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エンジニアとして必要な「それ」

Last updated at Posted at 2025-12-13

この記事はLITALICO Engineers Advent Calendar 2025 カレンダー4 の 3日目の記事です

この記事は、エンジニアが日々受ける「これが大事だよ」というアドバイスの矛盾に向き合い、自分に必要なものを選択する方法を探る物語です

🤔 はじめに:アドバイスってする方もされる方も大変ですよね

「エンジニアに一番大事なのは技術の深さだよ」
「いや、幅広い知識の方が重要だよ」
「技術より、ビジネス理解でしょ」

...あれ、みんな言うこと違くない?

エンジニア歴が長くなり、最近は後輩やメンバーにアドバイスをさせていただく機会も増えてきました。そんなとき、ふと自分が新米エンジニアだった頃を思い出すんです。

当時の私も、いろんな先輩から「これが大事だよ」とアドバイスをいただいていました。どれもありがたかった。でも困ったことに、全員の言うことが違っていました(笑)

そして今、アドバイスをする側に立ってみると、これまた難しい。相手の状況を見ながら、他の方のアドバイスも考慮しながら...「あれ、私も結局『自分の経験』を押し付けてないかな?」と不安になることも。

ということで今回は、当時の私(エンジニア3年目くらい)がどんな風にアドバイスを受けていたかを振り返りながら、「エンジニアに必要なもの」の見つけ方について考えてみたいと思います。


当時の1週間を振り返ってみると...

月曜日、Aさん(技術推進室)との1on1で:

「エンジニアに一番大事なのは技術の深さだよ。1つの技術を徹底的に極めないと市場価値は上がらない。俺はPostgreSQLのソースコードを3年間読み続けて、今の立場を築いたんだ。君も何か1つ、極めてみたら?」

(当時の私)なるほど、深さが大事なのか...!よし、PHPを徹底的に極めよう。


火曜日、Bさん(CTO)が全体会議で:

「これからのエンジニアに必要なのは技術の幅だよ。フロントだけ、バックだけじゃ生き残れない。うちの会社が求めているのはフルスタックエンジニア。何でもできる人が価値がある」

(当時の私)え、幅?昨日Aさんは深さって...。あれ、PHPを極めるんじゃなかったっけ。でもCTOが言うなら...。


水曜日、Cさん(プロダクトマネージャー)とのランチで:

「正直言うと、技術なんて二の次なんだよね。エンジニアに本当に必要なのはビジネス理解。ユーザーの課題を理解できないエンジニアは、どんなに技術があっても価値がない。技術は手段でしかないから」

(当時の私)技術は...二の次...?じゃあ月曜と火曜の話は何だったんだ。技術勉強する意味ある?


木曜日、Dさん(シニアエンジニア)がコードレビューで:

「ビジネスとか技術とか、そういう細かいことより先にさ。エンジニアに一番必要なのはコミュニケーション能力だよ。どんなに技術があっても、チームに伝えられなきゃ意味ないでしょ。技術は後からついてくるから」

(当時の私)コミュ力...!?もう何が大事なのか分からない。エンジニアって技術職じゃないのか。


金曜日、Eさん(アーキテクト)がテックトークで:

「みんな、そういう表面的なことばかり言ってるけど、本質はそこじゃない。エンジニアに本当に必要なのは設計力。良い設計ができれば、実装なんて誰でもできる。設計こそがエンジニアの真価だよ」

(当時の私)設計力...。深さ、幅、ビジネス、コミュ力、そして設計。もうリストが長すぎる。


土曜日、書店で手に取った技術書の帯:

「トップエンジニアに必要なのはアルゴリズムとデータ構造の深い理解である。これなくして真のエンジニアとは言えない」

(当時の私)アルゴリズム...。大学でやったけど、もう忘れた。これも必要なのか。


日曜日、技術系のブログで見かけた記事:

「これからのエンジニアに必要なのはスマートフォンアプリ開発だ!iPhone/Androidの時代、モバイル開発ができないエンジニアは淘汰される。今すぐObjective-Cを学べ!」

