JetBrains IDE が “Bring Your Own AI Agent” に対応
こんにちは、JetBrains公式代理店NATTOSYSTEMのねばねばです。
JetBrains IDEが Agent Client Protocol (ACP) に対応し、対応している AI エージェントを JetBrains IDE へ “持ち込み” できるようになりました。
この記事では、JetBrains の公式発表と ACP 公式ドキュメントをもとに、内容をまとめています。
背景:AI エージェント × IDE 統合の「分断」
AI コーディングエージェントは急速に増えていますが、エディタごと/ベンダーごとに専用プラグインや API を書く必要があり、次の問題を抱えていました。
- 使いたい IDE と使いたいエージェントが一致しない
- ベンダーごとに統合がバラバラ
- 新規エージェントが IDE に対応するためのコストが大きい
Agent Client Protocol (ACP) とは?
Agent Client Protocol (ACP) は、IDE と AI エージェント間の通信を標準化するプロトコルです。
コードエディタ Zed を開発している Zed Industries を中心に、JetBrains との共同プロジェクトとして立ち上がったオープンプロトコル です。両社は共同で AI コーディングエージェントの統一プロトコルを策定し、異なる IDE 間でエージェントを相互運用可能にすることを目指しています。また、実装や仕様は GitHub 上の agentclientprotocol/agent-client-protocol リポジトリで公開されています。
- JSON-RPC over stdin/stdout という構造
- エージェントは ACP に対応すれば、多くの IDE で動作可能
- IDE は ACP に対応すれば、多くのエージェントを受け入れ可能
JetBrains IDE が ACP 対応へ:“Bring Your Own Agent”
JetBrains は 「Bring Your Own AI Agent to JetBrains IDEs」を発表しました。
この機能は現在 JetBrains EAP(Early Access Program)でベータ版として提供 されています。EAP IDE を利用することで、ACP 対応エージェントを JetBrains IDE 上で実際に試すことができます。

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JetBrains IDE が ACP に正式対応
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ACP 対応エージェントを利用可能
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IntelliJ / PyCharm / WebStorm / CLion 他、多数の IDE が対象
JetBrains 製の独自エージェント(Junie)だけでなく、他社製・OSS のエージェント も IDE に統合できるようになりました。
JetBrains公式デモ動画
2025/12/08 時点で利用可能な ACP 対応エージェント
ACP の公式サイトで紹介されている “利用可能なエージェント” は以下の通りです。
- Augment Code
- Claude Code(Zed アダプタ経由)
- Codex CLI
- Code Assistant
- cagent
- fast-agent
- Gemini CLI
- Goose
- Kimi CLI
- LLMling-Agent
- OpenCode
- OpenHands
- Stakpak
- VT Code
- JetBrains Junie(coming soon)
開発者にとってのメリット
1. 好きなエージェントを自由に IDE に持ち込める
特定ベンダーのロックインに縛られず、用途に応じてエージェントを選べる選択肢が圧倒的に広がります。
2. エージェント開発者の負担が減る
IDE ごとにプラグインを作る必要がなくなり、ACP に対応さえすれば複数 IDE で動作します。
JetBrains IDE における UX
JetBrains 公式ブログによると、現在の UX は、
- エージェントが “提案” を IDE に返す
- IDE が diff として表示
- ユーザーが適用/破棄を選択
- 必要に応じて追加の指示をエージェントに送る
JetBrains IDEの 差分表示で、エージェントの提案を確認・受け入れられるようになっています。
今後の展望
JetBrains も ACP 側も、今後の改善を予定しています。
- エージェントの認証フロー簡素化(JetBrains 側で UI 対応予定)
- ACP の機能拡張(デバッグ統合などのエディタ固有機能対応)
- リモートエージェント(クラウド/オンプレ)の標準サポート
- エージェントの “レジストリ” 構想
まとめ : AI エージェント × IDE のスタンダード
JetBrains の ACP 対応により、AI コーディングエージェントは ツール依存の時代から、標準化されたプラットフォームの時代 に移行しつつあります。
参考リンク
公式ドキュメント・ブログ
JetBrains 関連
Zed 関連