CH32V のバリエーション
RISC-Vコアのマイコンはたくさんありますが、そのうちWCH社のものは CH32V という型番で始まっています。
こちらによると、CH32Vには様々なバリエーションがあります。

https://www.wch-ic.com/products/productsCenter/mcuInterface?categoryId=70
自分が想像するに、WCH社はもともと STM社のSTM32F103シリーズのクローンとしてCH32F103を作成、そのARMコアをそっくりRISC-Vに変更して、電気的に STM32 と置き換え可能な CH32V103 が爆誕したのではと妄想しています。
そこから、CH32V003,203,303 と展開、更には002や208,317というように拡張がなされていったのではないかと。この妄想はあたるかな?
CH32V003,103,203,305 機能比較表
CH32Vの中で、入手しやすいCH32V003,103,203 そして 305を比較してみました。
303ではなく305で比較しているのは、秋月電子で販売しているものが305だからです。
| 項目 | CH32V003 | CH32V103 | CH32V203 | CH32V305 |
|---|---|---|---|---|
| CPUコア | QingKe RISC-V | QuingKe RISC-V3A | QuingKe V4B | QingKe V4F |
| 命令セット | RV32EC | RV32IMAC | RV32IMAC | RV32IMAFC |
| 最大動作周波数 | 48 MHz | 72 MHz | 144 MHz | 144 MHz |
| フラッシュ | 16 KB | 64–128 KB | 32–64 KB | 128 KB |
| SRAM | 2 KB | 10-20 KB | 10-20 KB | 32 KB |
| USB | ― | Device(Host or Device)FS | Dual USB(Host + Device)FS | Device(HS+PHY) |
| CAN | ― | ― | CAN x 1 | CAN x 2 |
| ADC | 10-bit × 6〜8ch | 12-bit × 10〜16ch | 12-bit × 9〜16ch | 12-bit × 1〜16ch |
| DAC | ― | ― | ― | 2ch 12-bit DAC |
| オペアンプ/Comparator | Comp x1 | - | 1〜2 x OPA + Comparator | 0 〜4 OPA + Comparator |
| I/Oピン数 | 6~18 | 37 or 51 | 46〜51 | 17 or 51 |
| 動作電圧 | 2.7–5.5 V | 2.7–5.5 V | 2.4–3.6 V | 2.4–3.6 V |
| 主な特徴 | 超低価格、メモリ小 | STM32F103 そっくり+USBインターフェース | Dual USB,CAN、低消費電力 | 浮動小数点処理ゼロウェイト動作、480Mbps のUSB、DAC |
データシート:
https://akizukidenshi.com/goodsaffix/CH32V003.pdf
https://www.wch-ic.com/downloads/CH32V103DS0_PDF.html
https://akizukidenshi.com/goodsaffix/CH32V203.pdf
https://akizukidenshi.com/goodsaffix/CH32V30X.pdf
どのCH32Vを選ぶか?
安いCH32シリーズとはいえ、チップが200円を超すとRP2350が買えてしまいます。
cf.,「秋月電子の RISC-V 搭載マイコンチップ」
https://qiita.com/nanbuwks/items/3737a512575a13408201
で紹介したとおり、
RP2350は性能が圧倒的なため、よほど特徴的な機能を備えないのであれば、値段の高いCH32Vを選択するメリットはありません。
となると CH32V00X、CH32V10X,CH32V20X の中で選ぶことになります。
CH32V003
ということで、最も安いCH32V003を使ったものを2024年にキットにしてみました。
いろいろがんばってみましたが、いかんせんメモリのサイズが小さすぎて開発が難しく、職人芸を要するようになりました。
教材として使うことで、余り制限のないプログラムができるようにしたかったことと、あと意外と消費電力が嵩んでしまい、ボタン電池などで動かすことが非現実的でした。
CH32V103
こちらを検討してみたのですが、消費電力的にはCH32V003よりも大きくなること、基板を JLCPCB で PCBA してもらうつもりだとはそれほどお得でもない・・・
CH32V203
これらのことから、CH32Vシリーズでは 203 を推奨したいところ。このことから、今回のアドベントカレンダーは CH32V203 をテーマとなりました。
更にこの中で、USBインターフェオスが2つあり、ホストとデバイスを同時に使える CH203VC8T6 が 1piece であっても 0.81USD と魅力的です。USBホスト機能があれば今まで実現できなかったおもしろいことがいろいろとできそうです。


