概要
ChatGPTやGeminiなどのAIが生成する日本語の文章では、半角英数字の前後に半角スペースが入ることが多いです。
そのままでも気にならないという方もいるかと思いますが、個人的にこれはかなり気になる問題点です。
そこで、そもそもAIはなんで勝手にスペースを入れまくるのかについて調べてみました。
なぜAIは半角スペースを入れるのか?
AIエージェントブラウザCometに情報をあつめてもらった結果は以下の通り。
- 日本語と英数字の区切りを明確にし、誤読を防ぐため
- Markdownやコード、専門用語の視認性向上(解釈違いの防止)
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LLM(大規模言語モデル)や多言語対応AIのデフォルト仕様
→ 英語圏ベースの自然言語処理のクセが日本語出力にも残っている
(英語圏では単語ごとに半角スペースを入れるから?) -
HTMLや技術文書の最適化
→ 半角スペースにより構造化データや表記を保つアプローチ
特にChatGPTは 「全角文字+半角英数字」「半角英数字+全角文字」 の間に自動でスペースを入れる傾向があります。
読みやすさへのメリットはあるのか?
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単語・数字・記号・プログラム用語の区切りが見えやすい
例)iPhone 17はiPhone 16と何が違う?→iPhone 17 は iPhone 16 と何が違う? - 専門用語や数値の誤読・まとまり違いを減らせる
- タイトル・ラベル・UI表記における視認性・デザイン改善
などの情報をCometは列挙してくれましたが、私としては、勝手に半角スペースを入れられた文章は、逆に読みづらいと感じています。
また、そもそも大抵の日本語文書では半角英数字と全角文字の間にスペースは入っていないため、AIが生成したスペースだらけの日本語文章にはパッと見で違和感を覚えます。
サンプル比較
| パターン | 文例 |
|---|---|
| スペース無し | このプログラムはversion2.1の仕様です。 |
| スペース有り | このプログラムは version 2.1 の仕様です。 |
| スペース無し | このデータは2025年4月10日に更新されました。 |
| スペース有り | このデータは 2025年4月10日 に更新されました。 |
| スペース無し | APIkeyはabcdef12345を入力してください。 |
| スペース有り | API key は abcdef12345 を入力してください。 |
| スペース無し | CPU温度が65℃を超えると自動停止します。 |
| スペース有り | CPU 温度が 65 ℃ を超えると自動停止します。 |
上記のような短い文章では、スペースが入っていてもそこまで違和感はありません。
むしろ、強調させたい部分にスペースを入れることで読みやすさを向上するテクニックは、私も含めて一般的に広く使われていますね。
しかし、下記のように長文だとどうでしょうか。
このページでは 2025年4月10日 に公開された API 仕様書 を参考にして、開発環境の設定手順や使用する Python 3.11 のインストール方法、加えて Azure VM の最新バージョン が動作するために必要なメモリの推奨値 8 GB 以上 について詳しく解説しています。実際の開発では、 API key やデータベース URL なども正しく入力する必要があるため、ミスがないよう注意してください。
少し大げさな例かもしれませんが、こういうのを平気で出力してくることもよくあります。
さすがにスペースが多すぎてスカスカになっており、強調目的で使用しているスペースについても、全体がスカスカなので強調としての役割を果たせていません。
特にこれといって結論もオチもない記事ですが、Cometが調べてくれた 「英語圏ベースの自然言語処理のクセが日本語出力にも残っている」 という理屈には結構納得がいきました。