PostgreSQLとは
PostgreSQLは、オープンソースで開発されているリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。
標準的なSQLに加え、複雑な検索や集計、さまざまなデータ形式を扱うための機能を備えています。また、拡張機能を追加することで、用途に合わせてデータベースの機能を広げられることも特徴です。
MySQLとPostgreSQLの違い
| 比較項目 | MySQL | PostgreSQL |
|---|---|---|
| データ型 | 基本的な型に加え、JSON型や空間データ型などを搭載 | JSONB、配列、UUID、範囲型、ネットワーク型などを搭載 |
| SQL機能 | CTEやウィンドウ関数などに対応 | CTEやウィンドウ関数に加え、豊富な演算子や集計機能を搭載 |
| 拡張方法 | ストレージエンジンやプラグインを利用 | 型、関数、演算子、拡張機能などを追加可能 |
| JSON | JSON型と関連する検索・更新関数を搭載 | JSON型とJSONB型を搭載し、GINインデックスなどを利用可能 |
| 地理空間情報 | 空間データ型、空間関数、空間インデックスを搭載 | PostGISを追加して地理空間データを扱える |
| 運用上の違い | ストレージエンジンやSQLモードによって挙動が異なる | VACUUMや拡張機能の管理など、固有の運用項目がある |
MySQLとPostgreSQLで異なるデータの扱い
| 扱うデータ・要件 | MySQLでの実装例 | PostgreSQLでの実装例 |
|---|---|---|
| UUID |
BINARY(16)またはCHAR(36)
|
UUID型 |
| 日時や数値の範囲 | 開始値と終了値を別々の列に保存 |
DATERANGE、TSRANGE、TSTZRANGE、NUMRANGEなど |
| 重複できない予約期間 | 開始・終了列を持ち、アプリやトランザクションで重複を確認 | 範囲型と排他制約で重複を防止 |
| IPアドレス・ネットワーク |
VARBINARYと変換・判定処理を利用 |
INET型・CIDR型 |
| 試用期間や保持期間 | 日数や秒数、単位などを保存 |
INTERVAL型 |
| 制約を持つ業務データ | 各テーブルの列にCHECK制約を記述 |
CREATE DOMAINで型と制約を共通化 |
| JSONデータ |
JSON型と生成列・関数インデックスなどを利用 |
JSONB型とGINインデックスなどを利用 |
| 地理空間情報 | 標準搭載された空間データ型と空間関数を利用 | PostGISのGEOMETRY型・GEOGRAPHY型を利用 |
MySQLではなくPostgreSQLを選ぶ基準
MySQLとPostgreSQLは、どちらも一般的なWebサービスや業務システムに利用できます。そのうえで、次のような要件がある場合はPostgreSQLが有力な選択肢です。
- 複雑な検索や集計を行いたい
- JSONB、配列、UUIDなどのデータ型を活用したい
- PostGISを利用して地理空間検索を実装したい
- pgvectorを利用してベクトル検索を行いたい
- データの型や制約を厳密に管理したい
- 独自の型、関数、演算子などを追加したい
- 将来的にデータベースの機能を拡張する可能性がある
機能だけでなく、既存システムとの互換性や運用体制も含めて選ぶことが重要です。
まとめ
MySQLとPostgreSQLは、どちらもWebサービスや業務システムに利用できるRDBMSです。複雑な検索、専用のデータ型、地理空間検索などが必要な場合は、拡張性に優れたPostgreSQLが有力な選択肢になります。