Podcast番組 #29 | 11年間のフリーランス経験での気づき
『エンジニアストーリー by Qiita』は、「エンジニアを最高に幸せにする」というQiitaのミッションに基づき、エンジニアの皆さまに役立つヒントを発信していくPodcast番組(無料・登録不要)です。毎回、日本で活躍するエンジニアの方々をゲストに迎え、キャリアやモチベーションに関するお話をしていただきます。
今回の記事では、エンジニアで、現在Qiita株式会社で働いているモロさんをゲストにお迎えしたエピソードの配信の模様をお届けします。モロさんがQiita株式会社に入社するまで11年間つづけたフリーランス経験について、お話しします。
▼モロさんの過去の配信を見てみる
1回目:「エンジニアの刑事事件対策〜Coinhive事件の当事者として〜」
2回目:「Coinhive事件を経てQiitaに入社を決めた理由」
目次
プロフィール
Qiita株式会社 デザイナー
Qiita株式会社 プロダクトマネージャー
テーマ「11年間のフリーランス経験での気づき」
清野:本日のゲストをご紹介します。Qiita株式会社のモロさんです。これまでモロさんと、エンジニアの刑事事件対策やQiitaに入社を決めた理由についてお話ししてきました。今回は、11年間続けられていたフリーランス経験での気づきについて、お話ししていきます。
モロ:はい。
清野:11年って結構長いですよね。
モロ:そうなんです。数えてびっくりしました。
清野:フリーランスになる前は、最初は正社員やってたんですか?
モロ:そうなんですけど、もともとはIT業界にいなかったですね、飲食から来ています。そこからぬるっとITにやってきて、ぬるっとフリーランスになったっていう感じですかね。
清野:じゃあ学生時代って、クリエイティブ系の勉強とかをしていたわけでもないですか?
モロ:全然してないですし、なんだったら勉強してたかも怪しいぐらいですね。
清野:そうなんですね。ちょっと気になるんですけれど、そもそもフリーランスになる前は、いつからクリエイターの仕事をやってらっしゃるんですか?
モロ:そうですね。いつからで言うと21歳からなので、大体14〜5年前ぐらいですかね。
清野:その時にクリエイター職になったきっかけみたいなのってあるんですか?
モロ:そうですね。もともとは事務員になりたかったんですよ。
清野:事務員?
モロ:事務員。
清野:どういう事務ですか?
モロ:あまりこだわりもなかったんですけれど、座って仕事がしたかったんです、なんとかして。
清野:あー、デスクワークがしたかったんですか。
モロ:そうなんです。立って仕事するのは腰が辛いと思って、なんとかして座って仕事がしたいと思って、会計の資格取ってみたりとか。
清野:ちゃんと取ってたんですね。
モロ:そうですね。就職活動もして。そのあとなんか今ウェブデザイナーっていうオシャレ事務員みたいなのがあるらしいぞっていうふわっとした情報を仕入れて。
そこからなんとなくHTMLとかCSSとかを勉強して、これ面白いぞってこんな面白いことしてお金もらえるのかと思って。当時宮崎県にいたんですけど、地元でアルバイトとかして、でも「ホットなのは東京だ」って言って東京にやってきて。で、就職して勉強しながらいつの間にかフリーになってたって感じですね。
清野:じゃあもう本当に独学でコーディングとかの勉強して、アルバイトから始めたって感じですか、キャリアを。
モロ:そうですね。最初はアルバイトでした。
清野:最初はアルバイトで始めて、そこでいろいろ勉強した後に東京に出て正社員になったって。正社員の時は何年ぐらい働いてたんですか。
モロ:結構転々としてたんですよ、1年ぐらいで。何社か転々として、その都度職種もあまり定まっていなくて。当時、多分分業っていうのがきっちり決まってなかったと思うんですよね。
清野:確かに14〜5年くらい前ってことですもんね。
モロ:そうですね。デザイナーもコード書いたり、時にはプログラミングしたりとかもありつつ、で、ふわっとマーケティングとかも。いろいろやってるうちにフリーでって感じですね。
清野:その時のインターネットというか、ウェブ業界ってどういう雰囲気だったんですか。
