動機

音声ファイルや音楽ファイルを再生するとき、ボーカルを減らしてカラオケ風にして、演奏メインで聴きたい。
安全のため、ある程度メジャーなプレーヤ(オープンソース、いろんなOSで動く等)で実現したい。

解決策

オープンソースのmpvプレーヤを、jsでカスタマイズする。
定義または上書きしたキーを打つことで、循環的にボーカル低減レベルを切り替えることができる。

~/.config/mpv/scripts/my.js

var pow0 = 0;
mp.add_key_binding(")", "mlev", function() {
  pow0 = (pow0+1) % 7;
  mp.command("no-osd af add @mlev:lavfi=[stereotools=mlev=" + Math.pow(0.5,pow0) + "]");
  mp.commandv("show-text", "mlev 0.5^" + pow0);
});

命令	意味
mp.add_key_binding	処理にキーを割り当て。引数0は規定キー(shift-9(")"))。引数1は名前で`~/.config/mpv/input.conf`でキー割当変更可能。引数2は処理。
no-osd	オンスクリーンディスプレイを表示しない
af add	オーディをフィルタを追加
@mlev	追加するフィルタ定義のローカル名。同じ名前の定義が既に追加済なら新しい値に入れ替える。
lavfi	ffmpegの仮想入力デバイス名
stereotools	ffmpegのステレオ関連のフィルタ
mlev=(数字)	middle signalのレベル。0.015625 ～ 64。ボーカルはミドルに配置されていることが多いため、値を減らすと物理プラグを接触不良にしたようにボーカルの音量が小さくなる。