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エンジニアの「絵で説明して」問題、Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)でどこまで解消できるか試してみた

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はじめに

GMOコネクトの永田です。

エンジニアやアーキテクトの皆さん、こんな経験はありませんか?

「この技術的な内容、文字だけじゃ分かりにくいから絵で説明して

分かりやすく説明したい気持ちはあるものの、AWS構成図やアーキテクチャ図を作るのは正直かなり面倒。構成を整理して、レイアウトを考えて、ツールと格闘して...気づけば数時間溶けている😇、なんてことも。

私自身、これまで画像生成AIはほとんど活用していませんでした。きれいな画像は作れても、情報量の多い技術資料には向かないと思い込んでいたからです。

ところが、最近リリースされた Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image) では、文字や図表がぎっしり詰まった「霞が関パワポ」レベルの画像も生成できるとのこと。

これが本当なら、あの面倒な図版作成がぐっと楽になるかもしれない...!😊

本記事では、過去に私が「絵にしたかったけど面倒で諦めた」Qiita記事をテーマに、Nano Banana Proで技術資料の図版作成がどこまで効率化できるか を検証します。

検証テーマ

  1. AWS構成図のBefore/After比較図
  2. 自動テスト導入の説明図

果たして、エンジニアの「絵で説明して」問題は解消できるのでしょうか?

まとめ

  • Nano Banana Proは技術資料の図版作成に十分使えるレベル。完成形ではないが、図案・レイアウト検討のたたき台として大幅な時短効果あり
  • promptは詳細に書くほど精度が上がるが、事前に「方針確認」を挟むことで試行錯誤を減らせる。画像生成に30秒かかるので方針確認は有効
  • 「絵で説明して」問題の完全解消とまではいかないが、図版作成の心理的ハードルは確実に下がった。今後の資料作成で積極的に活用したい😊

Nano Banana Proを試してみた

Geminiのツールで「画像を作成」を選択し「思考モード」を選択すると、Nano Banana Proが利用可能です。

スクリーンショット 2025-11-26 9.24.35.png

スクリーンショット 2025-11-26 9.24.49.png

思考プロセスを表示でNano Banana Proになっていれば、期待通りNano Banana Proが利用できています。

スクリーンショット 2025-11-26 9.28.11.png

テーマ1: AWS構成図のBefore/After

最初のお題はこちらです。

アーキテクトやっていると構成変更より既存の課題がどう改善するか?を、絵で説明することがあるかと思いますが、それに相当するものになります。当時も絵で書きたかったのですが、面倒だったのでMermaidのみでお茶を濁しています😇

最初に使用したprompt

雑なpromptでもいけるんじゃね?と、まずは短いpromptで試してみます。

以下のQiita記事を元に、FastScaler導入前後の課題・改善ポイントを、AWS構成図としてインフォグラフィックで画像生成。
https://qiita.com/ntaka329/items/9f72bf6824abe8b4af97

Gemini_Generated_Image_1onnqy1onnqy1onn.png

いつの間にかAI/MLが登場しているぜ😇

試行錯誤したprompt

ということで、色々と情報をもりもりにしてみました。

以下のQiita記事を元に、FastScaler導入前後の課題・改善ポイントを、AWS構成図としてインフォグラフィックで画像生成。

https://qiita.com/ntaka329/items/9f72bf6824abe8b4af97

- ECS Fargate Scale Out速度の課題の表のポイントをbefore絵に、fast scaler導入後のScale Out速度の表のポイントをafter絵に追記
- fastscalerの要点は、Qiita中のmermaidのシーケンス図を参照
  - fastscaler Lambdaで定期実行
  - 別のmetrics収集LambdaでECSインスタンスから直接metricsを秒単位で収集(これによりCloudWatch MetricsよりもScaleOutが高速になる)
  - metricsが閾値を超過するとfastscaler LambdaがECS desiredCountを直接増加させる(これによりECS標準のAutoScalingよりもScaleOutが高速になる)
- before
  - ECS標準のCloudWatch Metrics(CPUなど)の収集: 2分〜3分程度
    - 1分単位のMetricsであり、データ参照できるようになるまで時間がかかる
  - CloudWatch Metricsに対してのAlarm Trigger(ECS desiredCount Up): 3分程度
    - ターゲット追跡の場合は固定で3分(Alarmの設定を自分でいじれない)、ステップスケーリングだと最小1分
  - 絵の中でCloudWatchは1つのみ登場
- after
  - metrics収集LambdaでECSインスタンスから直接metricsを秒単位で収集: 数秒程度
    - CloudWatch Logs/Metricsは利用していない
  - metricsが閾値を超過するとfastscaler LambdaがECS desiredCountを直接増加させる
    - CloudWatch Logs/Metricsは利用していない
  - 絵の中ではCloudWatchは登場しない or アクセスがない

