48
45

More than 5 years have passed since last update.

プロセス・スレッドを特定のCPUコアでのみ動作させる方法

Last updated at Posted at 2016-01-02

マルチコアCPUではプロセス・スレッドが実行されるCPUコアはOSのスケジューラに依存し、状況に応じて別のCPUコア上にコンテキストが移動することがあります。LinuxではCPUアフィニティを設定することで、このような移動を抑制し特定のCPUコア上でのみプロセス・スレッドを(主にパフォーマンス上の問題で)実行することが出来ます。

CPUアフィニティとは

そのスレッドが実行を許可されている論理CPUの集合です。CPUアフィニティはビットマスクで表されます。

例としてCPU0は 0x00000001, CPU1は 0x00000002, CPU0,1,3の集合は 0x0000000b になります。

CPU0は実体はどのCPUコアかというのは cat /proc/cpuinfo で確認できます。

コマンドによるCPUアフィニティの設定方法

tasksetというコマンドでプロセスのCPUアフィニティを設定できます。

# taskset -p mask pid

maskにはCPUアフィニティを、pidは変更したいプロセスを指定します。

プロセスpidのスレッド全てに対して変更する場合は -a オプションを使います。

# taskset -a -p mask pid

あるCPUプロセッサで特定のプロセスのみ実行する方法

そのプロセスのみ、該当のCPUで実行を許可し、他のすべてのプロセスは許可をはずします。

# ps -e -o pid= | xargs -n 1 taskset -p 0xFFFFFFFE
# taskset -p 0x00000001 PID

プログラム上でCPUアフィニティを設定する方法

プログラム上でCPUアフィニティを設定する場合はsched_setaffinity()という関数を使います。

#define _GNU_SOURCE             /* feature_test_macros 参照 */
#include <sched.h>

void
func(void)
{
  cpu_set_t mask;
  int ret;

  // mask を全て OFF にする
  CPU_ZERO(&mask);

  // CPU_AFFINITY_MASKのコアでの実行を許可する
  CPU_SET(CPU_AFFINITY_MASK, &mask);

  // CPUアフィニティを設定
  ret = sched_setaffinity(0, sizeof(mask), &mask);
  if (ret != 0) {
    // error
  }
}
48
45
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
48
45