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Lambdaレイヤーを作成・アップロードする

Last updated at Posted at 2022-03-21

はじめに

機械学習APIを作りたいとき、なるべくサーバの保守をしないで済むようにしたい場合、あまり高機能なものをやるわけではなければAWSのLambdaでサーバレスなシステムを作ることによって安価・迅速に実現したくなることがあると思います。

その場合、詰まるところがいくつかあったのでまとめてみました。

すぐにLambdaにLayerをアップロードしたいという方はGithubにコードをあげておいたのでこちらをご確認ください。

Lambda-Layers

Lambdaは機械学習関連のパッケージはおろか、numpyやpandasも標準でインストールされていません。そのため、必要なライブラリのコードをLambda-Layersにアップロードする必要があります。

image.png

LambdaのOS(AmazonLinuxもしくはAmazonLinux2)に合わせる

では、pip install -t ./python pandas && zip -r pandas.zip pythonなどしてzipファイルをLambda-Layersにアップロードすればいいかというと、pandasなどのOS依存ライブラリはMacやWindowsのローカルで行ってもだめで、OSをLambdaと合わせる必要があります。

どのPythonバージョン(ランタイム)のOSがどれに対応するのかはこちらをご確認ください。

AmazonLinux(もしくはAmazonLinux2)のEC2を立ててpip install -t ./python pandas && zip -r pandas.zip pythonするという方法もあるかと思いますが、個人的にはDockerを使うのがいいと思います。(後述)

Lambda-Layersのファイルサイズ制限

上のようにアップロードしてみても、LightGBMのようなサイズの大きなパッケージはアップロード時に以下のようなエラーが出ます。

Unzipped size must be smaller than 262144000 bytes

公式の記事にもあるように、ファイルサイズはzip圧縮後50MB、zip圧縮前250MBである必要があるみたいです。通常のpip installだとLightGBMの依存ライブラリのインストールも同時に行われてしまうので、この原因もうまく排除する必要があります。

LightGBMのレイヤーアップロード

上記を踏まえて実際にLightGBMのレイヤーをアップロードしてみたいと思います。

今回はServerlessFrameworkとDockerをインストールしておいてください。ServerlessFrameworkについては、

npm install -g serverless

をすることでインストール可能です。(インストール後、ターミナルを再起動などすればslsコマンドが使えるようになっているはずです)

準備ができたら、適当なディレクトリに以下の3つのファイルを追加します。ちなみにこの記事ではLightGBMのみしか紹介しないので、pandasなど他のパッケージについては冒頭にものせたGithubリポジトリを参考にしていただければと思います。今回はランタイムPython3.7でレイヤーをつくります。

Dockerfile
FROM lambci/lambda:build-python3.7

RUN pip install --target=/opt/python/ --no-deps lightgbm
build.sh
#!/bin/bash -x

set -e

rm -rf layer
docker build -t lightgbm-lambda-layer .
CONTAINER=$(docker run -d lightgbm-lambda-layer false)
docker cp $CONTAINER:/opt layer
docker rm $CONTAINER
touch layer/.slsignore
cat > layer/.slsignore << EOF
**/*.a
**/*.la
share/**
include/**
bin/**
EOF
serverless.yml
service: lightgbm-lambda-layer

provider:
  name: aws
  region: ap-northeast-1
  runtime: python3.7

layers:
  lightgbm:
    path: layer
    description: lightgbm with Python 3.7
    compatibleRuntimes:
      - python3.7

この状態で

sh build.sh && sls deploy

すれば、ラムダレイヤーがアップロードされたことを確認できると思います。

Lambdaのデプロイ

最後にLightGBMを用いたLambdaをデプロイしてみましょう。(上ではLightGBMのみのアップロードでしたが、ここでは依存パッケージのnumpyscipyも必要です)

「Lambda -> 関数 -> 一から作成」より関数を作成し、以下のように

  • ランタイム
    • Python3.7
  • レイヤー
    • lightgbm
    • numpy
    • scipy
  • 実行ロール
    • S3のファイルの読みこり権限のあるIAMロール

を設定してください。

image.png
image.png

あとはlambda_function.pyをモデルの特徴量に合わせて以下のようにすれば、結果が返ってくるはずです。

lambda_function.py
import json
import pickle
import boto3
import subprocess

def lambda_handler(event, context):
    # TODO implement
    s3 = boto3.resource('s3')
    model = pickle.loads(s3.Bucket("bucket_name").Object("object_path").get()['Body'].read())
    feature_values = [[3.0, 1.0, 5.0, 7.0, 15.0]] # ここはモデルに合わせる
    pred = model.predict(feature_values, num_iteration=model.best_iteration)
    return {
        'statusCode': 200,
        'body': {
            'pred': pred[0]
        }
    }

image.png

捕捉

上のlambda_handler関数の捕捉ですが、Lambdaではboto3は標準のパッケージとしてレイヤーを用いなくても使えます。また、関数に学習済のモデルのpickleファイルを含めるのは容量的に厳しいと思うので、S3の適当な場所に格納しておくと良いです。

S3上のpickleファイルは以下のコードで読み取れます。

import pickle

model = pickle.loads(s3.Bucket("bucket_name").Object("object_path").get()['Body'].read())
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