はじめに
先日、SLIM(スリム: Smart Lander for Investigating Moon)月面着陸成功をお祝いして、「 IT用語に「ミニマムサクセス」はなさそうだが、あってもいい感じ」という記事で強引に宇宙開発に触れさせていただきました。その後の、SLIM月面着陸ミッションは「フルサクセス」ではないかという記事の中で、次の「フルサクセス」祈願として述べさせていただいていたのが…
祝「フルサクセス」
昨日2024年2月17日のH3次期国産基幹ロケット2号機の打ち上げのことでした。
土曜日ということもあって、午前8時半ごろからJAXAのYoutubeライブ配信チャンネルをテレビに展開して固唾を呑んで見守っておりました。
当初2月15日の予定であったのが天候の都合で2月17日に延期されたのが幸いしてJAXAのYoutubeライブ配信を始めてリアルタイムで見ることができました。
この2月17日というのはH3にとっては因縁深い日で、JAXAさんもある意味リベンジの意味を込めて選ばれたのか偶然お天気の都合でそうなったのかはよくわかりません。次期国産基幹ロケットH3初号機が発射シーケンス中に「フェールセーフ」して発射が中断したのが2023年2月17日でした。
これに関連してIT用語の「フェールオーバー」と制御システム用語の「フェールセーフ」を念のため再確認という記事を2023年2月19日に書いていたようです。
今回は無事にペイロードの軌道投入も成功し、「フルサクセス」達成でしたね。
名言「エンジニアは失敗すると強くなる」
ロケット開発なんて、ハードウェアエンジニアの冥利に尽きるのではと思ってしまいがちですが、「ロケット開発には魔物が棲んでいる」とか名言を残しているJAXA(とMHIさん)のエンジニアにとっては、まさに失敗すると巨額の製造費のハードウェアが一瞬で消失するリスクと隣あわせで、確かに心臓がいくつあっても足らない気がします。
IT業界に移る前は製造業でエンジニアをしておりましたが、ミッションクリティカルな事案に参画するわけでもなく、自分の計算したシミュレーションの結果と試作品の物理挙動が大きく乖離するというのはありましたが、その試作で得られた挙動からシミュレーションのパラメータを補正して2次試作ではリカバーしたというのが失敗と言えば言えるくらいです。
おわりに
IT業界に移ってからの現役時代(フリーランスになってプチリタイアするまで)は、民間製造業のインターネットシステムに多く携わってまいりましたので、日本の製造業大応援です。H3とか水素っぽいネーミングが日本の将来をしょってるみたいで大好きです。(Hシリーズは液体水素燃料エンジンに由来)