(当時の私)スマホアプリ...!?まだ増えるの。もう何から手をつければいいのか分からない。


😵 結局どれなんだよ問題

今振り返ると笑えるんですが、当時の私が1週間で受けたアドバイスは:

✅ 技術の深さ(PostgreSQLのソースコードを読め)
✅ 技術の幅(フルスタックになれ)
✅ ビジネス理解(技術は二の次)
✅ コミュニケーション能力(技術は後からついてくる)
✅ 設計力(設計こそが真価)
✅ アルゴリズム(これなくして真のエンジニアとは言えない)
✅ スマホアプリ開発(使いこなせないと淘汰される)

全員が「これが一番大事」って言ってるんですけど。

全部大事って言われても、私は1人しかいないし、1日24時間しかないんですけど。

しかも、それぞれのアドバイスは微妙に矛盾している。

  • 「深さ」を追求すると「幅」が犠牲になる
  • 「技術」を磨くと「ビジネス理解」の時間がなくなる
  • 「コミュニケーション」に時間を使うと「設計力」を磨く時間が減る

一体、何を信じればいいんだ...?


💡 上位概念に集約すればいいじゃん(失敗編)

当時の私は混乱して、こんなことを考えました。

「そうだ、これらを上位概念で統合すればいいんだ!全部を包含する『エンジニアに本当に必要なもの』を見つければ解決する!」

今思えば、典型的な失敗パターンなんですが(笑)、当時は真剣でした。

試み1:「技術力」でまとめる

技術の深さ  ┐
技術の幅    ├─→ 「技術力」!
設計力     ┘

よし、これで3つが1つにまとまった!

でも、待てよ。

  • ビジネス理解は?
  • コミュニケーション能力は?

「技術力」じゃカバーできない...。

試み2:「総合力」でまとめる

技術力           ┐
ビジネス理解      ├─→ 「総合力」!
コミュニケーション ┘

完璧だ!全部「総合力」でまとまる!

でも、これって...

「総合力」って言葉、何も言ってないのと同じじゃない?

「エンジニアに必要なのは総合力です」

「で、具体的には何すればいいの?」

結局、抽象的すぎて使えない。

試み3:「成果を出す力」でまとめる

全ての能力は「成果を出す」ために必要なんだ!

技術力           ┐
ビジネス理解      │
コミュニケーション ├─→ 「成果を出す力」!
設計力           │
アルゴリズム      ┘

これだ!エンジニアに必要なのは「成果を出す力」だ!

でも、これも結局...

「成果を出す力が大事です」

「で、その力をつけるために何すればいいの?」

→ また元の「技術?ビジネス?コミュ力?」に戻る。

何がダメだったのか

当時の私は、「上位概念で統合すれば、矛盾が解消される」と思っていました。

でも違った。上位概念にすればするほど、抽象的になって、結局何をすればいいか分からなくなる

「総合力」「成果を出す力」...確かに大事だけど、明日から何をすればいいのか全く見えない

堂々巡り。当時の私は完全に行き詰まっていました。


🎯 失敗から学んだこと

当時の私は、上位概念でまとめようとして、ある重要なことに気づきました。

問題は、「何が必要か」が不明確なことではない。

問題は、「なぜ人によって言うことが違うのか」を理解していないことだ。

そして今、アドバイスをする側に立って改めて思います。アドバイスする側も、実はこの「文脈の違い」を意識しながら伝えるのが難しいんですよね。


🔍 なぜみんな言うことが違うのか

行き詰まった私を救ったのは、ある先輩の一言でした。

「みんなが言ってること、全部正しいよ。ただし、それぞれ違う文脈でね」

...文脈?

