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JetBrains IDE が ACP 対応へ — “Bring Your Own Agent”

Last updated at Posted at 2025-12-08

JetBrains IDE が “Bring Your Own AI Agent” に対応

こんにちは、JetBrains公式代理店NATTOSYSTEMのねばねばです。

JetBrains IDEが Agent Client Protocol (ACP) に対応し、対応している AI エージェントを JetBrains IDE へ “持ち込み” できるようになりました。

この記事では、JetBrains の公式発表と ACP 公式ドキュメントをもとに、内容をまとめています。


背景:AI エージェント × IDE 統合の「分断」

AI コーディングエージェントは急速に増えていますが、エディタごと/ベンダーごとに専用プラグインや API を書く必要があり、次の問題を抱えていました。

  • 使いたい IDE と使いたいエージェントが一致しない
  • ベンダーごとに統合がバラバラ
  • 新規エージェントが IDE に対応するためのコストが大きい

Agent Client Protocol (ACP) とは?

Agent Client Protocol (ACP) は、IDE と AI エージェント間の通信を標準化するプロトコルです。
コードエディタ Zed を開発している Zed Industries を中心に、JetBrains との共同プロジェクトとして立ち上がったオープンプロトコル です。両社は共同で AI コーディングエージェントの統一プロトコルを策定し、異なる IDE 間でエージェントを相互運用可能にすることを目指しています。また、実装や仕様は GitHub 上の agentclientprotocol/agent-client-protocol リポジトリで公開されています。

  • JSON-RPC over stdin/stdout という構造
  • エージェントは ACP に対応すれば、多くの IDE で動作可能
  • IDE は ACP に対応すれば、多くのエージェントを受け入れ可能

JetBrains IDE が ACP 対応へ:“Bring Your Own Agent”

JetBrains は 「Bring Your Own AI Agent to JetBrains IDEs」を発表しました。
この機能は現在 JetBrains EAP(Early Access Program)でベータ版として提供 されています。EAP IDE を利用することで、ACP 対応エージェントを JetBrains IDE 上で実際に試すことができます。
image.png

  • JetBrains IDE が ACP に正式対応

  • ACP 対応エージェントを利用可能

  • IntelliJ / PyCharm / WebStorm / CLion 他、多数の IDE が対象

JetBrains 製の独自エージェント(Junie)だけでなく、他社製・OSS のエージェント も IDE に統合できるようになりました。

JetBrains公式デモ動画


2025/12/08 時点で利用可能な ACP 対応エージェント

ACP の公式サイトで紹介されている “利用可能なエージェント” は以下の通りです。

  • Augment Code
  • Claude Code(Zed アダプタ経由)
  • Codex CLI
  • Code Assistant
  • cagent
  • fast-agent
  • Gemini CLI
  • Goose
  • Kimi CLI
  • LLMling-Agent
  • OpenCode
  • OpenHands
  • Stakpak
  • VT Code
  • JetBrains Junie(coming soon)


開発者にとってのメリット

1. 好きなエージェントを自由に IDE に持ち込める

特定ベンダーのロックインに縛られず、用途に応じてエージェントを選べる選択肢が圧倒的に広がります。

2. エージェント開発者の負担が減る

IDE ごとにプラグインを作る必要がなくなり、ACP に対応さえすれば複数 IDE で動作します。


JetBrains IDE における UX

JetBrains 公式ブログによると、現在の UX は、

  • エージェントが “提案” を IDE に返す
  • IDE が diff として表示
  • ユーザーが適用/破棄を選択
  • 必要に応じて追加の指示をエージェントに送る

JetBrains IDEの 差分表示で、エージェントの提案を確認・受け入れられるようになっています。


今後の展望

JetBrains も ACP 側も、今後の改善を予定しています。

  1. エージェントの認証フロー簡素化(JetBrains 側で UI 対応予定)
  2. ACP の機能拡張(デバッグ統合などのエディタ固有機能対応)
  3. リモートエージェント(クラウド/オンプレ)の標準サポート
  4. エージェントの “レジストリ” 構想

まとめ : AI エージェント × IDE のスタンダード

JetBrains の ACP 対応により、AI コーディングエージェントは ツール依存の時代から、標準化されたプラットフォームの時代 に移行しつつあります。


参考リンク

公式ドキュメント・ブログ

JetBrains 関連

Zed 関連


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