はじめに
Oracle Cloud Infrastructure (以下OCI)クラウド移行サービスである、
"Oracle Cloud Migrations Service(以下OCM)"を使用し、
OSがOracle LinuxのAWS EC2をOCI Computeへ移行する為のプロセスを検証する
OCIクラウド移行ガイドとは?
オンプレミスやAWSなどからOCIへの移行プロジェクトに取り組んでいるクラウドエンジニア(@araidon,@kazunishi,@yama6,@tktk2712,@ritokuna,@nomu_kyou,@ora-777,@sshatari,@makoji,@miztana)による、OCI移行手順をまとめたシリーズ記事です
サンプルワークロードから対象サービスを取り上げ、移行手順をガイドいたします
まとめ記事は以下です
OCI,AWS 基礎情報
OCMとは?
VMware仮想マシンおよびAmazon Web Services (AWS) EC2インスタンスを、
Oracle Cloud Infrastructure (OCI)コンピュートに移行するためのサービスです
OCM概要資料はこちら↓
下図にOCMの主要ワークフローを示します
A,B,Cの3STEPで構成されます
- A. アセット管理:AWS環境との接続を確立し、移行対象のEC2を登録する
- B. 移行プロジェクトと移行プラン:ターゲットのインスタンスを設定し、ストレージをコピーする
- C. 移行の検証:ストレージとイメージからComputeVMを立ち上げ、接続を検証する
厳密には、
A. の前段に「前提条件の作成」が必要となります
そちらの詳細、操作手順は別記事の以下を参照ください
Public Cloudで利用可能なOracle Linuxについて
AWS EC2 でOracle Linuxを利用するには
適切なAMI(Amazon Machine Image)を選択します
以下、参考記事です
記事内を一部引用すると、
Oracle-provided Oracle Linux AMIs from an Amazon EC2 console by searching for the owner ID 131827586825
とあり、
AWS AMIでは owner ID 131827586825 のイメージが、
Oracle提供のイメージである、と記載があります
Supported OS
ソース : VMゲスト・オペレーティング・システム
OCI documentationの中で、
サポートされているソースVMゲスト・オペレーティング・システムについて記載があります(以下)
Oracle Linux 7/8/9 が対象です
ターゲット : OCIでサポートされるOS (カスタム・イメージ インポート)
OCI computeの技術資料の中で、
カスタム・イメージへのインポートがサポートされているOSについて記載があります(以下)
Oracle Linuxは、5.11, 6.x, 7.x, 8.x, 9.x が対象で、
SSHを使用したアクセス動作の保証、技術サポートが提供されます
操作手順
事前準備 : 移行元インスタンスの準備(AWS EC2)
AMIの検索からデプロイ、接続までの手順は下記参照
Launch an Oracle Linux Instance in AWS
↓ AWSのコンソール画面
「インスタンスを起動」をクリックし、EC2インスタンスを作成する
↓ インスタンス起動(作成)画面
名前は任意
↓ イメージ選択画面
所有者のID(黄色強調)が確認できる
↓ AMI選択後の画面
以下のAMIを使用した
名称 | 値 |
---|---|
名前 | OL8.7-x86_64-HVM-2023-03-07 |
説明 | Oracle Linux 8 update 7 for x86_64 HVM |
イメージ ID | ami-05e5bc4562f2f72ee |
所有者 | 131827586825 |
↓ インスタンスタイプ選択
本検証ではt2.micro を使用
↓ キーペア作成
本検証では新規生成する
RSA , pem を選択
↓ 「キーペアを作成」押下後 画面
↓ ネットワーク設定
事前準備しておいたVPC , サブネットを指定
EC2作成後、sshアクセスを試行するため、パブリックIPを割り当てる
セキュリティグループは新規に作成
↓ ストレージ設定
容量に拘りはないため、任意値で作成
↓ EC2作成後 詳細画面
↓ 作成したEC2へsshログイン
無事アクセスできている
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$ id
uid=1000(ec2-user) gid=1000(ec2-user) groups=1000(ec2-user),4(adm),190(systemd-journal) context=unconfined_u:unconfined_r:unconfined_t:s0-s0:c0.c1023
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$ date
Thu Feb 13 06:05:38 GMT 2025
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$ uname -n
ip-172-31-5-31.ap-northeast-1.compute.internal
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$ cat /etc/oracle-release
Oracle Linux Server release 8.7
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$ vi test.txt
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$ cat test.txt
oraora
hahahaha
hogehoge
