はじめに
この記事は、株式会社スピードリンクジャパン Advent Calendar 2025 の1日目の記事です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
SESエンジニアが新しい案件にアサインされた際、地味に困るのがコミュニケーションの取り方だと思います。
皆さんも、既存メンバーの温度感や暗黙のルールがわからず「仕事がしづらい」と感じた経験があるのではないでしょうか。
この記事では、新しい環境にすぐ馴染むためのコミュニケーションについて、自分がやって良かったことを書いてみたいと思います!
無意識に出来ている人は多いかもしれませんが、逆に言えば誰でも明日から簡単に取り入れられるノウハウになるので、ぜひ最後までご覧ください!
アジェンダ
1.【Lv.1】 現場の当たり前に馴染み、相手に「安心感」を与える
2.【Lv.2】 積極性が鍵!人間関係を加速させる仕掛け
3.【Lv.3】 業務外の誘いに繋げる「攻めと守りのバランス戦略」
【Lv.1】現場の当たり前に馴染み、相手に「安心感」を与える
第一印象で心を掴む!
想像してみてください。
今日はあなたの案件に新しいメンバーが増えます。
最初にその人のどんなところを見ますか?どういう人だと好印象でしょうか?
感じ方に個人差はあると思いますが、私は目を見て挨拶をしてもらえるだけでも「会話をする気があるんだな」と感じられます。
また、真剣な顔つきであれば誠実な印象を受けますし、笑顔であれば明るく柔らかい印象を受けます。
初日は、とにかく「話しかけたら反応してくれそう」「一緒に働けそう」と思ってもらえることが大事です!
少し慣れてきたら、会話のトーンやテンポを観察します。
トーンは単純に声の大きさとテンションを指しますが、コミュニケーションが苦手だなと思う方はそれを相手に合わせてみてください。
それだけでも、だいぶ「馴染んでる感」が出ます。
私が参画した案件は、既存メンバーがハキハキ話す感じではありませんでしたが、意外とボケたり冗談を言い合ったりしていました。
そのため、「トーンは抑えめだけどノリや表情は大事にする」 コミュニケーションを心がけていました。
はい。「ノリ」という言葉にうんざりした方、いますね?
わからない話題、ボケやノリツッコミには無理に乗らなくていいです。いつかそれがわかるのでとりあえずニコニコしてましょう。
わからないまま話を振られたらわからないと正直に言えばOKです!
あとは 人の話を遮ること や 言い訳や否定から入ること は意識的に避けましょう。
コミュニケーションで相手に不快感を与えないためにすごく重要なポイントです!
・目を見て挨拶
・会話の「音量」と「文化」を相手に合わせる
「気遣いのプロ」になる
突然ですが皆さんは、質問をする際に意識していることはありますか?
新案件に参画するとわからないことも多く、質問する機会がたくさんあると思います。
以下の2つを見て、どっちの方が回答してあげたいなと思うでしょうか。
お疲れ様です。
現在〇〇の作業中ですが、手順の以下の部分がわかりません。
〜中略〜
どうすればいいですか?
ご確認お願いします。
お疲れ様です。
現在〇〇の作業中ですが、手順の以下の部分がわかりません。
〜中略〜
これは〇〇をするという認識で間違いないでしょうか?
ご多用のところ恐れ入りますが、ご確認お願いします。
あからさまな2つの例で申し訳ないのですが、多くの人が後者の方が好ましいと思うはずです。
まず「どうしたらいいですか?」という質問はあまりにも漠然としているのでNG。
質問は可能な限り解像度を上げておきましょう。
また質問が具体的だと、相手側の「回答する労力が少ない」というメリットに加え、自分側にも「求めている回答がもらいやすい」というメリットがあります。
そして、「ご多用のところ恐れ入りますが」の一言。
相手を気遣う一言を添えるだけで、「こちらも忙しいということを理解した上で質問してくれているな」という安心感が与えられます。
質問する際は、「自分のために相手が時間や労力を使ってくれている」という意識を常に持ちましょう。
では以下の2つはどちらが好ましいでしょう。
〇〇の作業が終わったのですが、次は何をしたらいいでしょうか。
すみませんが、ご確認お願いします。
〇〇の作業があと1時間ほどで完了します。
次は〇〇を進めようと思いますが、問題ないでしょうか?
