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仕事でも日常でも使えるアサーション

Last updated at Posted at 2025-08-07

はじめに

アサーションを知ったのは、この業界でスクラムマスターとして働いている中で、
顧客折衝や様々なエンジニアと関わっていく中で、お互いが少しでも気持ちよく仕事をするためにはどうしたらよいか考えていた時にアサーションの存在を知りました。
調べて実際に取り入れたことで、色々とやり易くなったのでご紹介しようと思います。

アサーションとは

自他を尊重した自己表現(自己主張)のこと。 
自分の主張はしっかりするものの、相手のことを傷つけないコミュニケーション方法です。
私たちには、アサーション権という人間が生まれながらにして持っている基本的人権があります。

自己表現の種類

アサーションでは、3つの自己表現のタイプがあるのでご紹介します。

  1. アグレッシブ(攻撃的)
     ・自分本位
     ・自分の意見を押し通す
     ・相手を一方的に攻撃する
     ※攻撃的な態度を取っていると相手からも攻撃される可能性がある。

  2. ノンアサーティブ(非主張的)
     ・他人本位
     ・自分の感情を押し殺す
     ・本意ではなくても同意する
     ※がまんして譲ったのにという気持ちが残ることで人間関係にひずみが生じることがある。

  3. アサーティブ
     ・自他ともに尊重
     ・自分の気持ちを正直に伝える
     ・相手のことを考慮する
     ※対立することもあるが、互いに協力して好意的に解決に向かえる。

DESC法

アサーションのプロセスを4つに分解したもので、アサーションスキルの1つ。

D(Describe):描写する(なぜ起こったのか客観的に捉えて事実環境を表す)
E(Express):表現・説明する(自分の意見を表す)
S(Suggest):具体的な提案をする
C(Choose):選択する、代案を述べる

(例)他の仕事で忙しい時に、上司に急な仕事を依頼された。
D:今、〇〇の仕事を本日のXX時までに完成させなければいけない状態です。
E:〇〇さん(上司)の仕事も今すぐお手伝いしたいところなのですが、
S:XX日のXX時まででしたら対応出来るのですが、それでもよろしいでしょうか。
C:もしくは、対応出来る別の方を探しましょうか。

アサーションを取り入れるうえで意識していること

 ・ポジティブ:相手のどんな意見でもポジティブに捉えることで、その後の自分の主張も前向きな意見に変わる
 ・正直:相手の意見を素直に受け入れ、自分の意見も素直に話す
 ・フラット:年上・年下関係なく、一人の人間として尊重する

他に意識していること

  • 非言語コミュニケーションを大事にすること
    非言語コミュニケーション:表情、身振り手振り、声色など

 メラビアンの法則にもあるように、非言語から伝わる情報は約9割と言われています。
 この業界だと、リモート会議でカメラOFFのことが多かったりするので、
 「理解したと言っているが、本当に納得しているのだろうか」と疑問に思うことがあります。
  ⇒カメラがONであれば、納得していなそうな表情をしていたら、
   「何か気になること(懸念)はありますか?」という言葉をかけてあげられて、
   懸念点を解消し、本当に納得することでお互いが気持ちよく進められると思います。
   (なので、私がスクラムマスターとして入ったプロジェクトでは、非言語コミュニケーションの重要性を伝えて、なるべくカメラONで参加してもらうように最初にお話ししています。)

  • 傾聴すること
    「スクラムマスターはサーバントリーダーである」と言われているように、サーバントリーダーの特徴の1つである傾聴です。

 話を聞くときは、相手の話に関心を持って耳を傾けて話を遮らず、相槌をしながら聞くようにしています。
 アサーションをするうえでも、ちゃんと聞いてくれていることが相手に伝わるとその後の会話もお互い歩み寄りながら話せて、最適解を導けていることが多い気がしています。 

最後に

スクラムマスターという役割として、言いたくないけど言わなければならない場面やチーム・組織をコーチングをするときもアサーションが役に立っています。

私は、仕事の中でアサーションを学びましたが、
アサーションは、仕事や特定の役割の人だけが取り入れればよいものではなく、
役割関係なく全ての人が日常的に取り入れることで、仕事も私生活もいつもより気持ちよくコミュニケーションすることが出来るようになれると思っています。

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