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AIが書いたコード、誰も見ないと何が起きるか

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AIにコードを書かせるチームが増えています。速く作れるのは便利です。でも、出てきたものを誰も確認しないと、品質が急に崩れます。この記事は、その崩れ方を街の治安にたとえて解説します。うれしいのは、同じ失敗を避ける手がかりが分かることです。

元記事(英語): https://www.manager.dev/newsletter/the-broken-windows-theory-of-coding-agents

目次

  • 割れ窓理論って何?
  • 5か月でレビューがほぼ0になった話
  • ほかのデータでも裏が取れる
  • 何がどう新しいのか
  • 反対の見方と、試されている工夫
  • 自分にどう関係するか
  • 今日覚えること

割れ窓理論って何?

割れ窓理論とは、街づくりの有名な考え方です。小さな乱れを放置すると、街全体が急に荒れるという話です。窓が1枚割れたまま直さないと、次々に壊されていく。そんなたとえです。

著者のAnton Zaidesさんは、これがコードでも起きると言います。しかも街より速い。そこがこわい点だと書いています。

5か月でレビューがほぼ0になった話

ふだんコードは、書いた人とは別の人が中身を確認します。この確認をコードレビューと呼びます(書いたコードの見直しのこと)。

元記事のチームは、速さを優先して確認を任意にしました。すると5か月で、ほぼ全部だった確認がほぼ0まで減りました。8月には1日28件のPRが出たそうです。PRとは、まとめて提出されるコードの束のことです。そのうち確認されたのは、全体の2%ほどでした。

ほかのデータでも裏が取れる

これは、この1本のニュースレターだけの話ではありません。

コード分析のGitClear社は、2億行以上を調べました。AIが広まった後、コピペで済ませたコードが増えたと報告しています。逆に、書き直して整える作業は減りました。整える割合は24%から9.5%まで下がっています(2020年から2024年)。

米Stack Overflowの2025年調査もあります。回答は177か国・約4.9万人です。AIの正確さを信じる人は29%で、前年の43%から急落しました。単発の意見ではなく、広い範囲で同じ傾向が出ています。

何がどう新しいのか

コードが荒れること自体は、昔からある話です。新しいのは、荒れる速さと広がり方です。

昔は人が書いた分だけ、人が確認すれば追いつけました。いまはAIが1日何十件も書き、確認が追いつきません。さらにAIは、既存のコードをお手本として真似します。だから雑な1つが、次々コピーされて広がります。

これまで : 人が書く → 人が確認 → 直す(速さは人なみ)
いま    : AIが大量に書く → 確認が追いつかない → 雑なお手本がコピーされ広がる

上と下の違いは、確認が追いつくかどうかです。下では止める人がいません。だから雑なお手本が、そのまま広がります。問題は「AIのコードは正しいか」から「速さに検査が追いつくか」へ移りました。

反対の見方と、試されている工夫

この見方には反論もあります。確認を人に戻すのではなく、自動チェックにする案です。テストと同じように、レビュー用のAIを毎回走らせて関門にする。そうすれば速さにも追いつく、という考え方です(Bryan Finsterさんの記事)。

著者は、完璧な答えはまだないと正直に書いています。試している工夫はこうです。1つは、全部は無理でも一部だけ人が確認すること(たとえば5%)。もう1つは、書き始める前の「計画」を人が確認することです。

ここからは私の考えです。計画の段階なら、直すのが軽くて済みます。設計図の時点で直すほうが、壁を建てた後より早い。それと同じ理屈だと思います。

自分にどう関係するか

これはプログラミングだけの話ではありません。AIで何かを大量に作れる場面すべてに当てはまります。速くすると、こんどは確認が追いつかなくなります。そして、その確認は静かに省かれがちです。増やす前に、どう確認するかを先に決める。それが持ち帰りです。

今日覚えること

  • AIが大量に書くと、確認をやめた瞬間に品質が急降下する
  • 別のデータでも、コピペ増加と信頼低下という同じ傾向が出ている
  • 直すなら「完成後」より「計画の段階」や「自動チェック」が効く

出典:

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