4
4

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

メールサーバ(Postfix)基本設定 その1

Last updated at Posted at 2024-04-02

はじめに

Linuxでメールサーバを構築する為の手順を備忘録として残します。
ディストリビューションはRHEL、SMTPサーバはPostfixを使用します。
稼働環境はローカルネットワーク、SMTP認証なし、暗号化なし、SMTPプロトコル設定はデフォルトとします。
IMAP、POPサーバ(dovecot)については今回記載しません。
記載内容に相違がある場合はコメントにてお知らせください。

構築環境

OS:REHL8.8
パッケージ:Postfix 3.5.8

Firewalld通信許可

SMTP(25番)、SMTPS(465番)、smtp-submission(567番)の通信を許可します。本記事の構成では25番のみ使用しますが、暗号化通信を使用する場合の補足として465番、567番許可時のコマンドも記載します。

firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=smtp
firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=smtps
firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=smtp-submission
systemctl restart firewalld

Postfixインストール

SMTPサーバ機能を要するPostfixパッケージをインストールします

dnf install postfix

コンフィグ構成

  • /etc/postfix/main.cf
    SMTPサーバの基本設定はこちらを編集します。
  • /etc/postfix/master.cf
    SMTPサーバの詳細設定はこちらを編集します。
    SMTPS(465番)、smtp-submission(567番)を使用する場合は編集が必要です。
    当記事では編集しません。

コンフィグ設定

基本的な設定箇所を記載します。
サーバ設定、稼働環境に沿った設定を指定してください。

項目
myhostname 自サーバのホスト名を定義します。
mydomain 自サーバのドメイン名を定義します。
myorigin 自サーバから配送されるメールのドメイン部を指定します。
inet_interfaces メール受信するインタフェースを指定します。
inet_protocols メール送受信に使用するIPプロトコルをIPv4、IPv6から指定します。
mydestination ローカル配送(受信)するドメインを指定します。
mynetworks 信頼できるネットワークを指定します。MUAが動作するクライアント等のネットワーク帯を指定してください。
relay_domains リレーを許可するドメインを指定します。
relayhost リレー先ホストを指定します。ブランクの場合、MXレコードを参照しインターネット側に中継します。ローカルネットワークで動作させたい場合は、メールサーバをもう1台構築し指定します。
home_mailbox ローカル配送するメールの保存形式。Maildir/を指定すると、ユーザのホームディレクトリ配下にMaildirディレクトリが作成され、メールファイルが個別に保存されます。

ユーザ作成

メールサーバ内にユーザを作成します。
[ユーザ名@自サーバのドメイン]がメールアドレスとなります。

adduser "ユーザ名"
passwd "ユーザ名"

メール処理フロー

Postfixがメールを受け取った後の処理について記載します。

  1. ローカル配送
    mydestinationで指定したドメイン宛のメールを受信すると、自サーバへローカル配送します。

  2. メール中継
    許可された設定のみ、[relayhost]へメールを中継します。
     1. [mynetworks]で指定されたネットワークからのメールを許可します。
     2. [mynetworks]以外からメールが送信された場合は、[relay_domains]で指定された宛先ドメインへのメールのみ許可します。
     3. それ以外のメールは中継せず、接続を拒否します。

動作確認

Telnet接続し、CLI上からメールを送信します。
ローカル接続以外の場合は、Telnet接続できるようにFirewalld設定は変更してください。

telnet SMTPサーバのIPアドレス 25

MAIL FROM: Envelope Fromを指定
RCPT TO: Envelope Toを指定
DATA
From: Fromメールアドレスを指定
To: Toメールアドレスを指定
Subject: 件名を指定
本文を記載
.

quit   "Telnet切断”

ユーザのメールディレクトリにメールが保存されたことを確認します。

ls -l /home/ユーザ名/Maildir/new/    "新規メール保存ディレクトリ"
ls -l /home/ユーザ名/Maildir/new/    "参照済メール保存ディレクトリ"
4
4
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
4
4

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?