モロ:ちょっと言いづらいですけど、結構なブラックでしたよ。今はエンジニアって結構な高給取りというイメージがありますけど、当時は全然そんなこともなくて、みんなそんなオシャレなMacも持ってないし、ThinkPadの赤いやつコロコロしてましたし、っていう時代でしたね。
清野:そんな時代からキャリアを始めてらっしゃるってことですね。
モロ:そうですね。いつの間にかおじさんになっちゃいましたね。
モロさんのフリーランス時代の働き方
清野:ありがとうございます。そこから正社員転々として、フリーランスになった経緯はなんでしょうか。
モロ:ちょっと恥ずかしい話なんですけど、若干調子に乗っていたんです。「もう学ぶことは何もねえ」みたいなところがちょっとあって、そんなわけ全然ないんですよ。当時も、なんなら今もそんなこと全然ないんですけれど、当時は勉強して何でもできる気になってたのかなっていう。今にして思えばそういうところだと思います。
清野:フリーランスになってもやっていけそうだったからなったみたいな。
モロ:そうですね。何でもやりたかったんですよね。今も割とそういうところはありますけど。
清野:これ完全な僕の主観的な印象なんですけど、フリーランスって最初の案件取るのがすごい大変なイメージがあって。
モロ:フリーランスって結構様々なパターンがあって、もちろん営業もがっつりやってゼロから会社をやっていくぞってタイプだと大変だと思うんですけれど。僕の場合だとぬるっと前職の先輩とかに「フリーになったんですけれど、いくらでも良いんで何とかお仕事をもらえないでしょうか」っていうようなスタンスだったので、そういう意味ではそんなに苦労したっていう覚えはないかもしれないですね。
清野:そうなんですね。最初から結構順調に案件があって。
モロ:そうですね。志は低かったかもしれないですね。月10万あれば家賃払って毎日おいしいカップラーメンが食べられると思ってましたから。
フリーランスの魅力や自由度の高さ
清野:そこから結果的に11年ずっと続けてきたわけじゃないですか。フリーランスになって2〜3年ぐらいでしんどくてまた正社員に戻ってみたいなのって聞くことがあるんですけれど、フリーランスを11年続けてきたとか、続けてこられた理由は何ですか?
モロ:一番は単純に楽しかったからじゃないですかね。フリーランスとしての働き方は、さっきも言ったように何でもできること。今日はデザインで仕事取ってきたけれど、来週はエンジニアで取っちゃうぞとか。コンサルみたいなこともしちゃうぞみたいなことが割とノリでできたので、すごく楽しかったですね。
清野:楽しかったんですね。最大何社ぐらい同時に持っていましたとかあるんですか?
モロ:あまり同時にやるタイプじゃなかったので、多くても3社とか4社とか、それぐらいですかね。
清野:プロジェクトベースで入っていたのか、それとも常駐でいるみたいな感じなんですか?
モロ:最初、常駐のフリーランスっていう存在を知らなかったんですよ。フリーランスって単発でやるもんでしょって思っていたのでその発想すらなくて。常駐っていうものの存在を知って「これ結構おいしいぞ」って気づいたのは、後半になってからですね。
清野:そうなんですね。じゃあ、本当にずっと案件を回しつづけて11年間。
モロ:回しつづけましたよ本当に、コロコロコロコロと。
清野:すごい。概算で累計どれくらいやったとかってありますか。
モロ:どれぐらいやったか。数は結構いってると思いますけれど、いくつかと聞かれると分からないですね。常にやってましたからね。しかもお客さんも企業の方とかより個人の方とかも多かったので。
清野:相当な数やってたって感じですね。
モロ:だと思います。
清野:確かにそれだけの数って正社員だと難しいので、そこはフリーランスのやっぱ面白さみたいな感じなんですかね。
モロ:そうかもしれないですね。
フリーランスで大変だったこと
清野:フリーランスになってから、ここら辺が大変だったなとかありましたか。
モロ:正直に言うと結構ありましたね。よく言いますけれど確定申告とか税金とか、クレジットカードが作れないとか。
清野:作れないんですか。
モロ:フリーランスになる前に絶対作っとけって言われてますから。なっちゃうと作れないと思います。僕は作ってからフリーランスになったので、あまり困らなかったですけれど。