お手隙の際にご確認お願いします。
前者だと、次の作業を今すぐに指示しなければならないという、相手に対しての時間的な制約が発生します。
対して後者は、現在の作業の所要時間を明確に伝えることで時間的な余裕を作っています。
またこの質問の仕方をすると、自分も「相手の回答がないと作業を進められない」という状況を避けることができるので、双方にメリットがあると言えます。
さらに次のアクションをこちら側から伝えることで質問内容を「はい」か「いいえ」で答えられるように落とし込んでいる点もポイントです。
しかし次のアクションを提案するには、作業の全体像を理解している必要があります。
参画してしばらくは、細かい技術よりも先に全体像を掴むことで、より相手のニーズに合った仕事ができるかもしれません。
・自分の動きを予告することで、質問や依頼の緊急度を下げる
・案件の全体像を把握して作業を先読みする
【Lv.2】 積極性が鍵!人間関係を加速させる仕掛け
状況に合わせた機会創出と会話術
現場参画初期はイベントのチャンス!
私は少しおこがましいかなと思いつつ、2週間程度経ってから自分の歓迎会を自分で企画しました。飲み会が普段あるのかなどの情報は初日にリーダーから聴取済み。ないとのことだったので仕事以外で話す機会は自分で作りに行きました。
元々チームが小規模で動きやすかったのもありますが、できそうだなという方にはこれはかなりおすすめです。最初はリーダーや長年いる既存メンバーなどに相談して巻き込んでしまうことで実行しやすくなります。
仕事ではなかなか雑談をする機会がなく、その人がどういう考えを持っているのかを知る機会は少ないですよね。
そのため、人となりや考え方の背景をより深く知るために必要なステップです。
・雑談をする機会を生かすor創出する
・企画にはまずリーダーを巻き込む
次は話す内容についてですが、 人生の話やキャリアについて がベター。生活環境や家族などの自分ではコントロールできないような外的要因を深掘りするのは避けましょう。なお、「友人関係」については自分でコントロールできる部分なのでたいていの場合は深掘りOKです。様子を見て会話を広げましょう!
「なぜこの仕事を選んだか」「今までどういう経験をしてきたか」「友人はどういう人が多いか」などをベースに会話を構築していくことで、適切な距離感で関係性を構築しやすいです。
また、相手が話してくれた分自己開示することもポイントです。
共感・尊敬など、相手の話になにか感じた際は、ぜひ自分のエピソードトークも混じえて返してみてください。
共感であれば似たような経験、尊敬であれば自分が同じような場面で失敗した話など。
そうすることでその感情に信ぴょう性が増し、相手は「本当にそう思っているんだ」と感じることができます。
似たような経験をパッと思いつかない場合は、多少的外れでも大丈夫です。「ちょっと違うかも〜」と笑いになれば十分だし、自己開示する意志を見せることで相手から質問してもらえる機会が増えるはずです!
・話題は相手の意思決定などを中心に深掘り
・話してくれた分自己開示をする
感謝の「見える化」
仕事をしていると、助けてもらったり教えてもらったりすることがたくさんあると思います。そういうときに使える小技が「感謝の見える化」です。
これは、あえてグループのチャットで個人宛に感謝を伝えるというやり方ですが、これには2つの目的があります。
1.相手の仕事ぶりや親切を称え、周知する
2.問題や困り事が解決したことを周知する
グループチャットの使い方や規模は案件によって様々なので一概には言えませんが、少なくとも上記2の目的がある時点でグループチャットを使用するメリットは十分あると言えます。
グループチャットで感謝を伝えることで相手の高評価にも繋がるため、「また助けてあげてもいいな」と思ってもらえるかもしれません。
またお土産をくれたときなど、業務外の些細なことでも感謝チャンス!
