AWS生成AIアプリ構築実践ガイド
献本いただいたので、さっそく読んでみました。
AWS生成AIアプリ構築実践ガイド
AWSで生成AIアプリケーションを作成する全員が読むべき必読書です。
特にハンズオンが充実していて、生成AI、RAG、AIエージェントの可能性は十分に感じてるよという人はいきなり6章と7章のハンズオンをやってみてもよいかなと思います
6章 RAGアプリ構築の実践
- 単純なRAGのシナリオだけでなく、RAGで行き詰りやすい回答精度のチューニングについてチャンキング戦略をハンズオンで学べるのがとても良くて、評価方法も理解する事ができました
- どのようにチャンク化されたかをOpenSearchのデータを見ながら進められるのでとても理解が深まります
- RAGの評価については、Ragasを用いた手法を具体的に学ぶ事ができます
7章 AIエージェント構築の実践
- AWS公式サンプルのエネルギー予測エージェントを構築していきます
- マルチエージェントでLambdaやDynamoDB、S3を通じてエージェント同士が連携して動作する複雑なシナリオになっていますが、解説があるおかげで公式のハンズオンをより理解しながら進めることができます
- このレベルのAIエージェントが構築できると、様々なユースケースに対応したエージェントを構築できる力がつきますし、マルチエージェントの解像度がぐっと上がりました
その他
生成AIって何?って方や、なんでAIエージェントがこんなに話題になっているの?という方は、1章から読むことをお薦めします。
生成AIがもたらしたソフトウェア開発における大きなパラダイムシフトや可能性を感じるだけでなく、プロンプトエンジニアリング、LLM、RAG、AIエージェントなど必要用語と考えをしっかりと理解する事ができます。
また、発表されたばかりの Bedrock AgentCoreについてもしっかりと解説されており、AWSのビルディングブロックについて生成AIへのアプローチを学べるようになっていました。
責任あるAIやWell-Architected Framework観点からの内容もあり、何よりも最後の章にビジネス目線でWorking Backwordsを用いて顧客起点でユースケースを発見していこうという目線が対象読者であるエンジニアに訴える意味を深く感じます。
「変化によって求められることが変わっていく」ことは今までもたくさんありましたが、まさに今、そのど真ん中に居るということも感じられると思います。
最後に
この本で、書籍のレビューを人生で初めてさせていただきました。
レビュー中にも大きなアップデートがあり、その裏側で執筆陣が良いものを届けるためにギリギリまで内容をアップデートされている姿を垣間見ることができてとても刺激を受けました。
吉田さん、貴重な機会をありがとうございました!