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グラフってどう選ぶ?~伝わる可視化のための選択肢~

Last updated at Posted at 2025-10-27

Viz作成に取り掛かろうとした瞬間、「どのグラフを使えばいいのか分からない…」と立ち止まってしまったこと、ありませんか?
私も最初は「とりあえず棒グラフでいいか」と思っていたのですが、使い分けを意識するようになってから、伝わり方がまるで違うことに気づきました。

今回は、よく使う8種類のグラフについて、それぞれの特徴を紹介します。

目次


棒グラフ(Bar Chart)

image.png

カテゴリごとの比較に強い、頼れる定番グラフ。
売上や件数など、シンプルな比較にはまずこれ。

  • 向いている表現
    -経時的な傾向(月別売上推移、アクセス数の変化 etc..)
    -比較とランク付け(地域別売上、年齢層別人数 etc..)

「とりあえず棒グラフ」は間違いじゃないけど、目的に合ってるかは一度立ち止まって考えたほうがbetter。


折れ線グラフ(Line Chart)

image.png

時間の流れを見せたいときはこれ一択。
売上の推移やアクセス数の変化など、トレンドをつかむのに最適。

  • 向いている表現
    -経時的な傾向(月別売上推移、アクセス数の変化 etc..)

項目が多すぎると絡まったスパゲティのようになり、見づらくなるので要注意。。。


面グラフ(Area Chart)

image.png

折れ線グラフに面積の情報を加えたもの。
構成の変化や積み上げの推移を見せたいときに活躍します。

  • 向いている表現
    -経時的な傾向(売上構成の推移、部門別の貢献度の変化 etc..)

「面積=意味」になるように、色使いや順序にも気を配りたい。


散布図(Scatter Plot)

image.png

相関関係を探る旅に出たいときはこれ。
2つの数値の関係性を視覚的に捉えるのにぴったり。

  • 向いている表現
    -相関性(売上×利益率、労働時間×出生率、広告費×アクセス数 etc..)

点の集まりが語る「傾向」や「例外」を発見できるのも長所の一つ。


箱ひげ図(Box-and-Whisker Plot)

image.png

分布の全体像を一目で把握できる、ちょっと玄人向けのグラフ。
中央値や外れ値を見たいときに重宝します。

  • 向いている表現
    -分布(テスト点数のばらつき、年収の分布、商品価格のレンジ etc..)

データの最大値、最小値、四分位数(中央値、第1四分位数、第3四分位数)などを表示することで、データのばらつき具合や範囲、外れ値などを把握できる優れものに!


ヒストグラム(Histogram)

image.png

数値の分布を階級ごとに表示するグラフ。
偏りや頻度を見たいときに使います。

  • 向いている表現
    -分布(年齢分布、購入金額の頻度、滞在時間の傾向)

「このデータ、どこに集中してる?」を直感的に伝えられるのが魅力。


円グラフ(Pie Chart)

image.png

構成比を直感的に伝えるグラフ。
ただし、使いすぎ注意。カテゴリは少なめが鉄則。

  • 向いている表現
    -一部と全体との関係(売上構成(3〜5カテゴリ)、収入と支出の割合 etc..)

「見た目はかわいいけど、伝わるかどうかは別問題」なグラフ。

▲ただし、以下の理由で円グラフの使用は推奨されません、、、!
・隣り合っているものしか比較できない
・角度を比較するのが困難
・色を使わないと表現できない
・スペースを大幅に取る
・数が多いものを比較することができない


ツリーマップ(Treemap)

image.png

構成比を面積で表現するグラフ。
カテゴリが多くても対応できるのが強み。

  • 向いている表現
    -一部と全体との関係(商品カテゴリ別売上構成、地域別シェア etc..)

「面積=重要度」として伝えたいときに、頼れる存在。


まとめ

先述した内容に加えて、各グラフの注意点に関しても以下のグラフにまとめました。

グラフ種類 特徴・使いどころ 向いている表現例 注意点
棒グラフ(Bar Chart) カテゴリごとの比較に強い。定番で汎用性が高い。 地域別売上、年齢層別人数、商品カテゴリ別件数 時系列推移や構成比には不向き。カテゴリが多すぎると視認性が低下。
折れ線グラフ(Line Chart) 時系列の変化やトレンドを表現。流れを見せたいときに。 月別売上推移、アクセス数の変化、気温の推移 単一比較やカテゴリが多すぎる場合は線が絡みやすい。
面グラフ(Area Chart) 積み上げや構成の変化を面積で表現。 売上構成の推移、部門別貢献度の変化 多カテゴリの重なりや正確な数値比較には不向き。色使いに注意。
散布図(Scatter Plot) 相関関係や傾向・外れ値の発見に有効。 売上×利益率、労働時間×出生率、広告費×アクセス数 カテゴリ比較や時系列の変化には不向き。軸の意味を明確に。
箱ひげ図(Box-and-Whisker) 分布の概要(中央値・四分位・外れ値)を把握できる。 テスト点数のばらつき、年収の分布、商品価格のレンジ 平均比較には不向き。見慣れていない人には補足説明が必要。
ヒストグラム(Histogram) 数値の分布を階級ごとに表示。偏りや頻度を可視化。 年齢分布、購入金額の頻度、滞在時間の傾向 カテゴリ比較や時系列推移には不向き。階級設定に注意。
円グラフ(Pie Chart) 構成比を直感的に伝える。少数カテゴリ向け。 売上構成(3〜5カテゴリ)、収入と支出の割合 カテゴリが多いと逆効果。角度比較が困難。スペースを取る。色に依存。
ツリーマップ(Treemap) 面積で構成比を表現。カテゴリが多くても対応可能。 商品カテゴリ別売上構成、地域別シェア 時系列推移や正確な数値比較には不向き。面積の認識に個人差あり。

グラフはただの飾りじゃありません。
「何を伝えたいか」=問いに対する答えを、視覚で届ける手段です。

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