直接お礼が言えなかった場合など、これくらいなら何もアクションをせずに済ませてしまう人も多いかもしれません。しかしチャットでも感謝や感想を伝えておくと、案外そこから物事が展開することもあります。
小さな積み重ねで「運」をつかみに行きましょう!
・あえてグループチャットで感謝を伝える
・小さなことでも好印象を積み重ねる
【Lv.3】 業務外の誘いに繋げる「攻めと守りのバランス戦略」
信頼を得て業務外での誘いに繋げる
仕事とプライベートは完全に分けたいと思う方も多いかもしれません。そのような方はここから先の記事はあまり興味が無いかもしれないです!
私はその人をより深く知るために、飲み会や業務外の誘いにもできるだけ応じたいと思っています。
そのため、任意の飲み会などは必ず参加して次の機会を伺うのですが、特に忘年会などは他部署の方や上の層も集まる機会なので積極的に参加します。
一度そういったラフな場で知り合っておくことで、次一緒に仕事をする機会があった際スムーズに連携できるはずです。
また、そういった機会にはLv.2の会話術が使えます。そこで趣味などの共通点があったらすかさず話題に乗り、その出会いを1回きりで終わらせない工夫をします。
私の場合は何度か飲みに誘ってもらう中で、たまたまゴルフの話題になったので経験があることを伝えてみたところ想像以上に反応がありました。
その結果同じフロアで会った際に雑談の種ができ、最終的には一緒に行かないかと誘ってもらうことができました。
・飲み会やイベントには積極的に参加して人脈を作る
・共通点があった場合は迷わず乗っかる!
相手を観察する
忘年会など大勢が集まる場所で喋るのが苦手という方は多いと思います。
自分から話すのは私も得意ではありませんが、笑顔で話し手の方を向いていると話を振ってくれることがあるのでおすすめです。
また、勇気を出して話そう!と思った瞬間ほど誰かと被るもの。そうなると余計に話しづらくなりますよね。
でも、全く気にする必要はありません。
自分の第一声が通らなかったら、2つ隣の人がこちらを見ていなかったら、まだ話すときではないかもしれません。次はワントーン明るい声で話すと上手く行くかもしれません!
あとは逆に自分が一気に話してしまい、被った相手に話を戻してあげるのも一つの手です。
大勢の場でなかなか話せないという方は、自分に合う方を実践してみてください!
また、相手がどんな立場の人間であっても会話で萎縮する必要はありません。同じ人間なので、そういった飲み会の場ではラフに会話できる方が嬉しいですよね。
そこで、あなたの周りで「この人は懐に入るのが上手いな」思う方を思い浮かべて見てください。
そういった人に共通するのが、「フランク度の調整が上手い」という点だと思います。
言い換えると相手の反応をよく観察している人です。
少しいじり要素を入れてみたり、タメ語を混ぜてみたり、相手の許容範囲を知る行動を無意識にしているはずです。身近にそういう人がいたら、その人を観察してみてください👀
・話し手の方を向いて反応すること自分のターンを作る
・トークの順番を見定める
・相手の許容範囲を知る
最後に
コミュニケーションは相手がどう思うかを考えることです。忙しかったり難しかったり心を乱す要因は山のようにありますが、仕事の根本であるコミュニケーションを大事にしていくと、物事はなにかと円滑に進みます。
また、今話してきたことは通常業務をきちんとこなしている前提のことになります。
まずは基本的な業務をしっかりやること、そこでの信頼をこれらのコミュニケーション術で増幅させていきましょう!
仕事でもプライベートでも相手のことを思いながらよい関係性を構築していきたいですね。
最後までお読み頂きありがとうございました!
SLJのアドベントカレンダーはこの後も続いていきますので、引き続き楽しんでいただけると幸いです。