清野:審査通らないみたいな感じですか。
モロ:みたいですね。でも徐々に良くなってきてるのかなっていう感じはしますね。安定しないとかあるとは思いつつ、最近正社員になって働き始めて、そんなデメリットでもなかったんじゃないかって思うこともちょっとありますね。
清野:そうなんですね。実際どうだったんですか、やはり安定しなかったですか。
モロ:最初はめちゃめちゃ安定しなかったです。3ヶ月働いて3ヶ月休むような生活になるとか。めちゃくちゃでしたね。
清野:確かに自分で案件を取ってこないと、ないですもんね。あと11年やられているので、初期・中期・後期でだいぶ違いそうですよね。
モロ:全然違うと思います。後期は常駐ってものの存在を知りましたから、フリーランスだけど会社員みたいな顔をして働いてましたよ。
清野:でも周りの人はあまり気づかないというか。
モロ:そうですよ、言われるまで。「え、昔からいますよね。正社員じゃなかったんですか」とか言われたりしながら。
清野:同じ会社にどれくらいの期間いたんですか。
モロ:前職は5年ぐらいいたと思います。ちょっとぶっちゃけトークになるんですけれど、裁判中ってちょっとうかつに転職できないじゃないですか。前職がすごく好意的なところだったので、非常に長くお世話になりました。
清野:じゃあもう基本的にはメインでその職場でやりつつ、細かいのももらいつつ、みたいな。
モロ:そうですね、そんな感じです。
正社員になって変わったこと
清野:確かにフルで入っちゃえば変わらないですもんね正社員と。あんまり変わらなかったって話ありましたけれど、ここら辺は違ったなとかってありますか?
モロ:会社員になって良かったことみたいな話ですか。
清野:そんな感じです。まあよかったこともあれば多分悪かったこともあると思うんですけど。
モロ:うーんそうですね。まあこれもちょっと個人的な事情になるんですけど、住宅ローンってあるじゃないですか。住宅ローンって、どうやらフリーだと大変だぞっていう話を随所から聞いていて。そこにひよって35歳までに就職しなきゃなみたいな意識もずっとあったんですけれど。
清野:そうなんですね。
モロ:まあ今まだ入社したばっかなんで現時点で住宅ローンに挑めないですけれど、もうちょっとしたらすごくありがたみを感じるんじゃないかなと思ってはいます。
清野:あーなるほど。いわゆる社会的信用度みたいなのがだいぶ違うんですかね。
モロ:そうだと思いますね。
清野:あーなるほど。他にありますか。
モロ:他ですか、うーん、そうだな。
清野:逆にここ変わらんなとか。
モロ:まあさっきの話もありましたけど、常駐で言うとあまり変わんないですね。逆に大変になったところで言うと、組織の一員になるっていうところで。今まで会社の企業理念とか社長の一言とか、そういうものに対して疎かったというかあまり関心を寄せてなかったんですけれど。
清野:フリーランスは多分、いわゆるタスクベースというか、そこに対してコミットしていくみたいな感じですもんね。
モロ:そうですね。そういうのが許されていた部分もあと思うんですけど、最近組織に入ってただ仕事をするだけじゃないなというふうには思っています。
清野:なるほど、ありがとうございます。領域とかその範囲とか、責任的な違いとかじゃないですか?
モロ:それもそうですね。あんまり意識してなかったというか、意識せずに来られたってことは重くなかったんだろうなとは思います。いわゆる正社員の役割的なところで言うと、タスクをやるだけじゃなくて作っていくとか考えていくっていうのが、役割としてはやはり求めるからこそ、正社員として入ってもらうみたいなのってあると思っていて。
清野:僕もやっぱりマネージャーとして、人を採用するときにはそういう観点を見ますね。そこら辺とかってどうですか、あまり変化ないですか?
モロ:得意ではないんですよ、やはりずっとフリーだったから。得意ではないんですけれど、そのチームの一員になりたいなっていうところからきているので。得意ではないながらも、なんかそれを求められるのがちょっと嬉しいじゃないですか。これが人権か、みたいな気持ちはちょっとありますね。
清野:なるほど。これから頑張っていくみたいな感じですか?
