負荷試験を実施するために同じ構成のEC2を15台立ち上げてTeratermでSSH接続負荷試験を実施していたのですが、コスト削減のためにEIPを使用せずに負荷試験を実施しないときは停止することにしました。
そうするともちろんEC2を起動するたびに接続先のIPが変更されるため、毎回15台のIPをTeratermに入力しなければいけません。
というわけで、EC2を複数台立ち上げた後、接続先のIPを取得し、立ち上げた全てのEC2にSSH接続を行うTeratermマクロファイルを作成するShellスクリプトを作ることにしました。
事前準備
起動したいEC2のタグに
NAME | VALUE |
---|---|
ttl | true |
を登録しておきます。 |
本題
Shellスクリプト
※使用する際は <profile>→AWS-CLIのプロファイル名、 <keypath>→接続に使うSSHKeyのフルパス に置き換えてください。
# aws cliのプロファイル
AWS_PROFILE_NAME=<profile>
# リージョン
REGION=ap-northeast-1
# 起動するEC2インスタンスリストを取得
INSTANCES_ID_LIST=$(
aws ec2 describe-instances \
--region $REGION \
--profile $AWS_PROFILE_NAME \
--output text \
--filters "Name=tag:ttl,Values=true" \
--query 'Reservations[*].Instances[*].InstanceId' |
sed -e "s/[\r\n]\+//g"
)
# EC2インスタンスを起動する
INSTANCES=$(
aws ec2 start-instances --instance-ids $INSTANCES_ID_LIST \
--region $REGION \
--profile $AWS_PROFILE_NAME \
--output text &&
aws ec2 wait instance-running --instance-ids $INSTANCES_ID_LIST \
--region $REGION \
--profile $AWS_PROFILE_NAME \
--output text
)
# パブリックIPアドレスを取得
INSTANCES_IP=($(
aws ec2 describe-instances --instance-ids $INSTANCES_ID_LIST \
--region $REGION \
--profile $AWS_PROFILE_NAME \
--query 'Reservations[*].Instances[*].PublicIpAddress' \
--output text |
sed -e "s/[\r\n]\+//g"
))
# TeraTermマクロファイル(.ttl)を作成する
echo '' >loadtest-connecct.ttl | sed -e "s/[\r\n]\+//g" >loadtest-connecct.ttl
cat <<-EOS >>loadtest-connecct.ttl
$(
echo strdim ip ${#INSTANCES_IP[@]}
for ((i = 0; i < ${#INSTANCES_IP[@]}; i++)); do
echo "ip[$i] = '${INSTANCES_IP[i]}'"
done
echo for i 0 $((${#INSTANCES_IP[@]} - 1))
echo username = "'ec2-user'"
echo hostname = ip[i]
echo keyfile = "'<keypath>'"
echo msg = hostname
echo strconcat msg "':22 /ssh /auth=publickey /nosecuritywarning /user='"
echo strconcat msg username
echo strconcat msg "' /keyfile='"
echo strconcat msg keyfile
echo connect msg
echo unlink
echo next
)
EOS
やっていること
やっていることは冒頭で記述した通りです。
- タグにttl = trueが定義されているEC2インスタンスのリストを取得
- 取得したEC2インスタンスを全て起動
- 起動したインスタンスのパブリックIPを取得
- 取得したパブリックIPを使用してSSH接続を実施するTeraTermマクロファイルをヒアドキュメントで作成
動作確認
今回接続したいEC2はこちらです。
ttl1,ttl2,ttl3それぞれにttl = trueタグを定義しています。
shellを実行するとEC2が起動し、ttlファイルが作成されています。
内容を見てみます。
生成されたttlファイルの内容
strdim ip 3
ip[0] = '3.112.15.xxx'
ip[1] = '35.72.3.xxx'
ip[2] = '18.181.203.xxx'
for i 0 2
username = 'ec2-user'
hostname = ip[i]
keyfile = "'<keypath>'"
msg = hostname
strconcat msg ':22 /ssh /auth=publickey /nosecuritywarning /user='
strconcat msg username
strconcat msg "' /keyfile='"
strconcat msg keyfile
connect msg
unlink
next
起動したEC2のパブリックIP配列を作成した後、パブリックIP配列に対してループ処理を行い、SSH接続を試みています。
実際にTeraTermマクロを実行すると、起動したEC2台数分のTeraTermが立ち上がってSSH接続してくれます。
終わりに
このshellスクリプトを応用すれば複数台サーバーに対して同じファイルを一括でSCP送信するスクリプトなどを簡単に作れると思います。
是非カスタマイズして便利なTeraTermライフを送ると同時に、記事などでアウトプットシェアしてみんなで幸せになりましょう。