はじめに
MDM SaaSに登録されているマスタデータの削除方法についてお知らせします。マスタデータ管理においてマスタデータの削除を実施することは、管理上重要な事項となります。本来マスタデータを削除すべきではないという考え方もありますが、オペレーションミスや、テスト時の削除などのユースケースにおいて削除する必要があります。
本記事では、MDM SaaS上でマスタデータを削除することとはどういうことなのか、その方法についてご紹介します。
マスタデータについて
マスタデータの削除について考える前に、MDM SaaS 上の以下のマスタデータの構造を理解することが重要となります。
● マスタデータ
● ソースレコード(別名クロスリファレンスと呼ばれるレコードです)
1つのマスタデータは、1つ以上のソースレコードから構成されています。

MDM SaaS 管理画面上では以下のようなイメージで表示されます。

マスタデータの論理削除について
マスタデータの論理削除するには、「①マスタデータの論理削除」と「②ソースレコードの論理削除」があります。

1)マスタデータを論理削除する場合、ソースレコードは削除されません。(ソースレコードは、画面上は見えなくなりますが、削除済みのマスタデータのソースレコードとして存在していることになります。)
2)逆にソースレコードを削除する場合、マスタデータは削除されませんが、構成するソースレコードがすべて削除された場合は、自動的にマスタデータも論理削除されます。
どちらのケースも論理削除のため、復元して削除済みの状態から、アクティブ状態のデータに復帰させることができます。
重要:マスタデータを論理削除した場合、物理削除を実施することはできません。 ソースレコードを論地削除した場合、物理削除を実施することが可能です。マスタデータの論理削除手順
マスタデータの論理削除は以下のようになります。
1.マスタデータの参照画面を開く
2.右上の「・・・」ボタンより「削除」を選択

ソースレコードの論理削除手順
ソースレコードの論理削除は以下のようになります。
1.マスタデータの参照画面を開く
2.相互参照表(クロスリファレンス)の画面を開く
※ 「ページ」の設定でソースレコードを表示する画面を作成しておく必要があります。
3.削除したソースレコードを選択し、右上の「・・・」ボタンより「削除」を選択

マスタデータの物理削除について
すべてのソースレコードが削除されたマスタデータは、マスタデータ自体も論理削除されています。この論理削除済みのマスタデータは、論理削除されたソースレコードを物理削除することで、マスタデータ自体も物理削除することができます。
※ マスタデータの論理削除されているが、ソースレコードが論理削除されていないデータは、物理削除することができません。まずはソースレコードをすべて論理削除する必要があります。
マスタデータの物理削除について
マスタデータを構成するソースレコードを物理削除する方法は以下のようになります。
1.事前に対象となるソースレコードを論理削除する
2.「Business 360 Console」のサービスを開きます。
3.「グローバル設定」のメニューから「データの消去」を選択します。
4.「特定のビジネスエンティティに属するレコードの消去」からパージするレコードで、「削除済みソースレコード」を選択します。
5.次をクリックして「パージ」を実施します。

おわりに
マスタデータの削除について、論理削除から物理削除の方法について記載させて頂きましたが、本来マスタデータは削除されるべきなのか、仮に削除したという状況であっても、削除したという履歴は残すべきだという発想が正しいと考えています。
マスタデータの物理削除という機能そのものに疑問もありますが、テストや環境構築フェーズなどでの無駄データを一部だけ削除したいというご要望もあるかもしれませんので、思い出して頂ければ幸いです。
※全てのデータを削除したい場合は、論理削除する必要はありません。