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$ pwd
/home/ec2-user
[ec2-user@ip-172-31-5-31 ~]$
OCMではAWSの情報を抽出するために、アカウントID、アクセスキー、が必要となるため、
事前に確認しておく
↓ アカウントIDはこちらで確認ができる
↓ IAM 画面
アクセスキーを作成していく
「アクセスキーを作成」を押下
↓ アクセスキーを取得できる
「アクセスキー」「シークレットアクセスキー」を確認する
取扱いに注意をすること
アセット・ソースを作成する
↓ OCIコンソール画面 Cloud Migrations
左メニューの「検出」を押下
↓「アセット・ソースの作成」を押下
↓ アセット・ソース作成 画面
アセット・ソース・タイプ:AWS
名前:任意
アカウントID:AWS画面で確認した値
リージョン:対象リソースが存在しているリージョン
コンパートメント:Migration
ターゲット・コンパートメント:MigrationTarget(デプロイ先として用意したコンパートメント)
↓ 作成直後画面
アセットを検出する
↓ アセット・ソースの詳細 画面
「検出の実行」を押下
↓ 「検出の実行」を押下
↓ 押下直後のポップアップ
↓ 検出中
↓ 作業リクエスト 画面
ステータスが成功となっている
↓ アセット 画面
仮想マシン:ol-ocm-test i-0f03686ae6ba67db3
ボリューム:vol-042204318c87e10ad vol-042204318c87e10ad
が対象リソースで、正しく検出されている
移行プロジェクトの作成
↓ クラウド移行->移行プロジェクト 画面
「移行プロジェクトの作成」を押下
↓ 移行の作成 画面
「初期移行プランを使用して移行プロジェクトを作成します」を選択、
「移行プロジェクトの作成」を押下
↓ 移行プロジェクトの作成 画面
表示名:任意
コンパートメント:Migration
を選択
↓ アセット 画面
「OCMインベントリからの追加」を押下
↓ アセットの選択 画面
対象リソースにチェックを入れて、
「以降アセットの追加」を押下
↓ 「次」を押下
↓ レプリケーション位置 画面
ボリューム可用性ドメイン:任意
レプリケーション・コンパートメント:Migration
Migrationのレプリケーション・バケット:ocm_replication
を選択
↓ 初期移行プラン 画面
表示名:任意
コンパートメント:Migration
ターゲット・コンパートメント:MigrationTarget
を選択
↓ ターゲット環境 画面
デプロイメントを行いたい、VCN、サブネットを選択
↓ 「次」を押下
↓ 確認および作成 画面
「送信」を押下
↓ 押下後画面。問題なく完了している
↓ クラウド移行->移行プロジェクト->移行プロジェクトの詳細 画面
作成された移行プランを押下
↓ クラウド移行->移行プロジェクト->詳細->移行プラン->移行プラン詳細 画面
左メニューの「ターゲット・アセット」を選択
ターゲット・アセットにチェックを入れて、アクションを選び編集をする
↓ ターゲットのシェイプを変更していく
E4のシェイプを選択
「シェイプの選択」を押下
↓ 更新中
↓ 完了
レプリケーションの実行
↓ クラウド移行->移行プロジェクト->移行プロジェクトの詳細 画面
「レプリケート」を押下
↓ 「レプリケート」を押下
↓ 押下直後のポップアップ
↓ レプリケート中
↓ 完了
今回の場合、所要時間は約17分
移行プランの実行
↓ ターゲット・アセットの一括構成 画面
サブネットのプロパティで、
デプロイを行いたいVCN、サブネットを選択
「構成」を押下
↓ 完了
「閉じる」押下
↓ クラウド移行->移行プロジェクト->詳細->移行プラン->移行プラン詳細 画面
「RMSスタックの生成」を押下
↓「RMSスタックの生成」を押下
↓ 押下直後のポップアップ
↓ 作成中
↓ 作成完了後の作業リクエスト表示
ステータスが「成功」となっていることを確認
↓ クラウド移行->移行プロジェクト->詳細->移行プラン->移行プラン詳細 画面
「RMSスタックのデプロイ」を押下
↓「RMSスタックのデプロイ」を押下
↓ 押下直後のポップアップ
↓ デプロイ中
↓ デプロイ後のインスタンスの状態を確認する
コンピュート->インスタンス->インスタンスの詳細
↓ パブリックIPに向けてsshアクセスを行う
無事にログインができている
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$ ls
test.txt
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$ cat test.txt
oraora
hahahaha
hogehoge
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$ id
uid=1000(ec2-user) gid=1000(ec2-user) groups=1000(ec2-user),4(adm),190(systemd-journal) context=unconfined_u:unconfined_r:unconfined_t:s0-s0:c0.c1023
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$ uname -n
ol-ocm-test
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$ cat /etc/oracle-release
Oracle Linux Server release 8.7
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$ date
Thu Feb 13 07:40:43 GMT 2025
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$
[ec2-user@ol-ocm-test ~]$