今、アドバイスをする側に立って、あの時の先輩の言葉の意味が本当によく分かります。アドバイスする人も、無意識に「自分の文脈」で話してしまうんです。

当時受けたアドバイスを、その「文脈」から振り返ってみると:

理由1:それぞれの「成功体験」が違う

Aさんが「技術の深さが大事」と言うのは、Aさんがそれで成功したから

  • Aさん:PostgreSQLを極める → 社内のDBエキスパートになる → 昇進
  • だからAさんにとっては「深さ」こそが正解

Bさんが「幅が大事」と言うのは、Bさんがそれで成功したから

  • Bさん:フルスタックになる → スタートアップのCTOになる → 成功
  • だからBさんにとっては「幅」こそが正解

つまり、全員が正しい。ただし、「自分の文脈では」という条件付きで。

理由2:それぞれの「現在の課題」が違う

Cさん(PdM)が「ビジネス理解が大事」と言うのは、今、Cさんが困っているから

  • Cさんの今の悩み:エンジニアがビジネス要求を理解してくれない
  • だからCさんは「ビジネス理解が大事」と言う

Dさんが「コミュ力が大事」と言うのは、今、Dさんが困っているから

  • Dさんの今の悩み:チーム内のコミュニケーション不全
  • だからDさんは「コミュ力が大事」と言う

つまり、アドバイスは「今の課題」を反映している。

理由3:それぞれの「見ている時間軸」が違う

  • Aさん(技術推進室):10年後を見ている → 「深い専門性」を重視
  • Bさん(スタートアップCTO):3年後を見ている → 「素早く学ぶ力」を重視
  • Cさん(PdM):今期の目標を見ている → 「今すぐビジネス成果」を重視

つまり、時間軸が違えば、必要なものも変わる。


💭 じゃあどうすればいいのか

答え:「自分の文脈」を明確にする

他人のアドバイスを「正しい/間違い」で判断するのではなく、「自分に当てはまるか」で判断する

そのためには、自分の文脈を明確にする必要がある。


📝 自分の文脈を明確にする7つの質問

質問1:今、自分が解決したい課題は何か?

例:
❌ 「エンジニアとして成長したい」(抽象的すぎる)
✅ 「コードレビューで的確な指摘ができるようになりたい」(具体的)

具体的な課題があれば、必要なものが見える。

→ この場合、必要なのは「設計パターンの理解」と「読みやすいコードの基準」

質問2:どのような環境で働いているか?

環境A:スタートアップ(5人チーム)
→ 必要:幅広い技術、素早い実装、ビジネス理解

環境B:大企業(100人チーム)
→ 必要:専門性、コミュニケーション、標準化された設計

環境が違えば、必要なものも変わる。

質問3:今のキャリアステージはどこか?

1-3年目:基礎固めの時期
→ 必要:技術の基礎、読みやすいコード、素直に学ぶ姿勢

3-7年目:専門性の確立
→ 必要:得意領域の深掘り、設計力、後輩育成

7年目以降:影響力の拡大
→ 必要:技術戦略、組織づくり、ビジネス理解

キャリアステージが違えば、必要なものも変わる。

質問4:どこを目指しているのか?

目標A:スペシャリスト(技術の深さ)
→ 必要:1つの領域を極める、OSS活動、論文を読む

目標B:ゼネラリスト(技術の幅)
→ 必要:広く浅く学ぶ、複数言語、システム全体の理解

目標C:エンジニアリングマネージャー
→ 必要:技術+マネジメント、ビジネス理解、組織づくり

目標D:起業・CTO
→ 必要:技術+ビジネス、意思決定、採用

目指す場所が違えば、必要なものも変わる。

質問5:今、何に時間を使えるか?

状況A:業務が忙しい(学習時間:週2時間)
→ 優先:業務に直結する学習、効率的なインプット

状況B:余裕がある(学習時間:週10時間)
→ 選択:じっくり学ぶ、複数のことを並行して学ぶ

使える時間が違えば、選択も変わる。

質問6:今、何が足りなくて困っているか?

困りごとA:技術的な判断に自信がない
→ 必要:設計パターン、アーキテクチャの学習

困りごとB:チームでうまく議論できない
→ 必要:コミュニケーション、ファシリテーション

困りごとC:ビジネス側と話が噛み合わない
→ 必要:ビジネス理解、要求定義のスキル

今の困りごとが、学ぶべきことを教えてくれる。

質問7:1年後、どうなっていたいか?