モロ:頑張ります。よろしくお願いします。
清野:頑張ってください。あと他に聞いてみたいなっていうところで言うと、振り返ってどうだったかみたいなところはやっぱりぶっちゃけ聞きたいなと思ってて。正社員になって今で3ヶ月目ですけれど、その前にしていたフリーランスの11年間を振り返ってみて、自分にとってどういう時間だったみたいなってありますか。
モロ:そうですね、社会人としてお恥ずかしい答えになるんですけど、ただひたすら楽しい時間でしたね。作りたいものを作って時には誰かに感謝されながら、お金がもらえるっていうすごく充実した時間だったと思います。
清野:そうなんですね。またいつか戻りたいなとかありますか。
モロ:そうですね。いつかはそうかもしれないですね。
フリーランスをお勧めするか?
清野:そうなんですね、とりあえずQiitaで頑張っていってくれると嬉しいなと思ってます。ここまででフリーランスのことについてお伺いしてきましたが、フリーランスはこういう人に向いているとか、こういう人にお勧めしたいとかありますか。
モロ:結構身も蓋もないこと言っちゃうと、今でこそ僕は割とマシになったんですけれど、当時どんなに頑張っても朝起きられなかったんですよ。会社員になってからそれ言っちゃうと、意識が低いからだってなるじゃないですか。でも僕としては血圧が低いからなんだって、ずっと思ってたんですよ。そういう人にはお勧めできるかもしれないですね。
清野:朝弱い人。それ以外に何かありますか。
モロ:そうですね。朝弱い人とは違ってくるんですけれど、夜に強い人ですかね。
清野:逆に?
モロ:夜遅くまで元気いっぱいに働ける人だと、フリーランスだとさぞ活躍できるだろうなと思います。
清野:そういう意味で言うと時間に縛られたくない人とか向いてるんですかね。
モロ:そうですね。平日休みが好きな人とかは土日にお仕事をすれば、大体のことは挽回できますから。
清野:逆にフリーランスの方って時間の自由が利きすぎて、プライベートと仕事の境界が曖昧になってるみたいなイメージがあります。
モロ:なります。なります。絶対なります。
清野:そこらへんってなんか工夫してることとかありました?
モロ:僕の場合はごっちゃになっても嫌じゃなかったですね。そもそも何かを作ること自体が楽しい日常だったので、特に仕事だという感覚がそれほどなかった。プロ意識に欠ける発言になっちゃうかもしれないですけど、すごく楽しくやらせていただいてました。
清野:やっぱりシンプルにフリーランスっていうもの自体が楽しめる。時間とかにあんまり縛られないし、自分がやりたい案件ができるみたいな。
モロ:上手ですね、まとめるの。そんな感じだと思います。
清野:逆にこういう人はやめた方がいいかもとかってあります?
モロ:そうですね、さっきも言ったように特に初期は安定はしないので、例えば子供がいると、なかなか不安は尽きないかもしれないですね。当時自分はひとりみだったので、毎日のカップラーメンがおいしく食べられれば満足、ぐらいのを基準にやっていました。でも我が子に毎日それを強いるのは絶対できないので、今やれって言われたらそうはいかないですね。
清野:ある意味で楽観的に物事を捉えてポジティブに動ける人とかは、変なストレスたまらなくて良さそうですね。
モロ:そうですね、そう思います。
清野:正社員だと評価とかで昇給とか等級とかあると思うんですけれど、フリーランスはないじゃないですか。案件ベースで時給がいくらとか決まっているような感じだと思うんですけれど、そこら辺に関して、フリーランスやってる時に不安に感じることはなかったですか?評価されてるのかされてないのかよく分からないところに対して。
モロ:そうですね、フリーランスの場合はおっしゃる通り評価っていうのはないんですけど、リピートしてくれる人っていうのは評価してくれてるんだろうなとは思っていましたね。
清野:単価とかはどうやって交渉していくんですか?
