あくまでリセラー中の人の個人の感想です。
今年もProxmoxは色々ありましたので、振り返りたいと思います。
ある程度時系列順になっていると思います。
毎年の値上げ
Proxmoxサブスクリプションは毎年1月に値上げがあります。
例年、約5%ほどの値上げとなり、今年も同様でした。
※PVE Communityなら€110→115など。
Proxmox商業誌の発売
いきなり手前味噌になってしまった
同人誌は昔からあったのですが、2月、3月に以下の商業誌が発売されました。
タイトルはダダ被りですが、内容は棲み分けされているのでどちらもおすすめです。
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Proxmox VE 実践ガイド
- 入門寄り。
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Proxmox VEサーバー仮想化 導入実践ガイド
- 応用寄り。
オマケで、8月には以下の教科書にもProxmoxの内容が追加されました。
無料DL可能で、PVEのインストール~VM構築までの内容が含まれています。
NVIDIA vGPU のサポート
GPU パススルーは対応していましたが、vGPUが対応されておらず待ち望む声もありました。
今年3月に正式にvGPUがサポートされるようになりました。
他にもパートナーエコシステムは広がりを見せています。
ソリューションプロバイダーとして以下に掲載されていますが、それ以外にも各ベンダー側でProxmoxサポートを明言している場合もあるので、調べてみてください。
祝!Proxmox 20周年!
2025/4/29に、Proxmoxは20周年を迎えました!
ちなみに、長男PMGが20歳、一番知名度のあるPVEが17歳です。
再販が可能なバウチャーシステムの登場
Proxmoxのサブスクリプションは再販がNGで、エンドユーザーが開発元・あるいはリセラーパートナーから直接購入する必要がありました。
これは「エンドユーザーとテクニカルサポートの距離が増えるほど、エンドユーザーの顧客満足度が下がるため」という開発元のポリシーによるものです。
ですが、日本(だけではないかもしれませんが)の商習慣としては中間業者(代理店/商社/SIerなど)を経由したほうが都合がよいケースも多く、導入に対する課題でした。
このような課題を解決するために、バウチャーシステムにより中間業者を経由してサブスクリプションの利用が可能になりました。
バウチャーシステムがリリースされた直後は、開発元としても整備されていない部分もありましたが、約半年でかなり整備されてきたと感じています。
また、バウチャーシステムでの導入実績も増えてきました。
Broadcomによるパートナーの選択と集中
今年はOSC(open source conference)に出展していたのですが、8月の京都あたりから「VMware販売できなくなっちゃって…」という企業の方々が情報収集がてらブースに訪れてくれました。
パートナーに対して以下のような選択と集中があるようです。
それもあってか、Proxmoxのリセラーパートナーは増えています。
シルバーパートナー以上は開発元の以下Partnerページから検索することができますが、それ以外にも多くの認定パートナーがいるはずです。
※各社のプレスリリースなどを目にすることがあります。
リセールしている開発元によるサブスクリプションについては違いはありませんが、独自の国内サポートなどで差異があるはずなので、自分に合ったパートナーを探してみてください。
Debian 13 Trixie リリースに伴う Proxmox のメジャーバージョンアップ
各Proxmoxプロダクトのライフサイクルは、Debianに連動しています。
今年8月にDebian 13 Trixieリリースされたので、各Proxmoxプロダクトのメジャーバージョンもリリースされました。
それに伴い、PVE 8.0などはold stableとなり、来年8月にEOLとなります。
EOLを迎えたとしても利用不可になったりはしないので、サブスクリプションによるサポートが不要であれば利用継続も可能です。
ただし開発元は「機能が少なくバギーでセキュアじゃない古いバージョンをなぜ使い続けるの?」というポリシーなので、サブスクリプションでのテクニカルサポートを受けたい場合はメジャーバージョンアップが必要になります。
Proxmox 末っ子、PDM 正式リリース!
αリリースから1年、予定通り2025年12月にProxmox 4兄弟の末っ子 PDMが正式リリースされました!
本格的に利用され始め複数クラスタ運用はもちろん、「大規模クラスタ運用したいけどCorosyncチューニングはしたくないし、複数クラスタ分割すると管理が大変」等、かなり需要があると思います。
HW価格の高騰
メモリをはじめ、各パーツの価格が高騰しています。
エンタープライズ向けのサーバ機の価格も比例して高騰しています。
※この状況が一過性のものか、長期的に続くかはわかりませんが…
ハイパーバイザーをProxmox などの無料/安価なものに変更したり、RAIDコントローラーを外してソフトウェアRAID(ZFSなど)を利用する、ZFSのZIL/L2ARCやCephのDB/WALを利用するなどで、HWコストを別の部分に転嫁する、といったケースも増えると思います。
ただオンプレが割高・クラウドが割安にも見えるため、クラウド移行が加速するかもしれません。
Proxmox の 2026年はこうなる?
サブスクリプションの価格変更と為替
詳細な価格は言えませんが、来年1月にも恒例の値上げがあります。
それ加えて、為替の影響もあります。
本日時点の為替です。1年で約20円、10%ほど上昇しています。
年明けには185JPY/EURを超えてしまいそうな勢いです。
為替はどうなるかわからないので、「複数年契約がお得」とは断言していないのですが、これだけ円安に傾いてると複数年契約が結果的にお得かもしれません。
仮想化ソリューションの松竹梅の竹は?
実際にはもっとグラデーションがあり、松竹梅と3分割するのは乱暴と認識しつつ
高くていいものであるVMwareを松、無料でも利用できるがサポートに限界があるProxmoxを梅と例えると、その間を埋めるコストとサポートなどの品質のバランスの取れた仮想化ソリューションを待ち望んでいるのではないでしょうか?
ちなみにProxmoxのサポートの限界というのは、以下などです。
- Proxmox以外のOSS部分へのサポート(Debianなど)
- 24/365のサポートなし
- ちなみに開発元は現在クリスマス休暇中で、クリティカル以外は対応されません。(規約にもちゃんと書いてあります)
多くの仮想化ソリューションがありますが、群雄割拠状態でユーザーとしてはどれにしようか悩んでしまうのではないかと思うので、決定版のようなものが台頭したりしないものでしょうか?
ただ、多くのユーザーさんがハイパーバイザー決め打ちということもなく、用途やプライオリティに応じて複数のハイパーバイザーを使い分けることになると思います。なので、決定版のようなものは難しいですかね?
Proxmox技術者求!
アーリーアダプターが中心だった一昨年、昨年と比較するとサブスクリプションサポートだけでなく、SIを期待される方の比率が増えてきています。
またハンズオン・トレーニングなどの依頼もあったりします。
Proxmox認知度は上がってきていますが、まだまだ扱える技術者は需要に対して不足していると感じます。
これから業界に飛び込む人達はProxmoxを得意分野にすると引く手あまたかもしれません。
終わりに
毎年ですが、今年は特にメジャーバージョンもあり盛りだくさんに感じました。
来年はEOLによりメジャーバージョンアップ対応の問い合わせ・依頼が多そうです。
非公式ユーザーコミュニティJPmoxsは来年も継続してやっていきますので、参加いただけると幸いです。
またProxmox Advent Calendar に参加してくれた皆さん、ありがとうございました!
徐々にカレンダー埋まっていって、うれしかったです!来年も開催しますのでよろしくお願いいたします。
それではメリークリスマス&よいお年を!
