Wordで図の挿入をするとアンカーが出てきて、勝手に場所が動いたりして、思うような図のレイアウトができなくてイライラします。ネットで検索してもよく理解できないので、いろいろ試行錯誤してわかったことを書き留めます。
Wordで図を挿入しようとするとき、カーソルは文章のどこかにありますから図はこのカーソルのあるところに挿入されます。この時にはアンカーは出てきません。 図の挿入には「行内」と「文字列の折り返し」の二つのモードがあると考えてください。 「行内」はあくまでも、行の中にまるで文字のように挿入されます。ただし、実際は図の大きさは文字よりも大きいので、不自然なレイアウトになりますが、図がページ幅の時は違和感を感じないので、そのままにしてしまいますが、文字と文字の間に挿入されているため、文章の修正・変更をすると文字数に合わせて変なことが起こります。
これに対応する機能が「文字列の折り返し」です。これを選ぶと文字と文字の間に図が挿入されるのではなく、文章の段落にリンクして場所が自動的に決められます。 リンクしている段落の前にアンカーがつけられます。
段落と図が離れすぎないようにという意味では便利な機能ですが、図が大きくて、文字とのオーバーラップしないような設定やアンカーにしている段落の長さにより、次のような不具合があります。
ページのレイアウト上、段落と少し離れてもいいから、好きなところに図を配置したいときにアンカーは勝手にリンクしている段落を変えますが、Wordはその段落と図を同じページに入れようとします。
結果、段落の最初が図のページに移動したり、図がページ内に収まらないにも関わらず同じページになったりします。図をページ内に固定しようとして、「ページ上の位置を固定」にしてもこれはページの上とか下とかの固定であって、どのページに配置するかは自動で判別されます。この自動判別がどのように働いているかがわからず、図の配置に関して思うようにならないと感じてしまう人は多いのではないでしょうか。小さい図であれば、アンカーは便利に働きますが、大きな図を使う場合はアンカー先の段落を臨機応変に変えたり、「行内」にして文字としてレイアウトする必要が出てきます。
また、これに関連して図番の挿入をするときに、番号が前後する場合があります。それは、アンカーの位置が前後しているためで、番号の順番は図の位置ではなく、アンカーの位置で自動的に決められます。特に、同じ段落に二つ以上の図がアンカーされていると、順番が前後するこがありますので、一度アンカーの位置をずらして、図番を決めてから、またもとに戻すような工夫が必要です。
さらに、校閲のモードで変更履歴の記録をしていて、図の削除などを行っていると削除した図が変更履歴として残っているため、図番が飛ぶことがあります。 図番を確認するときは、変更履歴を確認することが必要です。
付け加えておくと、図番を挿入するときに図が「行内」に設定されていると、図番も「行内」になりますので、文章の修正で図番位置がずれることがありますので、注意してください。