モロ:そうですね、ベースとして大体これぐらいのデザインで1ページいくら、コーディングで1ページいくら、もっとシステム的なことをやりたいのであればフレームワークによってざっくりとしたのがありつつ。交渉をしながらどれぐらいのものを作りたいのか、例えば何かしらの前例があって「それみたいなやつ」というような発注のされ方をすることが多かったですね。
清野:そうなんですね。じゃあ何て言うんですかね、自分の価値を自分で決めていくことがちゃんとできないと、こう割りを食っちゃうというか、あるんですかね、それは。
モロ:そうだと思います。僕結構お金のこととか苦手なタイプなんですよ。交渉とか。どんどん安くしちゃうタイプなんですよ。
清野:割り引いちゃう。
モロ:そういう意味では向いてない部分もあるかなと思うんですけど。それだと良くないですよね。ほかの人とかを見ていて「その仕事でそんなに取るんだ」みたいに思うことが当時はありましたけど、今になって思うとあれが正解というか、ある種責任みたいなところもあったんだなって思いますね。
清野:ありがとうございます。じゃあそういう意味で言うと、やはりフリーランスをやっていく人たちに向いてるとか、必要となるスキルというところで言うと、自分で価値をしっかりと決めるし、それをきちんと交渉できるところもやっぱ大事だったりするんですか。
モロ:大事だと思います。
清野:ありがとうございます。今は正社員になって、評価システムは違うというか変わるわけじゃないですか。今入社されて3ヶ月ですけれど、そこの感覚の違いとかってありますか?
モロ:ありますよ。ついこの間、初めて評価面談をしてもらったんですけれど。やっぱり自分を大きく見せるみたいなの苦手なんですよ。こんなことしましたってアピールしたくない自分がどうしてもいるんですよ。
清野:そうなんですね。
モロ:自分は大したことがないので粛々とやらせていただきます、っていうスタンスなんですよね。っていうのもあって難しいなって思いました。
清野:確かに会社の評価面談とかも、自分が出した成果や自分のスキルをいかにストレートに上司に伝えるかって大事な気がするので。先ほどもあった交渉力や、上手くコミュニケーションをして自分の価値は自分で決めていくみたいなのは、フリーランス・正社員問わず必要なのかもしれないですね。
モロ:うーん、そうですね。僕の場合は自分の価値は自分で決めていくっていう意識が強すぎて、ほかの人にどう思われようが良いってところもあるんですよね、きっと。
清野:なるほど。それを別に伝えなくて良いやって思うんですね。すごい。いわゆる自己肯定感めちゃくちゃ高いタイプですね。
モロ:そう言われるとなんか抵抗ありますね、すごいなんか困ったやつみたいになりますね(笑)
清野:「自分が決めた評価が自分の評価だ」って言えるのは自己肯定感なのかなと。
モロ:あーなんか急に嫌になってきましたね(笑)
清野:いやすごい良い! 良いと思います。自己肯定感高いのって。
案件の獲得と営業
清野:フリーランスになった当初は知り合いから案件もらっていくって話していましたけれど、そこから次のステップとして継続的に案件を取っていくとか増やしていくために、どういう動きをしてましたか。
モロ:自分の場合は最初、個人開発みたいなことも結構やっていて。作ったものを世に出して、あわよくばそのプロダクトで食べていきたいなみたいな気持ちもあったんで、いろいろ出してたんですよ。今となっちゃなくなってしまったものもいっぱいあるんですけれど。
そういうのを出してブログとかも書いていたので、それを見た人が「自分もこういうの作りたいと思ったんですよ。いくらするんですか」みたいな問い合わせがすごく来るようになった時期もありましたね。その時は営業みたいなことは全くしていなかったです。
清野:じゃあ自分から営業回っていくってよりも、まずアウトプットを出していって、そこからインバウンド的なところを取っていく感じですかね。
モロ:そうですね、だと思います。ただ俗に言う飛び込み営業ってあるじゃないですか、あれにちょっと憧れがあったんですよ。営業マンっぽい、営業ってかっこいいよなみたいな。
全職種に対して何かしら憧れがあったんですけれど、それをやってみたくて飛び込み営業なんかもやってみたりしてました。全然ダメでしたけど。
清野:あーそうなんですね。面白いな確かに。フリーランスってことはルールないですもんね。
モロ:そうなんです、何やってもいいんで。
清野:ここまででフリーランスの間違いとか聞いてきましたけれど、正社員に戻ったわけじゃないですか。ぶっちゃけフリーランスと正社員どっちの方が自分に合ってるかなと思います。
モロ:正直に言っていいですか?
