1. はじめに
この記事は、Google Cloudの新しい認定資格である「Generative AI Leader」を受験した体験をまとめたものです。 生成AIのビジネス活用に関心のある方、試験の概要、学習方法を記載します。(メモ程度なのであくまで参考程度とご理解ください)
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筆者のバックグラウンド: SIer勤務の経歴8年目のエンジニア(主にAWS環境での開発)
今回の内容に関する範囲ですと、英語は中学生で止まっている、
AIの経験は多少あり、GoogleCloudの経験はあまりないです...
資格に付いてですと、一応AWSは全部取りました!!! - 受験結果: 一応合格....?(点数は非公開のため不明)
2. Generative AI Leader 認定資格とは
公式の説明がこちら
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どのような人におすすめか:
- 今までAIに関連がなかった人
- GoogleClouudのAIをこれからやっていきたい人
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なぜこの資格を取得しようと思ったか:
- GoogleCloudに興味があったから(ほぼ勢い)
- 社内でバウチャーが配布されており、受けやすい環境があったのも大きいです
3. 学習方法
私が行った学習方法と、おすすめのリソースを紹介します。
3.1. 学習期間と勉強時間
- 総学習期間: (約1週間)
- 1日あたりの平均勉強時間: (平日1時間程度?)
3.2. 具体的な学習の進め方
私の場合、AI関連はこれまでも色んな機会で学んでいたこともあり、今回の対策は英語(中学生レベルなので...)とGoogleCloudのサービスを学ぶことが主でした!
- 公式試験ガイドの確認: 眺めてなんとなくの概要を押さえました。
- 情報収集: こちらのブログでの記事が全体を理解するのに非常に役立ったので、ありがたかったです!!!
- 模擬問題演習: 一回受けてみて、ここで英語を必死に調べたり、出そうな単語をメモりました...
- 公式ドキュメントの読み込み: 模擬試験で出た範囲を見てみたり、関連機能などを確認しました
- 実践: 気になる機能などは少し触ってみるなどしました。
4. 試験当日
4.1. 試験形式
- 問題数と試験時間: (90分で大体45問?)
- 出題形式: 多肢選択式(選択問題)
5. 試験の難易度と所感
- 全体的な難易度: GoogleCloudの認定資格の体系上、一番受けやすいランクのものというのもあり、すごい難しいと感じる問題はなかったように思います。
- 時間配分: 問題文が長いものも一部含まれることと、他の認定資格と比較して、問題数の割に時間がないので割とぎりぎりになりました...
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特に難しかった、あるいは戸惑った問題の傾向:
- ユースケースを問うものが多かったので、サービス等が具体的にどのケースで効果的かは抑えたほうがいいように思います。
- 〇〇Agent(例:Code Agent)に関する問題も多かったように思うので、この辺も概要と併せてユースケースは把握する必要があるように思います。
- 専門用語も多く、問題文が長いものについては、最早和訳自体が問題な気がしました...
- 手応えと感想: 感覚としては、技術が苦手な人やあまり関わったことがない人でもきちんと対策をすれば合格できる内容に感じました。
6. 【重要】試験に出る可能性の高いGoogle Cloudサービスおよび機能
私が受験した際に重要だと感じた、あるいは出題される可能性が高いと思われるGoogle Cloudのサービスや機能は以下の通りです。
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Vertex AI Platform全般
- Vertex AI Studio (Generative AI Studio): ノーコードでのプロトタイピング、プロンプトデザイン、チューニング。
- Model Garden: Googleおよびサードパーティの学習済みモデルの探索と利用。
- Prompt Design: 効果的なプロンプトを作成するための基本的な考え方やテクニック。
- Evaluation Services: モデルの性能評価。
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特化型AIサービス
- Imagen: 高品質な画像生成。
- Chirp: 音声認識、音声合成。
- Veo: 動画の生成。
- Google Vids: ナレーション生成などAIを使用した動画編集。
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その他関連技術・知識
- Fine-tuning (ファインチューニング): 特定のタスクに合わせて基盤モデルを調整すること。
- Retrieval Augmented Generation (RAG): 外部知識ベースを参照して回答生成の精度を向上させる技術。
- LangChain, Vector Searchなどのエコシステム: LLMアプリケーション開発を支援するフレームワークや技術。
- 一般的な機械学習の知識(特にLLMの特性、限界、評価指標など)。
7. 【英語が苦手な人向け】試験で出やすい重要英単語・表現集
私自身とても英語が苦手なので、同じように苦労されている人向けに参考程度ですが、役立つ重要単語・表現をまとめました。(個人的には、全部がわからなくても解ける問題は多いと思いますが、キーとなる単語がわからないと何を聞いているかわからなくなるので、頻出部分は押さえておくほうが無難と思います...)
7.1. Generative AI 関連用語
- Prompt Engineering (プロンプトエンジニアリング): 望ましい出力を得るためのプロンプト設計技術。
- Hallucination (ハルシネーション): もっともらしいが事実ではない情報を生成してしまう現象。
- Grounding (グラウンディング): 回答を特定の情報源や事実に紐付けること。
- Few-shot/One-shot/Zero-shot Learning: 少数の例示、1つの例示、または例示なしでタスクを学習する能力。
- Token (トークン): LLMが処理するテキストの単位(単語やサブワードなど)。
- Multimodal (マルチモーダル): テキスト、画像、音声など複数の種類のデータを扱えること。
- Finetuning (ファインチューニング): 特定のデータセットで事前学習済みモデルを再トレーニングすること。
- Bias (バイアス): モデルの予測における体系的な偏り。
- Fairness (公平性): モデルが特定のグループに対して不利益な扱いをしないこと。
- Transparency (透明性): モデルの動作や意思決定のプロセスが理解可能であること。
- Explainability (XAI) (説明可能性): モデルの予測結果の根拠を人間が理解できるように説明する能力。
- Responsible AI (責任あるAI):倫理的で公平、安全なAIの開発と利用。
7.2. 機械学習・AI全般
- Latency (レイテンシ): リクエストからレスポンスまでの遅延時間。
- Throughput (スループット): 単位時間あたりに処理できるリクエストの数。
- Scalability (スケーラビリティ): システムの負荷増に合わせて性能を向上できる能力。
- Deployment (デプロイメント): 学習済みモデルを本番環境で利用可能にすること。
- Inference (推論): 学習済みモデルを使って新しいデータに対して予測を行うこと。
- Mitigation (緩和): リスクや悪影響を軽減するための対策。
7.3. ビジネス・ユースケース関連
- Use Case (ユースケース):具体的な利用事例、用途。
- Benefit (利点、メリット): 導入によって得られる良い効果。
- Challenge (課題): 解決すべき問題点や困難な点。
- Requirement (要件): システムやプロジェクトが満たすべき条件。
- Stakeholder (ステークホルダー、利害関係者): プロジェクトやビジネスに関わる人々。
- ROI (Return on Investment) (投資収益率): 投資した費用に対してどれだけの利益が得られたかを示す指標。
- KPI (Key Performance Indicator) (重要業績評価指標): 目標達成度を測るための重要な指標。
- Governance (ガバナンス): 統制、管理体制。
- Compliance (コンプライアンス): 法令遵守。
8. まとめと今後の展望
Generative AI Leader認定資格の取得を通じて、Google Cloudの提供する強力な生成AIソリューションと、それをビジネスに責任を持って活用するための知識を体系的に学ぶことができました。
個人的に今後はGoogleCloudを利用していきたいと考えていることもあり、学んだことは同じように発信していけたらと思います。