Viz作成に取り掛かろうとした瞬間、「どのグラフを使えばいいのか分からない…」と立ち止まってしまったこと、ありませんか?
私も最初は「とりあえず棒グラフでいいか」と思っていたのですが、使い分けを意識するようになってから、伝わり方がまるで違うことに気づきました。
今回は、よく使う8種類のグラフについて、それぞれの特徴を紹介します。
目次
- 棒グラフ(Bar Chart)
- 折れ線グラフ(Line Chart)
- 面グラフ(Area Chart)
- 散布図(Scatter Plot)
- 箱ひげ図(Box-and-Whisker Plot)
- ヒストグラム(Histogram)
- 円グラフ(Pie Chart)
- ツリーマップ(Treemap)
- グラフの特徴まとめ表
棒グラフ(Bar Chart)
カテゴリごとの比較に強い、頼れる定番グラフ。
売上や件数など、シンプルな比較にはまずこれ。
-
向いている表現
-経時的な傾向(月別売上推移、アクセス数の変化 etc..)
-比較とランク付け(地域別売上、年齢層別人数 etc..)
「とりあえず棒グラフ」は間違いじゃないけど、目的に合ってるかは一度立ち止まって考えたほうがbetter。
折れ線グラフ(Line Chart)
時間の流れを見せたいときはこれ一択。
売上の推移やアクセス数の変化など、トレンドをつかむのに最適。
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向いている表現
-経時的な傾向(月別売上推移、アクセス数の変化 etc..)
項目が多すぎると絡まったスパゲティのようになり、見づらくなるので要注意。。。
面グラフ(Area Chart)
折れ線グラフに面積の情報を加えたもの。
構成の変化や積み上げの推移を見せたいときに活躍します。
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向いている表現
-経時的な傾向(売上構成の推移、部門別の貢献度の変化 etc..)
「面積=意味」になるように、色使いや順序にも気を配りたい。
散布図(Scatter Plot)
相関関係を探る旅に出たいときはこれ。
2つの数値の関係性を視覚的に捉えるのにぴったり。
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向いている表現
-相関性(売上×利益率、労働時間×出生率、広告費×アクセス数 etc..)
点の集まりが語る「傾向」や「例外」を発見できるのも長所の一つ。
箱ひげ図(Box-and-Whisker Plot)
分布の全体像を一目で把握できる、ちょっと玄人向けのグラフ。
中央値や外れ値を見たいときに重宝します。
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向いている表現
-分布(テスト点数のばらつき、年収の分布、商品価格のレンジ etc..)
データの最大値、最小値、四分位数(中央値、第1四分位数、第3四分位数)などを表示することで、データのばらつき具合や範囲、外れ値などを把握できる優れものに!
ヒストグラム(Histogram)
数値の分布を階級ごとに表示するグラフ。
偏りや頻度を見たいときに使います。
-
向いている表現
-分布(年齢分布、購入金額の頻度、滞在時間の傾向)
「このデータ、どこに集中してる?」を直感的に伝えられるのが魅力。
円グラフ(Pie Chart)
構成比を直感的に伝えるグラフ。
ただし、使いすぎ注意。カテゴリは少なめが鉄則。
-
向いている表現
-一部と全体との関係(売上構成(3〜5カテゴリ)、収入と支出の割合 etc..)
「見た目はかわいいけど、伝わるかどうかは別問題」なグラフ。
▲ただし、以下の理由で円グラフの使用は推奨されません、、、!
・隣り合っているものしか比較できない
・角度を比較するのが困難
・色を使わないと表現できない
・スペースを大幅に取る
・数が多いものを比較することができない
ツリーマップ(Treemap)
構成比を面積で表現するグラフ。
カテゴリが多くても対応できるのが強み。
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向いている表現
-一部と全体との関係(商品カテゴリ別売上構成、地域別シェア etc..)
「面積=重要度」として伝えたいときに、頼れる存在。
まとめ
先述した内容に加えて、各グラフの注意点に関しても以下のグラフにまとめました。
| グラフ種類 | 特徴・使いどころ | 向いている表現例 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 棒グラフ(Bar Chart) | カテゴリごとの比較に強い。定番で汎用性が高い。 | 地域別売上、年齢層別人数、商品カテゴリ別件数 | 時系列推移や構成比には不向き。カテゴリが多すぎると視認性が低下。 |
| 折れ線グラフ(Line Chart) | 時系列の変化やトレンドを表現。流れを見せたいときに。 | 月別売上推移、アクセス数の変化、気温の推移 | 単一比較やカテゴリが多すぎる場合は線が絡みやすい。 |
| 面グラフ(Area Chart) | 積み上げや構成の変化を面積で表現。 | 売上構成の推移、部門別貢献度の変化 | 多カテゴリの重なりや正確な数値比較には不向き。色使いに注意。 |
| 散布図(Scatter Plot) | 相関関係や傾向・外れ値の発見に有効。 | 売上×利益率、労働時間×出生率、広告費×アクセス数 | カテゴリ比較や時系列の変化には不向き。軸の意味を明確に。 |
| 箱ひげ図(Box-and-Whisker) | 分布の概要(中央値・四分位・外れ値)を把握できる。 | テスト点数のばらつき、年収の分布、商品価格のレンジ | 平均比較には不向き。見慣れていない人には補足説明が必要。 |
| ヒストグラム(Histogram) | 数値の分布を階級ごとに表示。偏りや頻度を可視化。 | 年齢分布、購入金額の頻度、滞在時間の傾向 | カテゴリ比較や時系列推移には不向き。階級設定に注意。 |
| 円グラフ(Pie Chart) | 構成比を直感的に伝える。少数カテゴリ向け。 | 売上構成(3〜5カテゴリ)、収入と支出の割合 | カテゴリが多いと逆効果。角度比較が困難。スペースを取る。色に依存。 |
| ツリーマップ(Treemap) | 面積で構成比を表現。カテゴリが多くても対応可能。 | 商品カテゴリ別売上構成、地域別シェア | 時系列推移や正確な数値比較には不向き。面積の認識に個人差あり。 |
グラフはただの飾りじゃありません。
「何を伝えたいか」=問いに対する答えを、視覚で届ける手段です。