清野:はい。
モロ:多分フリーランスの方です。Qiitaにいてもめちゃくちゃ言われるんですよ。多分どこかしら出ちゃってるんでしょうね、社会人っぽくなさが。
清野:ひょうひょうとしてる感じはありますね。
モロ:本当ですか?そんなつもりないですけどね。
清野:まあそりゃあそうですよね、11年フリーランスやってたらそっちの方が合ってるというか。
モロ:そうですね、これから徐々に七三分けとかにも挑戦して。
清野:そんなのないですけどね、ルールで(笑)正社員ライフにも慣れていってくれると嬉しいなと思ってます。
モロ:はい!楽しみながら頑張らせていただきます。
清野:ありがとうございます。前回、組織で働きたいみたいな話もしたかなと思います。なんでそう感じていたのというか、正社員になるとか組織の一員になることで何を求めていたのかみたいなのもありますか。
モロ:そうですね、11年フリーランスをやっていたところからも分かると思うんですけれど、結局僕って何かを作るのが好きな人なんですよ。前回もちょっと触れてもらったんですけれど、ギターを作ってみたりだとか、デザインとかフロントとかもやらせてもらったりして何でもやりたかったんですけど、一人でできることって結構限度があるなっていうのを感じ始めていて。
ギターを作って、設計から工場の人に発注してみたりだとか、海外にプロモーションしてみたりだとかやったんですけれど、どうしても一人でやるとスピード感が出なくて。あれもただギターをひとつ作っただけなのに、2年ぐらいかかってるんですよね。
清野:そうなんですね。
フリーランスから正社員へ
モロ:仕事の傍らですけれど大変だなっていうのもあって、これからもっといろんなものを作っていくためにどうしたら良いかを考えたときに「一人じゃ無理だから、どこかしらのチームでもっと大きなものを作っていきたい」っていう気持ちがあって、先ほど話したような就職活動みたいなことを始めたっていう経緯です。
清野:なるほど。実際、正社員になってみて、その「大きいことをやっていきたい」みたいなのは、フリーランスのときと比べてできてる感覚はありますか?
モロ:それはすごくありますよ。Qiitaっていうプロダクト自体がやはり非常に大きいですし、前回少し触れてもらいましたが刑事事件対策まとめの記事をQiitaにあげて、10万PVとか、結構見てもらえました。すごく多くの方に見てもらって「モロさんバズってたね」「良かったよ」みたいに言ってもらいました。ただQiita全体の投稿数のグラフを見ると、いつも通りのグラフなんですよ。もっと大きいもの作れるように、今後頑張っていこうかなと思っています。
清野:ありがとうございます。やっぱりそういう大きいことをモロさんにやっていってほしいなと思ってQiitaも採用している面もあるので、ぜひ様々なことを遠慮せずにやっていってくれると嬉しいなと思ってます。僕は斜め横の組織というか、直のマネージャーは別にいると思うので、上手にコミュニケーションを取ってやっていってくれると嬉しいなと思います。
モロ:丸投げじゃないですか(笑)
清野:モロさん3回にわたりありがとうございました。僕も普段一緒に働いてるはずなのにほとんど聞いたことない話ばっかりだったので、すごく楽しかったです。最後に、リスナーさんに向けて何かメッセージや感想があればお願いします。
モロ:はい、これまで全3回、拙いおしゃべりにお付き合いいただいてありがとうございました。この度私もQiitaの正社員としてジョインさせていただいて、自分自身エンジニアリングみたいなこともしますし、ものづくりもすごく大好きなので、Qiitaのミッションである「エンジニアを最高に幸せにする」をつなげて、これからもっと貢献していけたらなと思っております。よろしくお願いします。
清野:モロさんありがとうございました。また機会があればPodcastに参加していただけると嬉しいなと思っているので。
モロ:呼んでもらえるんですか。
清野:はい、お待ちしております。
モロ:ありがとうございます。
清野:このような感じで、モロさんとは3回にわたって様々なことをお話ししてきました。一緒に働いているはずなんですけれど、やはりこういう話ってこのような場がないと話せないので、僕にとっても非常に面白い時間になったなと思っています。
これからも何か困り事とかがあったらモロさんにも相談したいですし、Qiitaをどんどんと改善していってくれるんじゃないかなと思っているので、とても期待しています。
モロさんと、前回は「Qiita株式会社に入社を決めた理由」について、そして前々回は「エンジニアの刑事事件対策」についてお話ししていますので、そちらのエピソードもぜひお聞きください。
さいごに
「エンジニアストーリー by Qiita」は、近年高まるエンジニア向けPodcastのニーズに応え、エンジニアのキャリア形成に有益な情報を発信しています。興味のあるテーマを見つけて配信を聞いてみましょう!