以前、サーバの成り立ちについて記事を書きました。
そこでサーバは『他のコンピュータのためのコンピュータ』という説明をしました。
では、コンピュータ同士はどうやってお互いを認識しているのかについて、自分用のメモとして残します。
#お約束
以下の注意書きをよく読み、用法用量を守って正しくお使いくださいmm
- 文系SEが新入社員やIT業界初心者向けに執筆した記事です。
- 記載されている情報が必ずしも正しいとは限らないので、必ず自分でも調べ直してください。
- 日本生まれ日本育ちですが、日本語が怪しい箇所が多々あります。見つけた場合は、優しくご指摘いただければ幸いです。
#ネットワークってなに?
また抽象的な言葉ですよね、ネットワークって。
一応辞書を引いてみますが、あまり期待できません。
ネットワークとは、「網」という意味の英単語。網そのものを指す用法の他に、複数の要素が互いに接続された網状の構造のことを比喩的にネットワークという。
<中略>
ネットワーキング (networking)
動詞としての “network” の名詞型で、ネットワークを形成する行為のことを「ネットワーキング」(networking)という。複数の何かを相互に繋いで、情報などが流通する網目状の経路を形成することを意味する。
ITの分野では、複数のコンピュータや情報機器をケーブルや無線で繋いでネットワークを形成することをネットワーキングということが多い。例えば、「ストレージネットワーキング」(storage networking)といった場合、コンピュータと複数の外部記憶装置(ストレージ)をケーブルで相互に繋いで通信ネットワークを形成することを意味する。
出典:IT用語辞典 http://e-words.jp/w/%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF.html
なるほど、分からないです…..orz
こういう時は、イメージで理解するといいとお婆ちゃんが言っていた気がします!
イメージにしても理解しにくい…..orz
日常的なもので例えるなら、『コンピュータからの送信内容』を郵便物、『伝送媒体』を郵便ポスト、『ネットワーク機器』を郵便局として考えてみてください。
郵便物は郵便局に送らなければ送られません。また、直接郵便局に行かなくても郵便ポストを経由して郵便局に郵便物を届けることができます。
##ネットワークの種類
ネットワークにもいくつか種類があります。
学校や会社内だけで使用できるネットワークを**『LAN:Local Area Network』**といいます。
各ご家庭で設定しているネットの設定などもLANに含まれます。
また『無線LAN』なども最近は聞く機会が多いと思います。
これは単純に有線(ケーブルなど実体)でコンピュータ同士を繋げて『LAN』を構築しているのか、無線(電波など実体を伴わないもの)で繋げて構築しているかの違いです。
会社等の場合、回線事業者の回線を利用して遠隔にある別拠点と繋いだネットワークを**『WAN:Wide Area Network』**といいます。
最後に、世界中のネットワークと相互接続できるネットワークを**『インターネット』**といいます。
より正確に言うと、インターネットへの接続先を提供するサービス事業者「ISP:Internet Service Provider」が相互接続したネットワークということになりますが、色々なネットワークと接続できる場所がインターネットと覚えていただければ問題ないかと。
『インターネット』は今のご時世知らない人はいないと思いますが、正しく説明できる人は少ないのではないでしょうか。
###Wi-Fiってなに?
上記で記述した『無線LAN』の方式(ルール)です。
『無線LAN』が出始めた際は色々な電波の方式があったらしいです。
その都度、端末の方式を変更したり中継機を間に挟んで通信するのが非常に面倒だったため、統一方式(ルール)を作ろうということになり誕生したのが『Wi-Fi』です。
身近なところだと、外でスマホを使用する際はモバイル通信(電波のアイコンにLTEや4Gとなっている状態の通信)、家だとWi-Fi通信に切り替えている、とイメージすると分かりやすいです。
###ルータとスイッチの違い?
