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「AIでレビューは不要になる」に感じたモヤモヤをVerificationとValidationで整理したメモ

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Last updated at Posted at 2026-07-01

はじめに

「AIコーディングエージェントの登場でレビューは不要になる」

最近こういう話をちらほら耳にするようになって、もやっとしていました。

たしかにAIにコードを書かせて、AIにレビューさせて、という流れは日常になりつつあります。でも「じゃあ人間のレビューはもういらないの?」と言われると、なんか違う気がする、という感覚がずっとありました。

その違和感の正体を整理してみたら、レビューがなくなるのではなく、「Verification」と「Validation」の役割がよりはっきり分かれていくだけなんじゃないか、というところに落ち着きました。

この記事は、その整理をまとめたものです。

VerificationとValidationの役割分担の概要

VerificationとValidationのおさらい

品質保証の世界では、昔からこの2つが区別されています。まずはここを揃えておきます。

Verification Validation
問い 正しく作ったか? 正しいものを作ったか?
英語 Are we building the product right? Are we building the right product?
対象 仕様・設計・コード・テスト ユーザー価値・業務価値・UX

言葉だけだと紛らわしいですが、要は「作り方が正しいか」を見るのが Verification で、「そもそも作るものが正しいか」を見るのが Validation、という分け方です。

AIが得意なのはVerificationのほう

たとえば Pull Request のレビューでよくある指摘を思い浮かべてみます。

  • テストが足りていない
  • 例外処理が漏れている
  • コーディング規約に従っていない

こういうのは全部 Verification です。「正しく作れているか」を見ている指摘ですね。

そして、この領域はまさにAIが得意なところだと感じています。

コード生成はもちろん、レビュー、テスト生成、静的解析まで含めて、かなりの部分を自動化できるようになってきました。実際に使ってみても、この手の指摘はAIのほうが漏れなく速い、という場面が増えてきた実感があります。

一方で、Validationはなくならない

では、次のような問いはどうでしょう。

  • 本当にこの機能は必要なのか
  • ユーザーはこのUIを使いやすいと感じるのか
  • この仕様でちゃんとビジネス価値を生み出せるのか
  • このリスクは受け入れてよいのか

これらは Validation です。「そもそも正しいものを作っているか」という問いですね。

AIも観点は提案してくれます。でも、最終的に「これでいく」と決めるのは、やっぱり人だよなと思っています。

整理すると、

  • VerificationはAIが中心
  • ValidationはAIと人が協調

という役割分担になってきてそうです。

IntentがValidationの基準になりそう

最近は Intent-Driven ほげほげ という考え方も注目されています。Intent(なぜ作るのか)を明確にしよう、という話です。

これが Validation とけっこう相性がいい気がしています。

Intent がはっきりしていると、AIは要求生成や実装だけでなく、「この Intent に照らして価値があるか」という Validation の観点まで提案できるようになります。

つまり Intent は、Verification だけでなく Validation の判断基準にもなる。そう考えると、Intent をちゃんと言語化しておく意味がまた一段大きくなるなと感じています。

レビューはスプリントレビュー的に

ここまでを踏まえると、自分の中では「レビューは不要になる」ではなく「レビューの重心が変わる」という表現がしっくりきています。

これまでのレビューは、Verification にかなりの時間を使っていました。テストの抜け、規約違反、実装ミス。そういう「正しく作れているか」の確認です。

AI時代は、その多くをAIが担えるようになります。

その結果として、人は Validation、つまり「本当に価値のあるものを作っているか」を考えることに、より多くの時間を使えるようになる。そういう流れなんだと思います。

スクラムの Sprint Review が大事にしているのも、まさにこの Validation です。AIによって実装サイクルが速くなれば、こうした価値確認をより短いサイクルで回す開発スタイルが主流になってきているように感じます。

おわりに

AI時代にレビューが不要になるわけではないが、VerificationをAIに委ねて、人はAIにサポートしてもらいながらValidationに集中する。これがこれからの開発プロセスの、けっこう本質的な変化なんじゃないかと思っています。

昔からある Verification と Validation という区別を改めて見直すと、レビューの役割や、人とAIの分担がわりとクリアに見えてくる。そこが個人的にはいちばんの発見でした。

とはいえ、まだ自分の中でも整理しきれていない部分は多いです。「いや、Validation もそのうちAIがやるようになるよ」という意見もありそうですし、そうなったときにまた考え直すのかもしれません。この見方に違和感があれば、ぜひ教えてもらえると嬉しいです。

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