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EtherCAT関連の名称まとめ

Last updated at Posted at 2019-12-05

この記事は EtherCATについて語る Advent Calendar 2019 の6日目です。
昨日は@nonnoiseさんの EtherCATスレーブに使える半導体 (2) でした。

#EtherCATと名が付く名称が多すぎる問題!!!

正直EtherCATマニアである自分も、どれが何だったのか忘れがちなので、メモ代わりにまとめておきます。

EtherCAT

スクリーンショット_2019-12-05_22-28-38.png

言わずとしてたEhterCAT(イーサキャット)はこちら。

EtherCATにはMaster(マスター)とSlave(スレーブ)と2種類の仕組みがあるが、それらを総じてEtherCATと呼ぶことがある。

また、後述の電力送電を含めたEtherCAT-Pや、ギガ帯で伝送するEtherCAT-Gと分けることが多い為、何もついていないEtherCATは、電力送電の無い100Mbpsで通信する規格を指す。

EtherCAT-P

スクリーンショット_2019-12-05_22-17-57.png

EtherCATに電力伝送も含めた規格。
RJ45と呼ばれる一般的なLANコネクタでは使用しない決まりで、
コネクタの端子が丸型で、なおかつ赤と黒(しかもその比率まで厳密)の規格に準拠したケーブルで接続することが決まりである。

コネクタの端子とケーブルまで規格に含まれているため、Beckhoff以外では見かけない状態。

EtherCAT P - Download - Beckhoff

EtherCAT-G

EtherCATG01.jpg
ベッコフがEtherCATのギガビット通信仕様を発表、その名は「EtherCAT G」

EtherCATの最新規格であるEtherCAT-G
Gの意味はギガで1Gbps/10Gbpsに対応するという意味である。
パケットのプロトコルに変更は無い(もしく下位互換)で100MbpsのEtherCATと混ぜて利用することが出来る。ただし100Mbpsで受けた後は100Mbpsの帯域になる。
etg_052019.jpg

高速になることで、カメラ伝送やコンピュータ同士の通信に期待が高まるが、正直何処まで出来るか未知数である。
また、専用ICが登場していない為、パケットを受ける端末はPCIexである可能性があり、PC用のGiga-NICのLANカードを2枚刺して、専用OS(リアルタイムOS)でEtherCATソフトウェア実装を行うのではないかと予想する。

ソフトウェア実装を行うのであれば、ソフトウェアの技術力(記述手法)により通信効率(速度や応答性)が左右される為、噂では何社かしのぎを削っているようだ。

著者は、速くEtherCAT-Gが専用チップで登場することを願う。ただ現実味は少し薄れているので、今後もノーマルなEtherCATをマイコンと組み合わせて実装していこうかなって思っている。

EtherCAT Conformance Test

スクリーンショット_2019-12-05_22-42-39.png

EC-1リモートI/O ソリューション

Conformanse tested(コンフォーマンステスト)とは、EtherCAT公認検査機関にて厳格なテストを行った信頼性の高い証として、認証した機器にはこのロゴを使用することが出来る。このロゴがあるEtherCATをなるべく産業機器として業務に使用する事が推奨されている。
勿論、EtherCATはセルフチェック(ソフトを買ってメーカーがチェックする仕組み)はあるが、Conformanse testedはより高く、検査機関に持ち込み検査をしてもらう様な形である。

何故この様な認証があるかと言うと、EtherCATはデイジーチエーンであるため、信頼性工学的に言えば、直線で繋がったシステムと言える。
A-B-Cと繋がった機器で、AとCが高信頼であっても、Bが故障しやすいとシステム全体がダウンする比率はBによって左右されてしまう。
この様な状態を減らすために、AもBもCもテストを通過して信頼できる状態であって初めてシステムが設計することが出来る。
とても業務的な素晴らしい仕組みだと考えている。

ただ、著者が作成したハードウェアは、資金不足のためそこまでテストに出せず、
半ば野良の様な状態で可動している。そのため、信頼されたシステムに決して追加してはならない。保証出来たものではない。

Safety over EtherCAT

SafetyOverEtherCAT300.jpg

安全面に注力したEtherCATの拡張機能で、非常停止ボタンや柵の状態などの状況をEtherCATバス全体へ伝える仕組み。深くは知らないけどパケットに細工をする感じらしい。そのうち対応したい。黄色いEtherCATのロゴが目印。

EtherCAT Technology Group

logo.gif

何かの規格か?と思われるかも知れないが、これはEtherCATの技術に関するグループであり、
通称ETGと呼ぶ。
https://www.ethercat.org

展示会で大きなEtherCATのマークがあると、ここのグループが出展している。

YIUA5Zcm.jpg large.jpeg
因みに、著者が持つArtifactNoiseがこの様にお目にかかれるかも知れないので、ETGのイベントに出くわした際は一緒に探してみてね。

##後書き

ふぅ。皆さん分かりました?
こんなにEtherCAT何とかが増えているんですよ。
マニアだって怒りますよ。また増えた!って。
誰かまとめて下さいよ。え?自分がまとめろって?仕方がないなぁ〜
って事で、このまとめはEtehrCAT界隈を渡り歩くためには、当然知っておかないと痛い目を見る必須項目です。
自分みたいなマニアなら当然ですし、仕事でEtherCATを使ったり、EtherCATの商材を扱う方は是非、間違えない様に理解を深めなければなりません。

特にConformance Testの有り無しは厳重に注意して下さいね。
このロゴが無いもを工場で使うことは大変注意が必要です。

最後までご覧いただき有難うございます。
それでは!!

EtherCATマニア @nonNoise

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