はじめに
npmのキャッシュは、パッケージをダウンロードした際にローカルに保存される場所のことです。
キャッシュにより、同じパッケージを再度インストールする際に、インターネットからダウンロードする手間を省き、インストール時間を短縮することができます。
目次
🧷 npmのキャッシュの目的
🔖 インストール時間の短縮
同じパッケージを何度もダウンロードする必要がなくなるため、プロジェクトのセットアップやビルドの時間を大幅に短縮できます。
🔖 ネットワーク負荷の軽減
インターネットへのアクセス頻度が減るため、ネットワークへの負荷を軽減できます。
🔖 オフラインインストールのサポート
一度ダウンロードされたパッケージはキャッシュに残るため、一時的にネットワーク接続がない環境でもインストール作業を進められる場合があります。
🧷 npmのキャッシュの場所
npmのキャッシュの場所はOSによって異なりますが、一般的には以下の場所に保存されています。
- MacOS/Linux:~/.npm または $HOME/.npm
- Windows:%AppData%\npm-cache
💡 以下のコマンドを実行することで、現在のキャッシュの場所を確認できます。
npm config get cache
🧷 npmのキャッシュの管理
npmは、キャッシュを自動的に管理しますが、必要に応じて手動で操作することも可能です。
🔖 キャッシュの確認
キャッシュの内容を直接確認することは推奨されていませんが、キャッシュの場所を確認することは上記の方法で可能です。
🔖 キャッシュのクリア
古いバージョンや不要になったパッケージのキャッシュをクリアすることで、ディスク容量を節約したり、予期せぬエラーを防ぐことができます。
キャッシュをクリアするには、以下のコマンドを実行します。
npm cache clean --force
💡 注意
- --force オプションは npm のバージョン 5 以降で必要です。以前のバージョンでは npm cache clean のみで実行できます。キャッシュのクリアは、問題解決の最終手段とすること。
- キャッシュのサイズ確認
npm自体には直接キャッシュサイズを確認するコマンドはありません。
利用しているOSのファイル管理ツールでキャッシュディレクトリのサイズを確認する必要があります。 - キャッシュの設定
npmのキャッシュに関する設定を変更することもできます。
例えば、キャッシュの有効期限や最大サイズなどを設定できます。
主な設定項目は以下の通りです。- cache: キャッシュディレクトリのパスを設定
- cache-max: キャッシュの最大サイズを設定
- cache-min: キャッシュの最小空き容量を設定
- cache-lock-stale: キャッシュロックファイルの有効期限を設定
※ cache-max/min
は、npm のバージョンによってサポート状況が異なります。
キャッシュの設定は、npm config set <設定名> <値>
コマンドで変更可能。
例えば、キャッシュディレクトリを変更する場合は以下のようになります。
npm config set cache /path/to/new/cache
🧷 npmのキャッシュに関する注意点
- キャッシュはディスク容量を消費します。定期的にクリアすることを推奨します。
- キャッシュをクリアすると、次回以降のパッケージインストール時に再度ダウンロードが必要になるため、時間がかかる場合があります。
- パッケージのバージョンによっては、キャッシュに残っている古いバージョンが原因で問題が発生することがあるので、キャッシュをクリアしてから再度インストールを試してみてください。
🎉 まとめ
- npmのキャッシュは、主にインストール時間の短縮・ネットワーク負荷の軽減・オフラインインストールの解決に役立っている!
- npmのキャッシュの保管場所は
npm config get cache
で確認可能! - パッケージインストールがうまくいかない時は、
npm cache clean --force
でキャッシュクリア