はじめに
昨年11月にSAP認定試験の形式変更が発表されました。
発表からしばらく経ちましたが、今回Scenario Based Assessmentを受験する機会があったため、実際に受けてみた感想や試験の流れ、感じたことをまとめてみようと思います。
なお、従来のSystem Based Assessmenについては以前受験し、その内容をこちらの記事にまとめています。
⇒System Based Assessmen編はこちら
これからScenario Based Assessmentを受験する方や、「従来の試験と何が違うの?」と気になっている方の参考になれば幸いです。
Scenario Based Assessment とは
今回受験したScenario Based Assessmentは、実際のプロジェクトで発生しそうなシナリオをもとに、最適な判断や提案を行う形式の認定試験です。
試験では、お客様の要件やシステム構成、プロジェクトの状況などが提示され、その内容を踏まえて設問に回答していきます。実際のコンサルティングや導入プロジェクトを想定した内容となっており、知識だけでなく、SAPソリューションを適切に活用するための実践的な判断力や提案力が求められる試験形式となっています。
事前準備
今回のScenario Based Assessmentも、System Based Assessmenと同様にSAP Learning Hubを中心に学習を進めました。Learning Journeyに沿って学習を進めることで、試験範囲を一通りカバーできます。
また、SAP特有のコンセプトや用語は、試験中に迷わないように自分なりにメモを作成しました。Scenario Based Assessmentでは資料を参照しながら受験できるため、よく出てきそうな用語や機能の違い、サービスの役割などを1枚にまとめた「カンペ」を用意しておくと安心です。
さらに、Scenario Based Assessmentはシナリオを読みながら提案内容を考える試験のため、必要な資料は事前に手元に準備しておくことをおすすめします。Learning Hubの教材はもちろん、SAP HelpやSAP Discovery Centerなど、普段から利用している資料をすぐに参照できる状態にしておくと、試験中の調査がスムーズになります。
実際にやってみた
今回は SAP Certified – Data Architect – SAP Business Data Cloud(C_BDCDA) を受験しました。
自宅から受験することができ、24時間の受験開始可能時間内であれば好きなタイミングで開始できます。ただし、AIとの会話を行うため、事前*カメラとマイクが利用できる環境を準備しておきましょう。
Scenario Based Assessmentには、次の2つの評価方式があります。
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AIロールプレイ
- AIアバターがお客様やステークホルダー役となり、会話形式で試験が進みます。
- 回答すると、その内容に応じてAIから追加の質問が投げかけられます。
- 受験後すぐに結果を確認できます。
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人間レビュー
- 画面に表示される指示に従って回答を動画で録画し、アップロードします。
- SAPの評価者が内容を確認するため、結果が出るまで最大20営業日かかります。
- 現時点では英語のみ対応しています。
今回は、日本語で受験できるAIロールプレイを選択しました。
人間レビューは受験していないため分かりませんが、AIロールプレイでは、「○○のような課題を持つお客様には何を提案しますか?」「それはなぜですか?」といった形で質問されました。業界や業務シナリオが提示され、その状況に対して最適な提案内容と、その理由を説明する形式です。
単にSAP製品の機能名やサービス名を答えるだけではなく、「なぜその提案が適切なのか」「その提案によってどのような課題を解決できるのか」まで説明することが求められました。個人的には、認定試験というよりも、お客様への提案シミュレーションに近い印象を受けました。
受験開始後の所要時間は約2時間です。実際にAIと会話するロールプレイは30~40分程度でした。
また、Scenario Based Assessmentは12か月間で最大4回まで受験できます。また、制限時間内であればその場で再挑戦することが可能です。その場合も1回分の受験回数としてカウントされます。
難しかったポイント
実際に受験してみて、難しいと感じたポイントを紹介します。
① 操作に慣れるまで少し大変
試験の流れ自体はシンプルですが、最初は操作に少し戸惑いました。
私は「停止」と「終了」のボタンを間違えて押してしまい、開始直後に試験を終了してしまうというミスをしてしまいました。
一度流れを理解してしまえば問題ありませんが、初めて受験する方は操作に慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。
② AIとのやり取りならではの難しさ
試験はAIとの会話形式で進むため、音声が少し聞き取りづらいと感じる場面がありました。
ただし、「もう一度お願いします。」と伝えると質問を繰り返してくれるため、聞き取れなかった場合は無理に進めず、内容を確認しながら進めるのがおすすめです。
③ 正解が明確ではない
個人的に一番難しかったのは、「どの程度回答すればよいのか」が分かりづらいことでした。
試験時間は120分あり、その間であれば回答を再提出できます。
私は一度「説明が長い」というフィードバックを受けたため、回答を簡潔にまとめて再提出しましたが、逆に点数が下がってしまいました。
説明が短すぎると意図が伝わらず、逆に長すぎても評価が下がってしまいます。「必要なことを、必要なだけ伝える」というバランスが想像以上に難しく、「どこまで書けば十分なのか」「何を削るべきなのか」の判断には最後まで悩まされました。
感想
実際に受験してみて感じたのは、Scenario Based Assessmentは知識を問う試験というより、提案のシミュレーションに近い試験だということです。そのため、普段から提案活動を行っている方は比較的取り組みやすい一方で、開発や運用が中心で提案の経験が少ない方は、少し難しく感じるかもしれません。
また、一般的な知識からSAPならではのコンセプトや製品の位置付けを理解しておくことも重要だと感じました。
System Based Assessmentとは求められるものが異なるため、知識をインプットするだけではなく、「なぜその提案をするのか」を考えながら学習すると、Scenario Based Assessmentの対策にもつながると思います。
本記事が、これから受験される方の参考になれば幸いです。
