はじめに
日本語プログラミング言語Mindの小技「指数形式で表示」について説明したいと思います。
対象読者
日本語プログラミング言語Mindのユーザー、または日本語プログラミング言語に興味のある方
この小技に関連するMind言語マニュアル
この小技に関連するMind言語仕様の記述はMind8プログラミングマニュアルに記載があります。
8 入出力を行う単語
└コンソールへの出力
└数値を表示
└─同、小数向け
小数値を表示するためには次の単語が利用できる。
(小数向け)構文=
<小数値>を <小数桁数>で 小数形式で表示 → ・
<小数値>を <全桁数>と <小数桁数>で 桁数指定で小数形式で表示 → ・
<小数値>を <小数桁数>で 指数形式で表示 → ・
<小数値>を <全桁数>と <小数桁数>で 桁数指定で指数形式で表示 → ・
本機能(本記事)は、下記のバージョンに対応しています。Mind8のLinux版も対応していると思いますが、本記事では特に検証を行っておりません。
対応バージョン
□Mind7 ■Mind8 ■Mind9
■Windows版 □Linux版
小技の解説
Mindの小技「指数形式で表示」は、Mindの小数変数向けの桁数指定で数値表示機能の一つです。小数変数(浮動小数点変数)の場合は、通常の小数形式の他に指数形式という表示形式があります。その上で小数部の桁数指定が必須となります。続いて整数部を含む全体の桁数指定が必要となります。この全体桁数は空白埋めの桁数で、指数形式の表現に必要なすべての桁数を含めた桁数です。
「指数形式で表示」は前者の小数部の桁数を指定するタイプの表示処理単語です。「桁数指定で指数形式で表示」は後者の全桁数と小数部の桁数を指定するタイプの表示処理単語となります。
Mindプログラムソース
小数配列は 5の 小数変数。
小数配列の値を全桁10桁指数部3桁表示するとは (・ → ・)
変換一時変数は 文字列
一時小数変数は 小数変数
小数配列の 要素数で 回数指定し
「要素番号 」を 表示し
回数を 10桁で 桁数指定で数値表示し 改行し
「配列の値 」を 表示し
小数配列の 要素数から 回数を 引いて 15を 加えて 文字列変換し
変換一時変数に 入れる
変換一時変数を 数値変換・小数し 真?
ならば 一時小数変数に 入れる つぎに
一時小数変数から 0.01を f引いて 小数配列(回数)に 入れ
小数配列(回数)を 10桁と 3桁で 桁数指定で指数形式で表示し 改行し
繰り返す。
メインとは (・ → ・)
小数配列の値を全桁10桁指数部3桁表示するする。
コンパイル結果
ではコンパイルしてみます。下位ライブラリはfileを指定します。
Mind9
下図はMind9βです。
C:\developments\vscode\mind9>mind 10digitdecimalexponential file
日本語プログラミング言語 Mind Version 8.11 for Windows
Copyright(C) 1985 Scripts Lab. Inc.
コンパイル中 .. 終了
Coping.. C:\mind9-beta\mind9-beta\bin\mindex.exe --> 10digitdecimalexponential.exe
Mind8
C:\developments\vscode\mind9>mind 10digitdecimalexponential file
日本語プログラミング言語 Mind Version 8.07 for Windows
Copyright(C) 1985 Scripts Lab. Inc.
コンパイル中 .. 終了
Coping.. c:\pmind\bin\mindex.exe --> 10digitdecimalexponential.exe
Mind7
Mind7は小数非対応です。
C:\developments\vscode\mind9>mind 10digitdecimalexponential file
日本語プログラミング言語 Mind Version 7.5 for Windows
Copyright(C) 1985-2004 Scripts Lab. Inc.
Single user license. Serial No:********
コンパイル中 -
コンパイルエラー:小数値は使えません。
モジュール名:10digitdecimalexponential.src(通算 15 行目)。
行内容 : 一時小数変数から 0.01を f引いて 小数配列(回数)に 入れ
10digitdecimalexponential.src 1 行目でエラー。行内容は、
小数配列は 5の 小数変数。
要因1:"小数変数"は未定義の単語です。
10digitdecimalexponential.src 5 行目でエラー。行内容は、
一時小数変数は 小数変数
要因1:"小数変数"は未定義の単語です。
10digitdecimalexponential.src 7 行目でエラー。行内容は、
小数配列の 要素数で 回数指定し
要因1:"小数配列"は誤った引用です。
10digitdecimalexponential.src 11 行目でエラー。行内容は、
小数配列の 要素数から 回
実行結果
つづいて実行してみます。
Mind8/9β
Mind8の結果です。記述は割愛していますがMind9βも同じです。
C:\developments\vscode\mind9>10digitdecimalexponential
要素番号 1
配列の値 1.899e+001
要素番号 2
配列の値 1.799e+001
要素番号 3
配列の値 1.699e+001
要素番号 4
配列の値 1.599e+001
要素番号 5
配列の値 1.499e+001
C:\developments\vscode\mind9>
いかがでしょうか?イメージがつかめれば幸いです。
参考情報
この小技「小数形式で表示」を使った記述例は未発見です。
おわりに
いかがでしたでしょうか?なにかの参考になれば幸いです。2025年は日本語プログラミング言語Mind生誕40周年です。
本記事シリーズのご紹介
本記事シリーズ「日本語プログラミング言語Mindの小技」は「日本語プログラミング言語Mind生誕40周年プロジェクト」の一環です。
興味を持たれた方は日本語プログラミング言語Mind公式サイトにアクセスすると、Mindコンパイラをダウンロードできます。
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