Tableauにおける「集計」と「非集計」の違いと使い分け
はじめに
Tableauを使い始めた頃、「なんでこの計算式は動くのに、こっちはエラーになるんだろう…?」と悩んだことはありませんか?
私も最初は、式を書いてはエラーにぶつかり、何が違うのか分からずに手探りで進めていました、、、。
その壁を越えるきっかけになったのが、「集計」と「非集計」の違いを理解すること。
これを押さえるだけで、計算式の設計やフィルターの挙動、分析の粒度が一気にクリアになり、Tableauの操作がぐっとスムーズになりました!
この記事では、Tableauでの「集計」と「非集計」の考え方をベースに、よくあるつまずきポイントや実践的なTipsを紹介していきます。
「なんとなく動かしていた」から「意図して設計できる」へ、一歩踏み込んだTableau活用のヒントになれば嬉しいです。
1. 集計とは?
複数のデータを合計や平均などでまとめること。
- 地域別の売上合計
→ フィールド:地域, SUM(売上) - 商品カテゴリ別の平均利益
→ フィールド:カテゴリ, AVG(利益) - 注文数のカウント
→ フィールド:COUNT(注文ID)
この場合、複数レコードをまとめて1つの値にしているので、集計済みです。
2. 非集計とは?
元のデータそのままの値。
- 顧客名ごとに売上を表示
→ フィールド:顧客名, 売上(そのまま) - 注文日ごとの注文数を表示
→ フィールド:注文日, 注文ID(そのまま)
この場合、「売上」や「注文ID」は集計されていないので、1行=1レコードのままです。
3. 見分け方
- フィールドに「SUM」「AVG」「COUNT」などの関数が付いている → 集計
- フィールド名がそのまま(関数なし) → 非集計
※「やっぱりよくわからない、、。」というときはとりあえずこれだけ覚えておくでも問題ないと思います!
4. 集計・非集計を扱ううえでの重要性
5. 非集計を集計したい場合
まず集計関数を使い、その結果で計算・フィルタを行う。

右クリックをしながらドラッグ&ドロップを行うと、上記の選択画面が表示される。一番上の"売上"を選ぶと非集計となるため、計算・フィルタに利用する際はそれ以外を選ぶ。
※集計関数を手入力する方法もあるが、数が増えたりすると少し面倒、、、。
6. まとめ
- 集計は複数行をまとめる処理
- 非集計は元の行データを扱う
- 集計関数がついていれば集計
- 集計と非集計の混在は基本NG
- 集計値を使って計算・フィルタが基本
- 右クリックをしながらドラッグ&ドロップで集計関数の入力を省ける
※先述の通り、経験を積む中で分かってくることもあると思うので、とりあえずは
「フィールド名に関数がついている=集計」
「フィールド名がそのまま=非集計」
という何となくの理解でも良いと思います!
参考
- 集計関数:
SUM(),AVG(),MIN(),MAX(),COUNT(),COUNTD()