Gemini_Generated_Image_92jy2792jy2792jy.png

ところどころツッコミがあるものの、かなり良くなりましたね!

これをそのまま顧客に提示、まではまだ難しいですが、これを元に説明資料の図案にするのはかなり良さげです。
どんなレイアウトにするかとか最初に結構悩んだり、絵を描きながら1からまとめ直したりという手戻り作業が、今まで多かったのですが、その辺りは改善されそうです。

テーマ2: 自動テスト導入の説明

次のお題はこちらです。

最初のprompt

以下のQiita記事を元にインフォグラフィックで画像生成。

https://qiita.com/ntaka329/items/9bfb2a2c136dbf49f2de

- UT/IT/シナリオ試験の関係と違いを説明
- 開発メンバー向けに各工程での自動テストの概要・ポイント・メリットを説明
- 工程毎のツール例(Qiita参照)と採用理由も記載

Gemini_Generated_Image_ha72wkha72wkha72.png

絵はとてもかっこい!! でもツール例はQiitaの記事をガン無視ですね😇

インフォグラフィックPlanを一度いれたprompt

1つ目の例のように、情報もりもりにするのも面倒だったので、事前に方針を確認することにしてみました。

以下のQiita記事を参照し内容を理解。(後でインフォグラフィックを作成するため)

https://qiita.com/ntaka329/items/9bfb2a2c136dbf49f2de

特に以下のポイントを押さえること

- UT/IT/シナリオ試験の関係と違いを説明
- 各工程での自動テストの概要・ポイント・メリット
- 工程毎のツール例と採用理由

インフォグラフィック作成にあたり、ユーザーレビューや決定が必要な観点があれば提示してください。

画像生成前に、色々と確認をいれてくれました!
画像を1回生成するのに30秒〜とかかかるので、事前に方針確認できるのはとても良いですね!😊

スクリーンショット 2025-11-26 11.12.44.png

適当に回答し、画像にしてもらいます。

1. 「AIがコード作成をどう短縮したか(2日で導入)」というストーリーを強調する
2. 初心者向けに「なぜMockが必要か?」といった概念図を厚くする
3. 一般的なIT(重い)と、今回の工夫したIT(軽い)の対比図を入れる
4. ディレクトリ構成図と、Mavenコマンド(mvn verify)が叩かれた時にそれらがどういう順序で走るかのタイムライン図を入れる

上記で画像を生成

最初とはがらっと雰囲気が変わりましたが、Qiitaの記事に忠実かつ、QAの内容に沿っていますね!

Gemini_Generated_Image_5t1rqu5t1rqu5t1r.png

アウトプット画像の方針がふんわりしている時には、一度Plan mode相当( インフォグラフィック作成にあたり、ユーザーレビューや決定が必要な観点があれば提示してください。 )で、一度壁打ちをすると良さげです。

(再掲)まとめ

  • Nano Banana Proは技術資料の図版作成に十分使えるレベル。完成形ではないが、図案・レイアウト検討のたたき台として大幅な時短効果あり
  • promptは詳細に書くほど精度が上がるが、事前に「方針確認」を挟むことで試行錯誤を減らせる。画像生成に30秒かかるので方針確認は有効
  • 「絵で説明して」問題の完全解消とまではいかないが、図版作成の心理的ハードルは確実に下がった。今後の資料作成で積極的に活用したい😊

最後に、GMOコネクトではサービス開発支援や技術支援をはじめ、幅広い支援を行っておりますので、何かありましたらお気軽にお問合せください。

お問合せ: https://gmo-connect.jp/contactus/

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