こんにちは、Crane&Iの藤島です。
この記事で3記事目となりますが、少しずつ、自分の書くスタイルが定まってきたかなと感じます。
ありがたいことに、SEを取りまとめる事業統括という立ち位置を頂きながらお仕事をしているので、
私のこれまでのエンジニア、人生経験を交え、キャリア形成に結びつくような有益な情報をお伝え出来たらいいなと思いながら、文字を打っています。
今回は「評価されるエンジニアの特徴」に焦点を当てていきたいと思います。
最初に
ちょっとした誤解を招く表現をするかもしれません。
斜め読みで構いませんので、一応、最後まで読んでください。
言い訳はちゃんと書きます(笑)
突然ですが、私は「贔屓(ひいき)」をする人間です。
併せてお伝えしますが、「えこ贔屓」は好みません。
というか、立場上、それを許されておりません。
※「贔屓」と「えこ贔屓」は似ているようでまったく意味が違います。
贔屓:引き立てること、後援すること
えこ贔屓:好きな方にだけ心を寄せて、肩入れすること、不公平なさま
Qiitaを利用されている方には、リーダーをやられている方も沢山いると思いますが
上記の言葉、ニュアンスに、なんとなくの共感性を感じる方も、中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
では、結論です。
本日の題材「評価されるエンジニアの特徴」ですが、私なりの持論を言うのであれば
ズバリ、「贔屓されるエンジニア」だと考えます。
贔屓という言葉、嫌な印象を感じるかもしれません。
でも違います。
贔屓されることは特別なことではなく、誰でも公平に得られる特権です。
もし、これを読んでいる皆様が、仕事上で今以上に評価を受けたいと思うのであれば、「贔屓される行動」をとってみると良いと思います。
そんなん言っても、どうしたら贔屓ってされるわけ?と思った方。
安心してください。3ステップで説明するのは私の得意分野です。
「成長」と「評価」の違い
具体的なステップを説明する前に、言語の一致をしたいと思います。
エンジニアの方とキャリアに関するお話をしているときに、
「現場で技術を扱い、どんどん成長して、評価をもらって年収を上げていきたいです!!」と、回答を頂くことがあります。
それは、とてもとても素敵な考えです。
ですが、成長する⇒評価される、このロジック、実は論理的につながりが無いのは分かりますでしょうか。
「成長」は、自らにかかるものであり、周りが判断できるものではありません。
良く、先輩社員や上司から「成長したね」と言われることがあるとは思いますが、これは、その人自身が成長し、何かしらを実行し、そのアウトプットを見て周りが判断しているにすぎません。
反して、「評価」は、周りが行うものであり、自らが決められるものではありません。
この理屈からか、何かしらのギャップが発生し、「自分はこれだけ頑張って成長したのに、周りは全然認めてくれないです」と、苦しんでいる方を、よくお見掛けします。
お話を聴いていくと、本当に努力し、頑張ってくださっていることがほとんどですし、
周りが認めないこと自体、優秀なエンジニアの成長を止めてしまうという、機会損失に繋がっていたりするんですよね。
(このような事象が発生しているとき、気づき、声を聴き、解決するのは私たち組織側のお仕事ですが、今日の内容は組織論ではないため、割愛しますね)
「成長するエンジニアの特徴」と、「評価されるエンジニアの特徴」は、アプローチに相違点があると私は考えます。
なぜ、「贔屓される」ことが「評価される」ことに繋がるのか
ここでも、結論をお伝えすると、「評価につながる情報を、知りやすくなる」からです。
例えばですが、八百屋さんで店長さんと仲良くなり、日々情報交換をする仲になったとしましょう。
(物語などで、「お客さん贔屓にするよー」なんて言葉をよく見るので、なんとなく八百屋さんを題材に)
自分は桃が好きだったとして、ある日桃が食べたくてその八百屋さんで購入しようとしたところ
「今日の桃はちょっと甘さが控えめだよ。明日入荷する桃はおいしいよ!」と、教えてもらうことが出来ました。
桃の値段は同じ金額でも、今日買うのと明日買うのでは、明確に得られるものが違うと分かります。
それを教えてもらった自分は、「それでも今日桃が食べたいから桃を買う」、「いやいや。おいしい桃が食べたいから明日まで待とう」と、選択肢を増やすことが出来るのです。
「贔屓される」ことは、「相互の認知補完」へ繋がります。
「相互の認知補完」が進めば、何かと情報が得やすくなったりするものです。
相手から情報を得やすくなると、自らが頑張らなくても、自分にとって有益な情報が入ってくるようになります。
それらをうまく活用すると、最低限の労力で、効率のいいアウトプットを出せるようになり、
しかもそれは、相手が具体的に求めていることであることが多く、結果的には評価されることに繋がるわけです。
そろそろ、「贔屓される行動」具体的な方法教えてよ
はい、ぐだぐだ長く語りまして失礼しました。
では、簡潔に3ステップでお伝えします。
1. 相手に何かしらの情報を取りに行くこと
2. もらった情報を、自分なりに考えたり、調べたり、扱ってみること
3. 2の内容を、多少の期間をおいて、フィードバックすること★重要!!★
この3つを流れで繰り返していれば、正直、ほぼ必ず、誰かしらには評価されている、というような結果につながるのではないでしょうか。(もちろん、受け取る相手のスキルにもよりますが)
なお、このうち、1番と2番は、日常的に実施している方、実は結構いらっしゃいます。
極めて大事なのは、3番です。
この3番を意識してみるだけで必ず何かが変わると思います。
1. 相手に何かしらの情報を取りに行くこと
自分の評価をする裁量を持っている方に向けてが良いです。現場で案件リーダーをやっている方もいいですね。
正直、取りに行く情報は何でもいいです。今自分が欲しい情報にしましょう。
悩み相談でもOKです。
大切なのは、「答え」を聞くのではなく「考え方、プロセス」など、明確に答えがない情報を取りに行くことです。
1+1の答えを聞けば、誰でも「2」と答えます。
特にエンジニアをやっていると、解決したい内容には技術要素が絡むことが多く、答えが明確であることが多いです。
ですが、1+1に向き合った考え方や、公式の組み立て方は持論が入ることが多く、そこに至るまでの思考は、経験則を含めたその個人を表しています。
「このパラメーター、どの値で設定すればいいですか?」
「このパラメーター、〇〇さんならどのように考えて設定値を導き出しますか?」
2. もらった情報を、自分なりに考えたり、調べたり、扱ってみること
貰った情報を、自分なりにかみ砕いて頭の片隅に置きながら過ごしてみてください。
がっつり時間を使う必要は無く、いつもの自分の思考に、ほんの少しだけエッセンスとして置くイメージです。
ぶっちゃけ忘れなければOKです。
3. 2の内容を、多少の期間をおいて、フィードバックすること
死ぬほど大事なのは、実はここです。これを抜かしてしまうと、大変勿体ないです。
誰かに何か教えてもらった時、その結果を共有してますか?
