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生きているタスク管理と古くなっているタスク管理

Last updated at Posted at 2017-02-07

この記事はとても古くなっています。
タスク管理について、もっとよい記事を探してください。
タスク管理(とそれに関係したドキュメント管理)が自動化されていない環境は、以下の弊害を持ちます。

  • 人に作業を依頼する内容が、最新の正しい情報を反映しなくなってしまっている可能性。
  • 情報の集計を自動化できていないために、常に最新の情報を得ることが難しくなってしまう。
  • 人という貴重な資源を、定形作業のためにすり減らしてしまう。

 この記事は、Excelを使ってタスクスケジュール管理をしているソフトウェア開発の現場に向けて、タスク管理を楽にすることを提案するものです。(既に同様な趣旨のページは多数あることでしょう。ただ、自分の置かれている環境の中で感じたこととして記録を残したいために書いています。)

しかもそのような場所では、次のようにドキュメントが適切に管理されないということは起こりがちです。
「仕様書ファイル、ホンモノはどれ?
フォルダ内に大量の仕様書ファイルが!」

Redmineの解説記事

次の記事は、Redmineがどのようなものであるのかを分かりやすく説明しています。

Redmineを導入した人の感想の一例です。

以下は RedmineについてのSlideShareの一部です。

QiitaにもRedmineの記事があります。

Redmineについての私の感想

最後に私自身がRedmineを使った感じた利点を述べます。

Redmineは進行状況をリアルタイムで把握できるようにする。

 Excelでのタスク管理は、週に一度書かれるときには既に古いものになっているし、それを見て次の作業はなんだろうかと利用することもなかった。

Redmineには、それぞれのタスクの進行状況を詳しく書くことができるので、自分用の実験ノートよりもはるかに役に立つ。必要な情報を過去のチケットから見直すのも簡単だ。

 Excelでのタスク管理では、詳しい情報を書くのには適さない。結果をまとめたと述べても、その結果のあるドキュメントの所在の情報を書くことも十分な余白はなかった。

Redmineでは、それぞれのチケットの関係を記述できる。

親チケット・子チケット・関連するチケットなどがあるので、それらを上手に使えば、親チケットの階層で粗く理解することもできるし、子チケットまで見ることで、詳しい状況を把握することができる。
 Excelのタスク管理では、 タスクについて、関連するチケットのような機能をもたないので、物事と物事の関連を示すことができない。

Redmineでは、メンバーがそれぞれのwebブラウザで入力すればよい。

 Excelでのタスク管理では、1つのファイルを多数のメンバーが書き込もうとするので、誰も編集していないタイミングで編集しなければならない。しかも、Excelでのタスク管理では、ある人が書き加えたのに、その分の反映をしていない別バージョンを重ねがきされてしまって、せっかく書いた内容が消されてしまうという問題も生じていた。

Redmineでは、メンバー間で開発状況を明確に共有することができるので、リーダーを煩わせる必要が少ない。

Redmineは、どのようなコンピュータ言語を使っていても有効なものです。また、管理するタスクがソフトウェア開発ではなく、別の業務であっても有効なものです。

追記:

Redmineではそれぞれの人がそれぞれのチケットを記入・閲覧していくので、各人の時間を無駄にしない。

 Excelでのタスク管理で、進捗確認作業を1つのExcelファイルをみんなでみていくスタイルでは、自分の関与していない項目をだまって聞いていなければならない。

Redmineではそれぞれの時点でどのような状況であったのかの記録が残る。

 Excelでのタスク管理では、Excelファイルにある過去の記録部分を編集できてしまうので、過去の時点でどのようであったのかに対して、十分な信頼性のある記録とならない。

