この記事の目的
IBMCloudのVRAはベアメタルサーバ上にAT&T社のVRAソフトウェアをインストールして利用しているため、通常のベアメタルサーバ同様に、BIOSのファームウェア管理がIBMCloudポータル上から実行できます。
実施するにあたっての考慮事項や、どの程度のサーバ停止を伴うのかの作業影響を確認しましたので、参考情報として記載します。
VRA(ベアメタルサーバ)の BIOS/IPMI/RAIDController/HardDrive のFirmware適用状況を確認する
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IBMCloud Portal -> ClassicInfrastructure -> Device List -> 対象デバイスを選択
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左側にある "Firmware" を選択し、"Updates available"の項目を確認する。
(もし、BIOSやRAIDControllerやIPMIのFirmwareに新しいバージョンが提供されている場合、下図の例のようにBIOSがUpdatesAvailavleの項目に表示され、現在利用/アップデート先のバージョンが表示されます。)
- BIOSのFirmwareに現在より新しいバージョンがあることが分かりました。
Firmware Updateの実施
- 続いて、BIOSのFirmwareのアップデートを行っていきます。
- VRAのFirmware Updateを行うため、HA 2台構成であればVRRPをStandby状態に変更したり、Configバックアップなどを取った上で作業を行うことをオススメします。
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稼働中であれば、まずVRAの電源OFFを実施します。
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"Actions" -> "Update firmware"を選択します。
(電源がONだとActionボタン配下のUpdateFirmwareボタンがグレーアウトしており、実行できないので注意ください。)
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以下表示された画面で必要な項目を選択して"OK"をクリックする。(図の4行目に、最低でも完了まで1時間はかかる旨の注意書きが書かれています)
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定期的にポータルページのブラウザの更新ボタンを使って、更新状況を確認できます。
(一時間以上かかるため、ご注意ください。)
バージョンアップまでの時間目安について
利用しているHardware製品のベンダが違う可能性もあるので、あくまで1つの参考情報となりますが、手元の機器では 1時間7分 でFirmwareアップデートが完了し自動でVRAが起動してきました。
[作業時間]
14:27 ポータルで"Update firmware"のOKボタンを実行。
15:34 ポータルで"Up to date firmware"にBIOSが表示され、VRAのStatusがRunningに変更された。
その他
- ポータルでRunnningとなっていることを確認した後にSSHログインし、起動時間を確認することで具体的にいつ復旧したのか確認できます。(分かりずらいですが、本機はCST[米国中部標準時]で設定しているため、00:41の7min前にUp = 日本時間では15:34にUpしたことがわかります)
Welcome to AT&T vRouter
Version: 1912m
Description: AT&T vRouter 5600 1912m
Linux xxxx-gateway02 4.19.0-trunk-vyatta-amd64 #1 SMP PREEMPT Debian 4.19.176-0vyatta1+1.2 (2021-02-22) x86_64
vbash-sandbox: sudo: command not found
vyatta@xxxx-gateway02:~$
vyatta@xxxx-gateway02:~$ uptime
00:41:09 up 7 min, 0 users, load average: 1.85, 1.57, 0.79
vyatta@xxxx-gateway02:~$