所属する企業ではZoomをオンラインコミュニケーションとして毎日のように使用していますが、それでも社内向けにZoom webinarを初めて開催したときは
- 「え?これ私の音声ってみんなに聞こえてる?カメラは?」
- 「参加者って他の参加者の名前も見えないの?」
といった声が少なからず発生していました。
ましてや今回は100人以上の大規模開催だったため、もしかしたらZoom自体を使用したことがない方も多く来る可能性を考慮し、アイスブレイクを兼ねて10分程度Zoom webinarに関して説明する時間を取りました。
- ホストからは参加者の名前しか見えていないことの説明
- ホストが許可した場合は音声のみONにできることの説明(厳密には出席者をプレゼンターに昇格させたりもできますが、今回はその機能を使う場面がなかったのであえて省略しました)
- 手を挙げる機能の説明
- 実際に手を挙げてもらって、よかったら一言お話しませんか?という遊び
実際に事後のアンケートやtwitterでZoomの説明があってよかったという声をいただいたのでやってよかったなぁと思っています。
オンライン開催ならではの繋がり
もともとこのミートアップは2月に福岡でオフラインにやろうと思っていたものでした。
今回このような事態になってしまったので急いでオンラインでの実施準備を始めましたが、おそらく福岡で実施していた場合はこの1/3も集まることはなかったでしょう。
特にアンケートには福岡に住んでいないので今後もオンラインでやって欲しいと言う声をかなりいただきました。
また、今回がコミュニティとして立ち上げ1回目だったのですが、ありがたいことに積極的に運営に参加したい、または登壇したいというお声をかなりいただきました。これも(当たり前かもしれませんが)福岡でのローカル活動の場合はなかなか難しかったと思っています。
気軽に参加できる
これは出席者として初めてWebinarに参加した方からの感想なのですが、オフラインの開催に比べてかなり気楽に参加できるというのは強みだなと感じました。
例えばオフライン開催の場合ちょっと家に帰って夕食を作らないと、子供の面倒を見ないと、といった場合泣く泣くキャンセルせざるを得ませんが、オンラインだと家事の合間にラジオ感覚で参加できるというのは個人的に好きです。片手間で参加するなよという声もあるかもしれませんが、そこは主催者側が事前にスタンスを共有しておくのもありかもしれませんね。
準備の手間はオフラインに比べて少ない
オフラインで開催する場合は会場をおさえたり、軽食や飲み物の発注などが意外と大変だったりします。
その点オフラインで最小構成で行えばインカメラのあるPCとネットワーク環境さえあればなんとかなります。
今まで会場どうしよう、飲み物どうしよう、スポンサーどうしようと悩んでいた部分が全くなくなったのは意外に大きかったです。特に私のように新しくコミュニティを立ち上げようという場合に会社のサポートなどはどうしても気になるところでしたが、今のところZoom配信用のチャンネルを作ってもらうくらいで開催できています。
反省・悩んでいるところ
双方向コミュニケーションが難しい
これはやる前からわかっていたことですが、やはり難しいです。
オフラインと違って登壇者は出席者の生のリアクションを見辛いということもあり、どうしても最初は違和感を覚えてしまいます。
今回はtwitterのハッシュタグを積極的に使ってください、という感じにしてみました。
ハッシュタグはだいぶ盛り上がってくれて何よりだったのですが、参加者が全員twitterをやっているとは限らないですし、ここはまだ次回どうしようか悩んでいます。少なくとも参加者の方がどこでコミュニケーションをとればいいか迷わないような方法は考えたほうがよさそうです。
タイムキーパーが必要
これはアンケートでも社内からもだいぶつっこまれました。。
画面共有などで時間を取られることも考慮してそれぞれ長めの時間を取っていましたが、司会進行の私がきちんとしたタイムキーパーとして機能していなかったせいで、少なくない出席者の方々に「これ時間どおり進んでるの?」といった不安を持たせてしまっていたようでした。
オンラインであっても、もちろん時間管理は大事です。反省。。
twitterから質問を拾ってくるのは難しい
今回はtwitterに書き込んでくれた質問を私のチームメンバーが拾ってきて「中継の〜さん!」的な感じで繋いでみたのですが、これはあまりうまく機能しなかったです。
一番難しかったのは質問している本人ではないので、どういった意図の質問なのかわかりずらい場合に登壇者も答え辛いということでした。これはシンプルにQ&Aタイムに音声繋いで直接質問してもらえばよかったと思ってます。
リハーサルは当日にやるべきではない
これも当たり前のことなのかもしれませんが、今回スタート1時間前にリハーサルをすることにしたのですが、お仕事が終わらない場合など直前のリハーサルに参加できないパターンももちろんあります。
今回は致命的ではないですが、プレゼンターの1人がZoomの画面共有機能がMacのセキュリティ機能にブロックされて共有できないということがありました。これも前日までにちゃんと事前リハーサルをしていれば防げたものでした。
バックアップ体制は十分にとっておく
社内でZoom webinarのリハーサルを行っていたときに、Macbook Proが強制再起動をするという冷や汗ものの経験をしました。
もしオンラインミートアップ中にホストのPCで問題が発生した場合にも滞りなく進行できるよう、最低1人はZoomの共同ホストへ設定しておくのが無難だと思います。私の場合はボスが参加してくれていたので、ボスを共同ホストとして設定させていただきました。
ちなみに心配性の私は配信している会社のMacbook Proの隣に私物のMacbook Proを並べてました。
Q&Aや懇親会に関して
Q&Aは音声で出席者に参加してもらえばオフラインで開催する場合とあまり変わりのない質でできると思います。難しいのは懇親会で、いろんな方々がチャレンジされてますがみなさん試行錯誤しているような印象を受けます。例えばZoomであれば数人ごとに部屋を割って懇親会をする、なども考えられますが、今回は初のオンライン開催で、参加者のそれぞれがどんな方が参加している状態なのか不透明だったということもあり、あえて懇親会は開催しませんでした。
これはもうちょっと規模が小さなものを開催するときなどにチャレンジしたいなと思ってます
終わりに
雑多な共有となりましたが、今からオンラインミートアップを主催しようという方のご参考になれば幸いです。