概要
Raspberry Pi Zero2にRaspberryPi OS(64Bit/Bookworm)
をインストール直後、アップデートを実施すると、”apt-listchanges: Reading changelogs...”と表示されて以降、フリーズしてウンともスンとも言わなくなりました。
$ sudo apt update
$ sudo apt full-upgrade -y
apt-listchanges: Reading changelogs...
原因
Raspberry Pi Zero W 2は、物理メモリが512MBなのですが、
RaspberryPi OS(64Bit/Bookworm)はスワップ領域を100MBに設定しており、64Bit RaspberryPi OSでは、OSインストール直後のアップデートではメモリ不足が発生します。
対策
Raspberry Pi OSでスワップ領域(swap space)のサイズを変更します。スワップはシステムの物理メモリ(RAM)が不足した際に、ディスク上の仮想メモリ領域として利用されます。
1.スワップファイルの現在のサイズを確認する
現在のスワップファイルのサイズを確認するには、次のコマンドを使います。
sudo swapon --show
2.スワップファイルのサイズを変更する
2-1./etc/dphys-swapfile
ファイルを編集し、スワップファイルのサイズを設定します。
sudo vim /etc/dphys-swapfile
このファイル内にある CONF_SWAPSIZE
パラメータを編集し、希望のメガバイト単位でサイズを設定します。例えば、スワップサイズを1GBに設定する場合は、CONF_SWAPSIZE=1024
とします。
2-2. スワップファイルを再生成します。
sudo dphys-swapfile setup
2-3. スワップを再有効にします。
sudo dphys-swapfile swapon
3. スワップファイルの設定を確認する
最後に、変更が適用されたかを確認するために、再びスワップ情報を表示させます。
sudo swapon --show
これで、Raspberry Pi OS上でスワップサイズを変更する手順が完了しました。安心して、アップデートを実施します。
スワップが発生するため、時間がとてもかかりますが、アップデートが終わるまでしばらく待ちます。
$ sudo apt update
$ sudo apt full-upgrade -y
apt-listchanges: Reading changelogs...