はじめに
- みなさん!メリークリスマス!Advent Calendar16日目は、InstanaによるIBM iのローカル監視についての記事となります
- これまで、IBM iはリモート監視、つまり、中継サーバ経由での監視のみでしたが、機能アップデートにより、IBM iにInstana Agentを直接インストールする「ローカル監視」ができるようになりました
- 本記事では、実際にIBM iのローカル監視を試してみましたので、その模様をお届けします
公式ドキュメントのリンク
- 実際に設定するときは必ず公式ドキュメントをチェックしてください!
- https://www.ibm.com/docs/ja/instana-observability/latest?topic=agents-installing-i
今回のインストール環境
| 設定項目 | 設定値 |
|---|---|
| vCPU | 4 コア |
| メモリ | 8 GB |
| バージョン | IBM i 7.4 TR12 DBCS |
| インフラ | POWER9 LPAR |
- その他、適切なユーザ権限設定、SSHサーバなどの周辺技術のインストール、設定ができているものとします
- クライアント側には、ターミナルおよびIBM i Access Client Solutionsがインストールされているものとします
- IBM i Access Client Solutionsの詳細はこちらをご覧ください
設定方法例
Instana Agent用のディレクトリ作成
- IBM i Access Client Solutions経由で、IBM iにログインをします
- Instana Agentを配置するディレクトリを作成します
MKDIR DIR('/opt/instana/instana-agent')
Instana Agentのダウンロード
- Instana UIより、IBM i用のInstana Agentをダウンロードします
Instana Agentファイルの移動
- クライアントのターミナルを用いて、先ほど作成したIBM iのディレクトリに対してInstana Agentファイルを移動させます(今回は、
scpを使用します)
scp -i <SSH_KEY> -r <Instana_Agent_Files> <User>@<IP_Address>:/opt/instana/instana-agent
Instana Agentの起動
- IBM i Access Client Solutionsに戻り、PASEシェルを呼び出します
CALL QP2TERM
-
JAVA_HOMEのセットおよびInstana Agentを開始させます
export JAVA_HOME=/QOpenSys/QIBM/ProdData/JavaVM/jdk80/64bit
exec bash /opt/instana/instana-agent/bin/start
Instana UIでの確認
- Instana Agentの開始後、Instana UI上でIBM iの情報を取得できていることを確認できます
- Instana Agentに対して詳細設定はしていないのですが、デフォルトでインフラストラクチャーの情報に加え、
Db2 on iやWebSphere Libertyなどの技術スタックを可視化できていることがわかります - さらに、Instana Agentに
configurationを設定することで、詳細なメトリクスを取得することも可能です。詳しくは、公式ドキュメントをご覧ください
最後に
- IBM iに加えて、他のプラットフォームを組み合わせた環境では、InstanaのUI上でIBM iを含むすべてのプラットフォームおよび、その上で稼働するアプリケーションを一元的に監視できることが大きなメリットになります
- Instanaを統合監視ツールとして活用すれば、画面操作やアラート設定などを一つのUIで完結でき、運用の効率化と可視性の向上が期待できますね!





