はじめに

１年以上前の案件がQiita下書きに残っていた。
忘れかけてたけど思い出しながら記録に残します。

開発環境

Excel (Office365)

背景

kintoneは帳票機能が弱い。
エクセル管理をやめてkintoneアプリで管理できるみたいなこと言うけど
帳票機能が貧弱過ぎて結局kintoneアプリのデータをエクセルに移して帳票するっていう需要があった。

cJobjectとは

kintoneアプリのデータ(json)をエクセルデータに変換するのがcJobjectライブラリです。
jsonデータはそのままではエクセルデータには変換できない。

事前に必要なこと

kintone APIを生成しておく。
kintoneアプリ番号を調べておく。
kintoneの各パーツ（テキスト入力やラジオボタンなど）に対してちゃんと命名しておく。適当にやると後で分からなくなりがち。
内容

この順序で実施すればうまくいくはず。

1.クエリ生成
2.APIトークン情報
3.XMLHTTPオブジェクトの生成
4.リクエストを送信/レスポンスを取得
5.エクセルシートに入力

1.クエリ生成

１行目：エクセルのB3セルに入力されたクライアントNoを変数に代入する。
２行目：クライアントNoをキーにしてクエリを生成します。
３行目：URLエンコードします。
４行目：URLエンコードを使用してリクエストURLを生成します。
　　　　https://xxxx はテナント名を入れて、app=99はアプリ番号を入れる。

vba

str = Worksheets("Form").Range("B3").value
strQuery = "Client_No = " & str & ""

strQuery = URL_Encode(strQuery)
strURL = "https://xxxx.cybozu.com/k/v1/records.json?&app=99&query=" & strQuery

vba

Function URL_Encode(ByVal strOrg As String) As String
  Dim d As Object
  Dim elm As Object

  strOrg = Replace(strOrg, "\", "\\")
  strOrg = Replace(strOrg, "'", "\'")
  Set d = CreateObject("htmlfile")
  Set elm = d.createElement("span")
  elm.setAttribute "id", "result"
  d.appendChild elm
  d.parentWindow.execScript "document.getElementById('result').innerText = encodeURIComponent('" & strOrg & "');", "JScript"
  URL_Encode = elm.innerText

End Function

2.APIトークン情報

kintoneで作成したAPIトークンを変数に代入する。

vba

aipToken = "XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX"

3.XMLHTTPオブジェクトの生成

vba

Set objHttpReq = CreateObject("MSXML2.XMLHTTP")
objHttpReq.Open "GET", strURL, False

objHttpReq.setRequestHeader "X-Cybozu-API-Token", aipToken
objHttpReq.setRequestHeader "Host", "xxxx.cybozu.com" + ":443"
objHttpReq.setRequestHeader "If-Modified-Since", "Thu, 01 Jun 1970 00:00:00 GMT"

4.リクエストを送信/レスポンスを取得

エクセルB3セルに入力した、クライアントNoのレコードデータが配列変数strJSONに格納される。
クライアントNoがkintoneアプリ上に存在しなかった場合はエラー処理。

vba

objHttpReq.send (Null)

strJSON = objHttpReq.responseText
Debug.Print strJSON
Set resp = JSONParse(strJSON)

If strJSON = "{""records"":[],""totalCount"":null}" Then
    MsgBox "Client No: " & str & " is not found.", vbCritical
    Exit Sub
End If

5.エクセルシートに入力

仮にクライアント情報の住所データであれば、下記のように指定すればOK。
変数"records"はkintoneアプリ内の指定のレコードデータ（全フィールド）が代入されています。
そのデータのAddress1のデータにアクセスするには.child(1).child("Address1").child("value").valueを末尾に加える。

vba

Worksheets("Form").Range("P3").value = resp.child("records").child(1).child("Address1").child("value").value

kintoneアプリ内に作成した入力用テーブルの項目にアクセスするには長い記述が必要でした。
ここではkintoneアプリの入力用テーブル"TableA1"のフィールド"DescriptionA_1"のデータにアクセスして変数代入します。

vba

Worksheets("Form").Range("J9").value = resp.child("records").child(1).child("TableA1").child("value").child(1).child("value").child("DescriptionA_1").child("value").value

おわりに

なさそうで意外にある、なし寄りのありな需要だと思います。

cJobjectでkintoneのデータをExcelシートに一括転記