1年後の理想:
❌ 「優秀なエンジニアになっている」(抽象的)
✅ 「設計レビューで的確な指摘ができ、後輩の相談に乗れている」(具体的)

具体的な理想像が、学ぶべき道筋を示す。


🎯 実践:自分に必要な「それ」を選ぶプロセス

では、当時の私がどうすれば良かったのか。今なら分かります。

頭で理解しただけでは意味がない。実際に「自分に必要なもの」を選べるようにならないと。

ということで、当時の私の状況を使って、具体的なプロセスを見ていきましょう。あなたも自分の状況に置き換えながら読んでみてください。

Step 1: 現在地を把握する

私(当時エンジニア3年目)の現在地:

✅ できること:
- PHPでの実装
- 一般的な機能開発
- 基本的なコードレビュー

❌ できないこと:
- 技術的な意思決定
- アーキテクチャ設計
- 後輩への的確なアドバイス

💭 困っていること:
- コードレビューで「なんとなく」でしか指摘できない
- 設計の良し悪しが判断できない
- 技術選択の根拠が説明できない

Step 2: 目指す場所を明確にする

1年後の理想像:
「中堅エンジニアとして、技術的な判断ができ、
後輩に的確なアドバイスができる人」

具体的には:
✅ 設計レビューで根拠を持って指摘できる
✅ 技術選択の理由を説明できる
✅ 後輩の相談に的確に答えられる
✅ チーム内で技術的な議論をリードできる

Step 3: ギャップから必要なものを逆算する

現在地 → 理想像のギャップ:

ギャップ1:「設計の良し悪しが判断できない」
→ 必要:設計パターン、アーキテクチャの基礎知識

ギャップ2:「技術選択の根拠が説明できない」
→ 必要:意思決定の軸、トレードオフの考え方

ギャップ3:「後輩に的確なアドバイスができない」
→ 必要:コードレビューのポイント、教え方の技術

Step 4: 受け取ったアドバイスをフィルタリングする

受け取ったアドバイス → 自分に当てはまる?

Aさん「技術の深さが大事」
→ ❌ 今は深さより、幅広い基礎知識を固める時期

Bさん「技術の幅が大事」
→ △ 幅も大事だが、今は中堅として必要な設計力が優先

Cさん「ビジネス理解が大事」
→ △ 将来必要だが、今は技術的な土台を固める時期

Dさん「コミュニケーション能力が大事」
→ ✅ 後輩への指導に必要。並行して学ぶ

Eさん「設計力が大事」
→ ✅✅ 今の課題に直結。最優先で学ぶ

Step 5: 優先順位をつける

今、最優先で学ぶこと(時間の50%):
1. 設計パターンとアーキテクチャの基礎
2. 技術的意思決定の考え方

次に大事なこと(時間の30%):
3. コードレビューとフィードバックの技術

余裕があれば(時間の20%):
4. ビジネス理解の入門
5. 新しい技術のキャッチアップ

ポイント:「全部やろうとしない」こと

当時の私の間違いは、7つ全部を同時にやろうとしたこと。

  • Aさんのアドバイスも ✅
  • Bさんのアドバイスも ✅
  • Cさんのアドバイスも ✅

結果、全部中途半端。何も身につかない。

今の自分に最も必要な1〜2個に絞る勇気が必要でした。

他のアドバイスは「今は優先しない」だけ。「無視する」わけじゃない。


🔄 定期的に見直す

重要:「必要なもの」は変化する

3ヶ月後の見直し:
□ 設計力は身についたか?
□ 新しい課題は出てきたか?
□ 目指す場所は変わっていないか?

