1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

AI Shell 入門 — PowerShell とスタンドアローンで始める AI シェル運用ガイド

Last updated at Posted at 2025-10-29

※お役に立てたらストック、いいねをよろしくお願いします!!

<📝本記事のターゲット層>

  • Windows ユーザー
  • PowerShell ユーザー
  • 開発者 / DevOps エンジニア
  • システム管理者
  • コマンドラインで AI を活用したいエンジニア

🔹 イントロ: AI Shell とは何か

AI Shell(aish)は、コマンドライン上で AI エージェントと対話できるインタラクティブなシェルです。従来の GUI ベースの AI クライアントと異なり、シェル上で直接プロンプトを投げ、生成されたコマンドやコードをそのまま作業シェルに貼り付けたり、サイドカーとして PowerShell と並列に動かして効率的に作業できます。本記事では、Windows 環境を中心に PowerShell モードとスタンドアローンモードの違い、導入手順、基本操作、トラブルシューティングまで実用的に解説します。

AI Shell の主な特徴:

  • 複数のエージェント切替(例: openai-gpt, azure
  • チャットコマンドでコードやコマンド生成を操作(/code, /agent, /like
  • PowerShell のサイドカー(Start-AIShell)または単体の aish 実行で利用可能
  • MCP サーバー、Foundry ローカル展開をサポートしている

参考: https://github.com/PowerShell/AIShell

なぜ使うか:

  • 日常的なコマンド作成を高速化できる
  • 作業ターミナルの情報をAIエージェントに送信できるため、トラブルシュート解決などの対応を高速化できる

🔹 インストールと初期設定(Windows 向けハンズオン)

ここでは Windows + PowerShell を前提に、最短で動かす手順を示します。インストール方法は主に 2 通りあります。手動でリリース実行ファイルを入手して PATH に置く方法と、PowerShell の PSGallery からインストールする方法です。まず PSGallery を使う手順を示します。

1.) GitHubのリリースページからインストール
2.) 解凍後、任意のパスに配置して、環境パスを設定
3.) PSGallery を信頼済に設定

Set-PSResourceRepository -Name PSGallery -Trusted

4.) PSGallery から AIShell をインストール
※本記事公開の時点ではプレリリースのため、コマンドに-Prereleasをつけています。

Install-PSResource AIShell -Prerelease -Repository PSGallery -TrustRepository -AcceptLicense

(必要なら)PSReadLine を更新してからモジュールをインポートし、Start-AIShell で起動します。

Install-PSResource PSReadLine -Prerelease -Reinstall -TrustRepository -AcceptLicense
Import-Module PSReadLine -Force
Import-Module AIShell -Force
Start-AIShell

Windows Terminal (wt) が見つからないエラーが出る場合は、Windows Terminal をインストールしてください(winget などで入手可能)。


🔹 AIシェルの使い方(実践例とコマンド集)

PowerShell モードは PowerShell と AI Shell を左右に並べ、対話的にコマンド生成と検証を行うのに適しています。ここでは基本的な操作と実用的なワークフローを示します。

1.) 起動とエージェント選択

PowerShell で Start-AIShell を実行するとサイドカーが起動し、利用可能なエージェントを選択するプロンプトが表示されます。既定やよく使うエージェントは config.json に設定可能です。

2.) エージェントの切り替えと設定

チャット内で @<agentName>、または /agent use openai-gpt のように実行してエージェントを切替えます。/agent config で開く JSON に endpoint、deploymentName、model、apiKey などを設定します。運用では API キーは環境変数やシークレットストアで管理することを推奨します。

※configに設定する内容については、Azure AI Foundryの他記事の内容を参考にしてください。

3.) 主なチャットコマンドとワークフロー

  • /help — コマンド一覧
  • /code — 生成コード操作(/code copy, /code post
  • /like /dislike — フィードバック

/code post(PowerShell モード限定)で生成コードを作業シェルに貼付できます。自動貼付は便利ですが、必ず内容をレビューしてから実行してください。


🔹 スタンドアローン版の使い方と注意点

スタンドアローン版は aish 実行ファイルを直接使うモードです。PowerShell を使わないユーザーや軽量なターミナル環境に適しています。

1.) 起動方法と主な違い

aish を直接起動すると新しいウィンドウで AI Shell が開始します。エージェント選択や /agent config の流れは同様ですが、スタンドアローンでは /code post が使えないため、生成コードは手動で移す必要があります。


💡 トラブルシューティングとベストプラクティス

導入や運用でよく遭遇する問題とその対処をまとめます。

よくある問題と対応(要点):

  • Windows Terminal が見つからない — wt をインストール
  • /agent config の設定ミス — JSON を再確認、接続テストを行う
  • Azure 利用時は az login が必要
  • ネットワーク制限 — プロキシ/ファイアウォールの確認
  • ローカルビルドの依存エラー — .NET と PowerShell のバージョン確認

ベストプラクティス: 機密情報はシークレット管理、フィードバックで品質改善


🔹 まとめ

本記事では AI Shell の概観、Windows 向けインストール手順、AIシェルのスタンドアローンとの違い、実用的なコマンド例、トラブルシューティングとベストプラクティスを紹介しました。まずは簡単なインストールを行い、PowerShell モードで /code post を試してみることをおすすめします。生成されたコードをその場で検証し、手早く開発や運用に活用できるのが AI Shell の最大の強みです。

🔹 実践ハンズオン(10分でできる簡易チュートリアル)

1.) PowerShell を開いて Start-AIShell を実行します。起動後、openai-gpt を選択します。

2.) シンプルなプロンプトを送ってみましょう(例):

PowerShell で "hello world" テキストファイルを作成するワンライナーを教えてください。

3.) 返ってきたコマンドを確認し、/code post で作業シェルに貼り付けて実行します。生成例:

"hello world" | Out-File -FilePath .\hello.txt -Encoding UTF8

4.) 応用: "特定のプロセス名をログに出力し、5分ごとに実行するスクリプト" のように具体的な要件でプロンプトを与えると、より実用的なスクリプトが生成されます。

🔹 プロンプト設計テンプレ(すぐ使える)

あなたは PowerShell のエキスパートです。目的: <目的を短く記載>。制約: <実行環境や権限、禁止事項>。出力: 実行可能な PowerShell コマンドまたはスクリプトのみ。

このテンプレを使うと再現性の高い応答が得られます。チームで共有しておくと便利です。

🔹 導入チェックリスト(短い)

  • PowerShell 7 と .NET SDK が揃っている
  • Windows Terminal(必要な場合)がインストール済み
  • API キーの保管場所を決め、環境変数やシークレットストアを利用する
  • 生成コードは自動実行せずレビューするルールを定める

🔹 次のステップ

  1. 小さなユースケース(ログ収集、自動診断、簡単スクリプト生成)で試して効果を評価する
  2. よく使うプロンプトをテンプレ化してリポジトリで管理する
  3. セキュリティポリシーに沿った運用ルール(API キー管理、ネットワーク制限)を策定する

参考・出典:

※お役に立てたらストック、いいねをよろしくお願いします!!

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?