上長や先輩にフィードバック!?と、抵抗感があるかもしれませんが、フィードバックとはもらった情報を評価することではありません。
感想とか、結果とかをシンプルに共有すればいいだけです。ついでに追加質問してもいいですね。
ポイントは、「多少の時間を置くこと」 です。
持ち帰りをして、自分なりに咀嚼した。という事実が必要なのです。
「教えてもらった情報をもとに、こうやってみたらこう感じました」
「教えてもらった情報をもとに、こうやってみたらこんな結果に繋がりました」
「こんな風にやってみたんですが、こうなりました。これってどういうことだと思いますか?」
相手には、あなたとの関わり方における成功体験が重要
ここまでの一連の流れをもって、成し遂げたい結果はなにか。
上司や先輩から、あなた自身の関わり方への成功体験を作ること
これ1点のみです。
自分が伝えたことが、その人にとっての良い影響になっていることを理解すれば
更に追加でお伝えしたいことが山ほどあるのが、リーダーや管理職というものです。
フィードバックを頂くと、それを伝えた当人が思っている以上に、相手は喜び、もっと情報を与えたくなるものなのです。
「私は「贔屓(ひいき)」をする人間です。」
最初にこの言葉を書きました。
本来、上層の人間は、公平であることが求められます。
(ですので、「えこ贔屓」はダメ!絶対!です)
組織として、伝えるべき情報は当たり前に公平にお伝えし、努力してくださっている方々を見つけ出し、どんどん評価をしていくのが私たちのやるべきことの一つです。
そんな私たちのもう一つのミッションは、光る人財を見つけ出し、コア人物(エンジニアとしても、組織者としても)へキャリアを進めて頂くことであり、管理職(先輩やリーダーも)はこんな存在になる人物を、常に目を血眼にして探し続けているのです。
後者の場合、いわゆる
「これまでの努力を結果につなげ、タイミングよく探し出された人」
が、対象となるのですが、ステップ1~3の行動により、
見つけ出されるのを待たずとも、自分自身で選ばれに行くこと が可能です。
大きな結果・成果を出さずとも、プロセスでアプローチが出来る、ということです。
自ら情報を取りに来た人に、その労力に見合うだけの情報は渡される。
上司は、その動きが出来る人物を、知れば知るほど、有益な情報を渡してくれるようになる!
自らしっかり情報を取りに行き、特別扱いをされる立ち位置を確保していきましょう!
まさに、ここまで説明をした行動を行える人物像こそが
「贔屓されるエンジニア」 = 「評価されるエンジニアの特徴」 であると私は考えます。
1. 相手に何かしらの情報を取りに行くこと
2. もらった情報を、自分なりに考えたり、調べたり、扱ってみること
3. 2の内容を、多少の期間をおいて、フィードバックすること
意識してみていただけたら嬉しいです。
話せる場所にいるならば、誰にでもどんどんアプローチしてみよう!
若手のころは、部長とかと話すことは雲の上の存在という印象を持っていました。
そのように感じている方は沢山いるんだろうなぁと思います。
(実際、会社によっては話せない場合もありますしね)
ですが、もし距離が近く話せる環境にあるならば、勇気を出して話しかけに行くといいと思います。
「部長にこんなこと聞いていいのかな」「幼稚だと思われないかな」等、葛藤があるかもしれませんが、社員の方がどんなことを考えているのか、一番知りたいのはその部長だったりするわけで…。
直属の上司に話してみなよ、越権だよ等、ちょっと指摘されちゃったりしても、成長のために情報を取りに行けるぐらい、バイタリティを持つ人物を、評価が下がることは無いと思いますので。(多分)
最後に
誤解を招きそうな表現を多数行いましたが、最後まで読んでもらえているなら真意は伝わる…はず!
日々努力し、尽力をしてくれる方々を、どんどん見つけ出し、評価につなげていくのは私たちのお仕事です。
ですが、エンジニアの皆さんからも、それを見つけやすいように動いてくだされば、より、スピード感を持った相互認知に繋がると思います。
是非、いろんな方の考えや、想い、取り入れてみては如何でしょうか。
評価だけではなく、勿論、自分自身の成長に繋がりますよ。(間違いなく!)
ちなみに、私はいつでも話しかけてもらえるよう、バーチャルオフィスにアバターをずっと置きながら業務しております。間口は広いはずなんだけどなぁ。
うちの社員の人待ってますね。
長文となりましたが、最後までお読みくださりありがとうございました。
それでは、また次の記事で。