ここでは、anacondaを使わずにgeopandasやgdalなどコマンドプロンプトでインストールが難しいライブラリをインストールし、pythonの実行環境を構築する方法をまとめます。
まず、anacondaはプログラムが保存されるパスに日本語があると正しくセットアップされません。また、パスの日本語を変更するのはかなり面倒なので、anacondaを使わずにgeopandasなど曲者のライブラリのインストール方法を記述します。
〇環境
→Windows 11
〇対象
→パスに日本語が入っている人
→anacondaの起動が面倒な人
→Python IDLEを使って、自動化したい人など
①Pythonのインストール
まだ、インストールしていなければpythonのインストールをしてください。https://www.python.org/downloads/
geopandasなどマニアックなライブラリを使用する際のおすすめは、最新バージョンよりも2つほど古いものを使用することです。ライブラリの更新は最新バージョンが発表されてから行われるので、使用できない可能性が大いにあるからです。2022年5月現在はpython 3.10.4までがリリースされているので、3.8.9や3.8.10が良いと思われます。
②geopandasなどのwheelファイルを入手
次にgeopandasのもととなるwheelファイルをダウンロードします。こちらのサイトから、目的のライブラリを探してください。(ctlr + Fでページ内の特定の言葉を探すことができます。)
https://www.lfd.uci.edu/~gohlke/pythonlibs/
ライブラリについても、最新版ではなく、最新版から2つほど古いものであれば問題なく動くと思います。
gdalのバージョン一覧(cp39など)についている64や32などは使用しているPCのビットを表しています。ご自身のPCのビットを確認して選択してください。
例
GDAL‑3.4.3‑cp39‑cp39‑win_amd64.whl
GDAL‑3.4.3‑cp39‑cp39‑win32.whl
geopandasに関して、fiona、shapely、pyproj、rtreeなどが不可欠なライブラリなのでこちらも入手してください。
③コマンドプロンプトでの操作
②の作業でライブラリのwheelを入手したら、コマンドプロンプトを開きます。Windowsボタンを開き、検索項目に「コマンドプロンプト」と入力すれば現れます。ここに以下のコードを記述します。
wheelを保存したファイルを仮にDownloadsとすると
cd Downloads
とコマンドプロンプトに入力してください。これにより、処理をする場所がDownloadsに移ります。
次に以下の3つのコードのうち、どれか処理が成功するものを試してください。
pip install GDAL‑3.4.3‑cp39‑cp39‑win_amd64.whl
py -m pip install GDAL‑3.4.3‑cp39‑cp39‑win_amd64.whl
python -m pip install GDAL‑3.4.3‑cp39‑cp39‑win_amd64.whl
ほかのライブラリでも、上記のような手順で作業を行うことでgdalやgeopandasなどの曲者をインストールできます。
海外のサイトにもやり方が多く乗っているので、ここでの方法ができなければ探してやってみてください。