結論

WSL2 上のDockerコンテナでBind(バインド)させる場合、Windows上のフォルダをwsl形式のパスで指定すること

課題

WSL2 上のDockerコンテナ起動にて「--mount type=bind」でBind先を指定してコンテナを起動するが、
期待したフォルダをマウントしていない。コンテナは起動しているがBind先のフォルダが見えない。

実行方法

BindするWindows環境

Windows上にBind先フォルダを作成する。
中にはhello1.txtを作成する。

BindさせるWindowsのパス

C:\dockerBind
  hello1.txt

wslコンソール上からwslpathコマンドで、wslが読み込める形式のパスが取れる。
/mnt/c配下にディレクトリは作成されます。
注意：ダブルクォーテーション忘れると失敗します

wslpathによるパスの読み替え

$ wslpath "C:\dockerBind"
/mnt/c/dockerBind

Bind付きコンテナを実行

--mountをつけてsourceにwslpath "C:\dockerBind"を指定する。
バッククォートで囲むことで、バッククォート内の処理結果がコマンドに投入されます。

Bind指定をつけてコンテナを起動

$ docker container run --rm -d --name bct --mount type=bind,source=`wslpath "C:\do
ckerBind"`,target=/bindcont alpine:3.10.3 tail -f /dev/null
77d1027748fb32017fafc4ac8d41832ead720f48451f4af01f972eb5cc4c347a

動作検証

lsでbindされていることを確認

Bindされて、hello1.txtがコンテナから表示できることを確認

$ docker container exec bct ls -l /bindcont
total 0
-rwxrwxrwx    1 1000     1000             0 Sep 23 06:58 hello1.txt

touchでファイル生成ができることを確認

$ docker container exec bct touch /bindcont/hello2.txt
$ docker container exec bct ls -l /bindcont
total 0
-rwxrwxrwx    1 1000     1000             0 Sep 23 06:58 hello1.txt
-rwxrwxrwx    1 1000     1000             0 Sep 23 07:35 hello2.txt

docker container inspect で設定内容を確認

$ docker container inspect bct
[
  【前略】
        "Mounts": [
            {
                "Type": "bind",
                "Source": "/mnt/c/dockerBind",
                "Destination": "/bindcont",
                "Mode": "",
                "RW": true,
                "Propagation": "rprivate"
            }
        ],
  【後略】
]

理由

問題の理由はわかりません。

WSL上のDockerデーモンがWSL上のファイルを見ることができないのは、腑に落ちない。
コンテナとしてはネットワーク越しのmountをしているようなものなので、成功しそうに思うのだけど。

参考