ネットワークの要素で触れた、ネットワーク機器のうち、『ルータ』と『スイッチ』があります。
ネットワークとはコンピュータ同士が接続されているものを指し、接続時に使用し『LAN』を構成するのが『スイッチ』です。
似たものとして『ハブ』などもありますが、現在はほぼ同機能の機器として見られています。(性能差はスイッチに軍配があります)
『WAN』や『インターネット』など『LAN』同士を繋げる機器が『ルータ』です。
最近のWi-Fiルータであれば、『ルータ』機能と『スイッチ( or ハブ)』機能が一体になっているのが大半です。
青枠で囲った箇所が『スイッチ(or ハブ)』です。コンピュータをLANケーブルなどで繋ぐことで『LAN』を構築できます。
赤枠で囲った箇所が『ルーター』です。『LAN』に繋がっているコンピュータを『WAN』経由で『インターネット』などと繋げています。
###家のネットワーク環境ってつまりは…
Wi-Fiルータ(スイッチ)に接続されたデバイス群(PC、Wi-Fi利用時のスマホ etc)から作られた『LAN』となります。
『インターネット』に繋げるためには、上記のイメージにあるように『WAN』を司る回線事業者と、プロバイダーを経由する必要があります。
これが引越ししてネット環境を整備する際によく聞く、回線とプロバイダーです。
回線は物理的なケーブルを使用する必要があるので、引越し先によっては回線を引くための工事が必要になります。
プロバイダーはインターネットと接続するための通行手形をイメージしてもらえればいいかと思います。
通行手形となるものが、プロバイダーと契約すると送られてくる『モデム』というものです。
いらすとやのインターネットとプロバイダーのイメージは非常に分かりやすいです。
ケーブルが『回線』、人が『プロバイダー』、地球が『インターネット』です。
百聞は一見にしかずとはこのことですね。
###スマホのモバイル通信は…
ちなみに、スマホはプロバイダー通さなくてもインターネット繋がるけど、と思われるかもしれません。
スマホの契約時、プロバイダーの名前は出てこないですよね。
ただdocomoならspモード、他ならLTE NETやウェブ使用料などで契約されているサービスがあると思います。
これらはキャリア(スマホの販売の大元)がインターネット接続サービスとしてプロバイダー機能を提供しています。
なので、家のネットワーク環境と同様に、スマホも回線(キャリア)とプロバイダーを経由してインターネットに接続しています。
(家のPCとWi-Fiルータの役割をスマホ1台で担っているイメージです)
普段はスマホ1台だけの『LAN』ですが、『テザリング』などをすることでスマホの『LAN』に別の端末を繋げることもできます。
また、キャリアではない格安モバイルも、回線事業者の回線を借りて通信サービスを提供しています。
(UQモバイルはauの回線を借りることで通信サービスを提供しています)
##ネットワーク通信のやり方
ネットワークについてはなんとなくイメージできたかと思います。
ここまでの内容だけでお腹いっぱいになりそうですが、あと少しだけお付き合いをmm
ネットワーク同士を繋ぐのはできたけど、どうやってやりとりしているの?、という疑問をここでは解消していきたいと思います。
##ネットワーク通信の仕組み
ネットワーク通信はネットワーク(コンピュータ、ネットワーク機器、伝送媒体)と、**通信を行うためのルールである『プロトコル』**という規定に従ってデータをやりとりします。
(LAN内で完結する通信であっても、複数のネットワークを介する通信であっても基本は同じやり方で通信します。)
『プロトコル』のイメージとしては、配送の種類と考えると分かりやすいです。
紙一枚だけを送るなら『手紙、はがき』、茶封筒に入る量の荷物を送る場合は『レターパック』、大荷物を送るなら『宅配便』というように、送りたいもの(データ)によって『プロトコル(配送方法)』は決められているのです。
『プロトコル』にはいくつもの種類があり、それらを体系的にまとめたものに『OSIプロトコル』や『TCP/IP』があります。
詳細はまた別の機会に紹介できればなと思います。(この内容だけで1つの記事ができるので….orz)
##プロトコルの種類
配送方法にあたる『プロトコル』には以下のような方法があります。
##アドレスってなに?
配送でいうところの配送方法までは上記『プロトコル』の欄でイメージできたかと思います。
配送方法だけ設定しても配送はできません。
配送するには誰に、どこに配送するかの情報である『宛名』と『宛先(住所)』を設定する必要があります。
インターネットにおける『宛名』にあたるものが『Macアドレス:Media Access Control address』、『宛先』にあたるものが『IPアドレス:Internet Protocol address』です。
以下の記事を超える分かりやすいイメージが思いつかないので、詳細は以下を参照するのが一番です←
MACアドレスとIPアドレスの違い
#おまけ
本記事で少しだけ『Wi-Fi』に触れたので、ここで今話題の『5G』についても少し紹介をします。
##5Gってなに?
『Wi-Fi』とは別の通信方式です。
モバイルなどは現在『4G』が主流ですが、これに代る次世代通信方式を指します。
『5G』を利用するには、『5G』の通信方式を搭載したデバイスを使用する必要があります。
ただ、既存のデバイスでも『5G』対応デバイスに『テザリング』をしてもらうことで恩恵に与れるかもしれません。
スマホなどに搭載予定のことからもわかるように『5G』は屋外での使用を主目的としています。
逆に『Wi-Fi』などはルータを回線に接続して利用するため屋内での使用を主目的としています。
(『4G』や『5G』は回線事業者が整備している基地局と呼ばれる施設の無線を利用して通信を行っています。)
#まとめ
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『ネットワーク』とはコンピュータ同士を繋げたものを指します。
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『ネットワーク』は大きく分けて『LAN』『WAN』『インターネット』の3種類があります。
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『ネットワーク』の通信は『プロトコル』と呼ばれるルールに基づいて行われます。
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『Macアドレス』は宛名(物理アドレス)を、『IPアドレス』は宛先(機器判別番号)を指します。
#最後に
インターネットが壊れたと聞くと、世紀の一大事に聞こえる理由が分かりましたね←
#参考
初歩から理解するネットワークの基礎(1)--ネットワークの基本を分かりやすく解説
ルーターとスイッチはどこが違う?
MACアドレスとIPアドレスの違い