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2025年9月から、能登半島災害支援のコンテンツとして輪読会を始めています。
そのコンテンツとして、宇宙に関するテーマの本を選定しました。

要求仕様

  • 小学生以上で読めて、大人のち色欲も十分満たせる内容
  • 見開き2ページぐらいで一人が朗読できる分量
  • 入手しやすく、10部以上まとめ購入できるもの

頭に置いていたのは1970年代に刊行されたサンポウブックスの99の謎シリーズ。
「宇宙生物99の謎」や「宇宙と星99の謎」などは、見開き2ページで1つの謎をテーマに合計200ページ前後で構成。
オパーリンのコアセルベートや月面での気体分子の運動速度、年周視差から恒星の距離を求めるなど大人としても読み応えあり、当時小学生だった自分も知識欲を大いに満たせた内容でした。
さすがに99の謎シリーズは50年以上も前のもので入手が困難なので、最近の出版の本を中心に探していきます。

本の候補と評価

「ニュートン式超図解 最強に面白い!! 宇宙」2020年、130ページ

内容は宇宙空間の成り立ちが中心。難易度は丁度いいのだけれど、ページあたりの情報密度が低い。

新・ポケット版学研の図鑑「星・星座」2004年、210ページ

  • 主に星座をとりあげて、神話の解説や星座の探し方、星座内の天体を解説。その他惑星なども双眼鏡で見えるかどうかなど役に立つ情報も。星空観察用に役に立つけれども読書会としては不適?

「宇宙のしくみ: わかったことわからないこと最新宇宙論IPMUの6人の頭脳がわかりやすく解説 (学研雑学百科)」2010年、‎ 199ページ

  • とても面白い! やはり最先端の研究途中のことを示されるのは、教科書的な記述とは異なって知的興奮が段違いです。

ナツメ社図解雑学シリーズのうちの宇宙シリーズ

  • 「図解雑学天文学」2000年
  • 「図解雑学宇宙論」(初版)
  • 「図解雑学宇宙論」(第2版)
  • 「図解雑学宇宙137億年の謎」

いずれも、二間瀬敏史著
教科書的な書き方はたいくつなのだけれど、他の本にはない具体的な数字や記述が豊富です。この本を文学的に読むのではなく、この本の中に買いてあることから自分でイマジネーションを広げるのがよさそう。
この中で、「図解雑学天文学」が宇宙読書会本にぴったり。

「るるぶ まんがとクイズで楽しく学ぶ! 宇宙」2022年 178ページ

概要、マンガ、クイズ、データや資料と解説を各トピックで網羅。難易度もちょうどよいが、今回はマンガが読書会にそぐわないこと、今回取り上げたい星座の話がほとんどないことから今回は非採用。

日本文芸社の眠れなくなるほど面白い シリーズのうち、渡辺潤一監修

  • 「図解 宇宙の話」(Kindle版)2018年、129ページ
  • 「図解 最新 宇宙の話」(Kindle版)2020年、89ページ
  • 「図解プレミアム 宇宙の話」(Kindle版)2023年、161ページ

地球→太陽→太陽系→恒星→銀河→宇宙構造 の順で解説。
図解最新は 月の章を追加。
更に図解プレミアムは天体観測の章を追加。
なお図解最新は抜粋版。

内容的には図解プレミアムが適しているが、解説書的なまとめかたで、読んでいてあまりおもしろくない。

渡辺潤一監修 「図解 天文学の話」(Kindle版)2025年、129ページ

日本文芸社の眠れなくなるほど面白い シリーズのもの。
天体観測と天体の豆知識。内容的にはかなりいいのだけれど、どうも渡辺潤一監修の本は解説書的なまとめかたで、読んでいてあまりおもしろくない。

日経BPムック ナショナル ジオグラフィック 別冊 「星空マップ 星座と天体観測入門ガイド」 2024年、98ページ

美しい写真が売り。また北半球、南半球ごとの春夏秋冬の天の半球図があるのが珍しい。面白いのだけど、ナショジオの本や映像は、どうも知りたいところに手が届かないもどかしさがある。

大和書房 ビジュアルだいわ文庫 「天体のふしぎがわかる 星と星座の図鑑」長田美絵 2023年、273ページ

著者はプラネタリウムの解説員であり、NHK子供科学電話相談の先生。
星座の見どころ、神話が主であり、月や惑星が掲載されていないのが残念。

永田美絵. 「カリスマ解説員の 楽しい星空入門」 (ちくま新書) 2017年 Kindle版

めずらしいフローフォーマット。ちょっと地味? 興味ない人を誘うのに、ちょっとモチベーションがわかないかも。

誠文堂新光社「月、星、惑星、星雲・星団、見たい天体の見方がわかる 星を楽しむ天体望遠鏡の使いかた」 2019年、145ページ

天体望遠鏡の実践的な使いこなし方。役に立つ本であり、とりあげかたによって読書会で読んでもいい内容だけれど、読書会に誘うのにPRが難しい。

誠文堂新光社「今夜はどの星を見る? 空を見上げたくなる天文ショート観察方法の話 天文現象のきほん」2023年、161ページ

話題が新しい、スターリンク衛星などのトピックもあって楽しい。これを次にしてもいいかも。


本の決定

結局、学研の「星・星座 (学研の図鑑LIVE(ライブ)ポケット 9巻)」としました。
https://hon.gakken.jp/book/1020467300

  • 主に星座をとりあげて、神話の解説や星座の探し方、星座内の天体を解説。その他惑星なども双眼鏡で見えるかどうかなど役に立つ情報も。星空観察用に役に立つけれども読書会としては不適?

としましたが、この本を読んで夜に星空を見上げる気持ちになってほしいこと、双眼鏡や天体望遠鏡の観察に繋げられる内容であること、ふりがななどがついて小学生でも読めることが決め手です。
他に読んで楽しい本は多々あるのですが、星空を見上げようというモチベーションがわかないという点で宇宙論などに偏重した本は除外となりました。

読書会

今まで、秋に実施、冬は明日実施、その後も春、夏と実施の予定です。

読書会の工夫

キッズだけではなく、大人も高齢者もわけへだてなく楽しめるのを目指しています。また、参加者に輪読していただくことを前提としています。聞くだけでないと、というのが常識でしょうが、紙の本を用意するだけではなく大画面で電子書籍を拡大し、読んでもらうなどの工夫をしてもらいました。

意外と楽しんで読んで頂けて、好評でした。

読書会では、おやつやドリンクなども用意し、楽しみながら読んでいます。また、読んだことに関連して独自のコンテンツを発表したり、星座占いなども折込み、楽しんでいただいてます。

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