こんにちは!ココネエンジニアリング株式会社でTechEvangelist(技術広報)をしている鈴木(@nari-nari)です。
昨年11月に入社してからは、Unityクライアントエンジニアを兼業しつつ、社内の広報活動にも携わっています。本来のエンジニアとしての実装業務を行いながら、勉強会や社内イベントの立ち上げにも取り組んできました。本記事ではその振り返りと一部勉強会をAIを活用してより効果的に進行できた知見を共有します。
2025年に行ったこと
入社前までは、社内イベントはCEOと秘書の方が主に管理していました。入社後、その業務を引き継ぎながら、1年かけて社内交流を促進するための施策を整えていきました。主な取り組みは以下の通りです。
エンジニア勉強会の整理
以前から月1でLT会が開催されていましたが、以下の課題がありました。
- LTなのに終了時間がバラバラ
- LTなのに質疑応答や講評がある
そこで形式を見直し、以下の2種類の勉強会に整理しました。
Lighting Talk
5分以内・質疑応答なしの勉強会形式
Casual Tech Session
10分以上・質疑応答ありの勉強会形式
このように枠組みを明確化したことで、発表者が適切なボリュームを判断しやすくなりました。
オフラインLT大会
通常はオンライン開催ですが、特別回として2回、食事をしながらLTを行うオフラインのスペシャル回を東京・福岡・釜山の3拠点で実施しました。新卒の方を含め多くの方に協力いただき、無事に開催できました。
ゆる勉強会の開催
隔週で行う、技術記事をその場で読み感想を話し合う勉強会です。詳細は後述しますが、概要を図にすると以下になります。
TechBonusの実施
登壇・勉強会・ドキュメント作成などでノウハウ共有を行った際にポイントを付与する制度です。もともと人事側が主導していた取り組みに、ポイント量やインセンティブ調整などで参画しました。
当初は現物支給案もありましたが、運用・在庫管理の懸念から、最終的にはAmazonギフト券の配布形式に落ち着きました。試験運用中ではありますが、アドベントカレンダーで特別ポイントを付与するなど、他制度を盛り上げる効果も生まれています。
社内ゲームジャムの開催
8月にオンライン形式で東京と福岡合同のゲームジャムを実施しました。少人数ながら普段交流のないメンバー同士で取り組むことができ、とても有意義なイベントになりました。詳細はTechBlogでレポート予定です。
韓国拠点との連携強化
韓国で行われている勉強会(後述のTechChat)に参加したり、韓国側の技術広報の方と計画や振り返りを連携して進めたりしました。
韓国拠点は日本より人数が少ないながら参加率が非常に高く、活発な技術共有が行われており、大きな刺激を受けました。MeetやNotionの翻訳機能を活用し、有意義にコミュニケーションを行っており非常に参考になりました。
TechChatの開催
韓国側で実施されていたTechChatという勉強会を日本側でも開催しました。雑談ベースで技術の話をする勉強会で、事前に話したい内容を共有してもらい、参加者同士で議論します。
最近では特にAI技術がホットな話題で、個人の活用事例やプロジェクトでの知見共有方法など、ざっくばらんに話し合う場として機能しています。
社内AI Hackathonのサポート
AI Evangelistが主導するAI Hackathonのお手伝いをしました。参加者の熱量が非常に高く、プロジェクトや全社で実際に活用される成果物も誕生するイベントでした。
自分が担当したのは段取り確認や審査員など一部のサポートですが、非常に良い経験になりました。詳細は以下のレポートをご覧ください。
アドベントカレンダーの再開
2023年まで続いていたQiitaアドベントカレンダー文化が途切れていたため、再度募集を行いました。TechBonusのポイント強化など施策も組み合わせ、多くの方に参加していただけました。ありがとうございます。
https://qiita.com/advent-calendar/2025/cocone
その他
毎月発行される社内報「MonthlyLetter」の添削やTechBlogの校正など、さまざまな業務にも携わっていました。
ゆる勉強会で徐々にAIを使用していく
ここからは本題である「ゆる勉強会」での取り組みについてです。
ゆる勉強会は、事前準備なしで気軽に参加できることを目的に始めました。隔週で実施し、12月時点で18回開催しています。
目的は以下の通りです。
- 技術トレンドのキャッチアップ
- エンジニア同士の交流
- 若手の学習習慣づくり
読む記事は技術広報側で用意し、4Gamer.netやゲームメーカーズなどのゲーム系がメインの技術系記事を中心に扱っています。AI分野の発展が著しいため、専用資料を作って講義することも増えてきました。
抱えていた課題
メディアレポートは5000〜8000字程度と長く、読む時間は5分ほどしか確保できません。
読む時間を10分にすると感想共有が難しくなるため、読み切れないケースが多くありました。
NotebookLMを使ったAI要約導入
そこで段階的にAIを導入し、資料を読みやすくしていきました。使用したのはGoogleのAIリサーチ・学習ツールであるNotebookLMです。
主な変遷は以下の通りです。
5月:音声要約の導入
記事内容をAIで音声要約し、1〜2分の音声を聞いてから記事を読む形式にしました。
結果として「記事をどの程度読めたか」のアンケートで、読了率が徐々に上昇しました。
9月:AI要約動画の導入
NotebookLMのアップデートにより、AI動画での要約も導入。専門用語の解説も合わせて提供することで、内容の理解促進に大きく寄与しました。
ゆる勉強会参加者の理解負荷を下げるだけでなく、NotebookLMというツールの社内普及にもつながったと感じています。
Notion AIによる議事録連携
勉強会はNotionで運用しており、Notion AIの議事録機能を使って話し合った内容を自動的に要約し、会後すぐに共有できるようにしています。
今後もAI活用を進め、より効果的な学びを社内に広げていく予定です。
まとめ
本記事では、ココネエンジニアリング株式会社で2025年に実施した技術広報活動を振り返りました。
主な取り組みは、勉強会の再構築、TechBonusの運用、ゆる勉強会の立ち上げ、AI Hackathonのサポート、アドベントカレンダーの再開など多岐にわたります。
その中でも今回紹介させていただいた「ゆる勉強会」では、NotebookLMを活用したAI要約動画や用語解説を導入することで、参加者の理解度向上と学習効率の改善に寄与しました。
事前準備不要という気軽さを維持しながら、技術トレンドのキャッチアップと交流機会の創出にも成功しました。
この取り組みが少しでも参考になれば幸いです。
今後もAI技術を積極的に取り入れながら、社内の技術学習文化をさらに発展させていきたいと考えています。
最後に、ココネエンジニアリングでは一緒に働いてくれる仲間を募集しています。
デジタルワールドを共に創ってくれる方の応募をお待ちしています。