「今の自分」に必要なものは、3ヶ月後には変わっているかもしれない。

だから、定期的に見直しが必要。


💡 他人のアドバイスとの付き合い方

ルール1:全てのアドバイスは「その人の文脈では」正しい

Aさん「技術の深さが大事」
↓
「Aさんの環境・キャリア・目標において、技術の深さが大事だった」

→ ❌ 否定する必要はない
→ ✅ 「自分に当てはまるか」を判断する

ルール2:矛盾しているように見えるアドバイスも、両方正しい

「深さが大事」 vs 「幅が大事」

→ 矛盾ではなく、時期・環境・目標によって優先順位が変わる

ルール3:アドバイスの「文脈」を質問する

❌ 「はい、わかりました」(鵜呑みにする)

✅ 「なぜそう思われますか?」(背景を聞く)
✅ 「どういう状況でそれが役立ちましたか?」(文脈を理解する)
✅ 「私の状況では、どう活かせますか?」(自分への適用を考える)

ルール4:「今の自分」に当てはまらないアドバイスもメモしておく

今は当てはまらないアドバイス:
「ビジネス理解が大事」

→ ❌ 捨てる
→ ✅ メモしておく「5年目になったら必要になるかも」

将来の自分には当てはまるかもしれない。


📖 まとめ:「それ」の見つけ方

エンジニアに必要な「それ」とは

答え:人によって、時期によって、環境によって違う。

でも、それは悪いニュースじゃない。むしろ良いニュース。

「正解を探し続けて疲弊する」のをやめて、「今の自分に必要なもの」を選べばいい

全部やらなくていい。全員に合わせなくていい。

選ぶための3ステップ

Step 1: 自分の文脈を明確にする
- 今の課題は?
- 今の環境は?
- 目指す場所は?

Step 2: ギャップから逆算する
- 現在地と理想像のギャップは?
- そのギャップを埋めるには何が必要?

Step 3: 優先順位をつける
- 今、最も必要なものは?
- 次に必要なものは?
- 余裕があれば学ぶことは?

他人のアドバイスとの向き合い方

✅ 全てのアドバイスは「その人の文脈では」正しい
✅ 矛盾しているように見えても、両方正しいことがある
✅ アドバイスの「文脈」を理解する
✅ 「今の自分に当てはまるか」で判断する
✅ 当てはまらないアドバイスも記録しておく(将来必要かも)

🎓 最後に

アドバイスを受ける側のあなたへ

「エンジニアに必要なものは何か?」

この問いに、唯一の答えはない。誰かの正解が、あなたの正解とは限らない。

でも、**「今の自分に必要なものは何か?」**という問いには、答えがある。

それは、自分の現在地と、目指す場所と、そのギャップから逆算できる。


混乱する必要はない。

全てのアドバイスは正しい。ただし、それぞれ違う文脈で。

全てのアドバイスをくれた人は、あなたを思って言ってくれている。

でも、全部を同時に実行する必要はない。


あなたに必要なのは、

  • その文脈を理解し、自分の文脈に当てはめて考える力
  • そして、「今の自分」に必要なものを選び取る勇気

1週間で7つのアドバイスを受けたあなたへ。

全部やろうとしなくていい。それは当時の私と同じ道。

まず1つ、「今の自分」に最も必要なものを選ぼう。

それが、あなたにとっての「それ」だ。

アドバイスをする側のあなたへ

私自身、今アドバイスをする側に立って、改めて思うことがあります。

良いアドバイスとは、「正しいこと」を言うことではなく、「相手の文脈に合ったこと」を伝えること。

でも、これが本当に難しい。つい自分の成功体験を基準に話してしまう。


だから、私が心がけているのは:

❌ 「エンジニアに一番大事なのは〇〇だよ」
✅ 「私の場合は〇〇が役立ったけど、あなたの状況だと△△も選択肢かもね」

❌ 「これをやるべき」
✅ 「これをやる選択肢もあるし、あれをやる選択肢もある。あなたはどう思う?」

❌ 「俺はこうして成功した」(自分語り)
✅ 「あなたの今の課題は何?」(相手の現在地を理解する)

そして何より、「これが唯一の正解」と言わないこと

アドバイスは、相手が自分で考えるための材料。選択肢の1つ。

相手が選び取る力を信じること。それが、本当に役立つアドバイスなのかもしれません。

(私もまだまだ修行中ですが...)


あなたがよく受けるアドバイスは何ですか?そして、それをどう活かしていますか?コメントで教えてください!

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