Redmineではガントチャートを自動で生成できる。

Excelでタスク管理をしているチームの場合に、手作業でガントチャートを作っているような事例も存在します。そのような管理の仕方は間違っていると考えます。

  • 両方向の矢印線を書き加えていく、あるいは、升目をブロック選択して背景色を変えるなどといった手作業をしている場合があります。そのような作図は手間がかかります。そうすると、そのような手作業という、本来業務ではない作業で、貴重な時間を失うことになります。

Redmineでは、新たに加わった人でも過去の経緯を知ることができる

 

重要な連絡を口頭だけで済ましてしまうので記録が残らないのを防げる

 重要な連絡をきちんと記録を残すことができるので、いつの間にか対応がほったらかしになることを減らせる。

キーパーソンが抜けてしまうことがある。

 組織を構成しているのは人です。生きている人ですから、いろんなことが起きます。病気で出社できなくなることも、別の組織に異動することもあります。キーパーソンのメールの中にだけしか重要な情報の記録がなく、そのキーパーソンのパソコンがパスワード不明のため読めなくなってしまって失われることがあります。メールベースのタスクの指示は、そのようなリスクをもっています。

タスク管理のコスト・会議のコストがRedmine以前に比べて低下する

 Excelベースのタスク管理・大人数での進捗会議をするのに比べ、Redmineでのタスク管理は、各人の時間を有効に使うようになるので、組織運営上のコストを減らすことができる。

公明正大な組織の進め方を意識するようになる

Redmineでは関係者の多くにチケットが見えるようにすることが多いはずです。チームのメンバーに対して共通に情報を提供することになります。メールだと、「なんで私のところにはその連絡がこないんだ」などということや、「必要もないことが山ほどCCのメールで来るので、必要な情報が埋もれてしまう。」、「必要な情報を探そうとしようとしてもメールの中から探すのが大変。メールのタイトルと用件の中身が違ったreplyメールも探すのが大変だ」、という状況を避けることができます。

##付記: Redmine よりもgit (github, BitBucket) やJIRA
 Github ではソースコードのバージョン管理とソースコードに関するタスク管理とを同時に実現できるものということを聞いた。道具の使い勝手は仕事の生産性に大きく影響する。ソースコード管理ツールでも1つ昔の世代ツールと比べてだいぶ使い勝手が違うことを思う出すでしょう。ソフトウェアの開発に役立つツールは、プログラムの能力の高い同僚の教えてくれる情報を活用してさらに先に進むことです。

gitに関する書籍も増えてきていて、中にはだいぶくだけたスタイルの本もあります。

例:
わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門 Kindle版

やり方は1つだけじゃない

アジャイルな開発手法では開発を管理するための考え方がRedmineなどでのチケットの考え方と違っています。やり方は一つだけではありません。あなたの属しているチームではどのような考え方で運営するのかに応じて、手法を使い分けることになるでしょう。

追記 2020.11.12

  • タスク管理、ドキュメント管理がきちんとマネジメントされていることが必要なのは、ソフトウェア開発だけじゃない。

  • 例:型式証明 を得るためには、それが十分安全性が確保されていることを、疑念の余地がないように証明していくことが必要になる。

    • 書類を作成するということだけではなく、安全性を保証する実験をどのように行い、どのような結果から安全が確保できているのかを、開発組織の中で示すものを作っていかなくてはならないそうだ。
    • そうすると、書類をまとめ上げる前の段階で、実験の手順が適切に管理されていて、必要なデータに漏れがないようにしてあることだ。
    • ある量を計測しようとするときには、その計測手法で、校正が確保できた装置で計測していることが必要になるだろう。
    • 「適当にそこらの機器で測ったら、こうなりました」ではすまないだろう。
  • 例:検査書類の偽造

    • 製品出荷時の検査書類が偽造できてしまったとすれば、タスク管理・データの管理に問題があったというしかないだろう。

日本の社会は、そのような世界の流れに対して致命的な遅れをとっており、「技術は高いのに」などというのは、タスク管理という世界のごく当たり前の技術を導入することを怠っている怠慢以外の何物でもないと思う。

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