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Day 17

VMware Cloud on AWS の基本のキ(責任共有モデルやサポートなど)

Last updated at Posted at 2023-12-24

はじめに

VMware Cloud on AWS の基本のキとして VMware Cloud on AWS の概要、責任共有モデル、サポート、リンク集などまとめてみます。

VMware Cloud on AWS とは

VMware Cloud on AWS は VMware と AWS の両社が共同開発したエンタープライズ向けマネージドコンピューティングサービスです。Amazon EC2 ベアメタルインスタンスを利用して VMware の Software-Defined Data Center(SDDC)が展開されます。

マネージドサービスとして vSphere 含む SDDC スタックまでのパッチ適用や障害対応、バージョンアップが提供されます。
VMware Cloud on AWS の大きな特徴として、クラウドサービスプロバイダーによるサービス提供ではなく、VMware 自身サービスを提供し、サポート運用まで全て行います。

また、VMware Cloud on AWS では vCenter Server に対する直接のアクセスを提供しております。

これによりオンプレミスの vCenter Server を操作する際にも利用している vSphere Client によって、全く同様のユーザーインタフェース操作を行うことができ、オンプレミスと管理運用方法が統一できますし、これまで培った VMware のスキルが活用できます。

以下は実際に VMware Cloud on AWS の環境に vSphere Client でアクセスしております。
オンプレミスと同様にこの画面から仮想マシンを作成したり、vMotion する、といった操作行う事ができます。

SDDC3a.gif

インスタンスの種類、料金など

VMware Cloud on AWS で利用できるベアメタルインスタンスの種類や料金については、以前の投稿でまとめていますので、そちらを参照下さい。

AWS re:Invent 2023 期間中に新しいインスタンスタイプとなる M7i インスタンスでの展開の予定が発表されています。
詳細については以下 VMware Cloud Tech Zone を参照下さい。

VMware Cloud on AWS における責任共有モデル

AWS には責任共有モデルという考え方がありますが、VMware Cloud on AWS にも同様の責任共有モデル (Shared Responsibility) が定義されています。

図は VMware Docs からの抜粋

この共有モデルでは、VMware Cloud on AWS サービスを構成するソフトウェアとシステムを VMware が運用、管理、制御し、施設の物理的なセキュリティなどのインフラストラクチャ要素を AWS が運用、管理、制御します。
このため、ユーザーは運用上の負担を軽減することができます。ユーザーは、仮想マシン、ゲストオペレーティングシステム、その他の関連アプリケーションソフトウェア、および VMware Cloud on AWS が提供するネットワーク/ファイアウォールの設定に対する責任と管理を担います。これにより、柔軟性が得られ、お客様がデプロイを統制できるようになっています。

ユーザー、VMware、AWS における役割分担の詳細は、こちらのドキュメントにてまとまっています。内容をまとめると以下の表のようになるかと思います。

正確な情報はドキュメントを確認下さい

リソース 導入 ライフサイクル 設定
Console UI VMware VMware VMware
AWS インフラ (Compute, Network, Storage) AWS AWS AWS
SDDC が展開される VPC VMware VMware VMware
ネイティブ AWS サービスを稼働させる VPC ユーザー ユーザー ユーザー
ESXi ホスト VMware VMware VMware
vCenter VMware VMware VMware
NSX VMware VMware VMware
vSAN VMware VMware VMware
Management Gateway VMware VMware ユーザー
Compute Gateway VMware VMware ユーザー
ゲスト OS と VMware Tools ユーザー ユーザー ユーザー
HCX ユーザー ユーザー ユーザー

AWS のインフラ部分は AWS が管理を行いますが、VMware Cloud on AWS のサポートは VMware が単一のサポート窓口を提供しておりますので、ユーザーは何か問題が発生した時に VMware と AWS のどちらに問い合わせをするのか迷う事はないよう設計されています。

VMware Cloud on AWS 環境へのアクセス

VMware Cloud on AWS では大きく分けて 3つのコンソールにアクセスをする為、混乱しないようそれぞれのコンソールについて簡単に役割を見ておきたいと思います。

  • VMware Cloud Service コンソール: VMware Cloud Service コンソールでは、SDDC の作成や ESXi ホストの追加・削除、論理ネットワークの管理、Firewall設定などを行います。
  • vSphere Client: 皆さんお馴染みの vSphere Client で、仮想マシンの作成・管理や仮想マシンのコンソール画面へのアクセス、そして VMware HCX の操作などを行います。
  • AWS マネージメントコンソール: VMware Cloud on AWS と接続する AWS サービス、例えば S3や RDS などの追加、設定などを行います。

image.png

AWS サービスとの連携は考えず VMware Cloud on AWS のみ利用したいという場合は、上 2つのコンソールへのアクセスがメインになります。

VMware Cloud on AWS のサインアップ

VMware Cloud Service コンソールで操作をするには、VMware Cloud on AWS のサインアップが必要となります。

VMware Docs の VMware Cloud on AWS の購入オプションにある通り、VMware Cloud on AWS は VMware からの購入と AWS からの購入の二つのパターンがあります。
(ここでいう "VMware からの購入" には、VMware を通じたパートナーからの購入を含んでいます。同様に "AWS からの購入" には、AWS を通じたパートナーからの購入を含んでいます)

AWS からの購入については、以前の投稿の中でステップを載せていますので、そちらを参照下さい。

サポートへ問い合わせをする

VMware のサポートに問い合わせをするには、VMware Cloud Service コンソールからサポートリクエスト(SR)を起票します。

SR を起票するには、VMware Cloud on AWS の Support User サービスロールが必要です。

起票の流れと前提条件の詳細については、VMware Docs を参照下さい。

たまに「VMware Cloud on AWS のサポートに問い合わせするには、AWS のビジネスや、エンタープライズサポートプランに入っている必要がありますか?」と聞かれる事がありますが、VMware のサポートは VMware Cloud on AWS の利用料金の中に含まれていますので、不要です。

(ただし、VMware Cloud on AWS の外側で稼働する RDS や S3 などのネイティブ AWS サービスを利用する場合は、もちろん AWS がサポート窓口になりますので、ネイティブ AWS サービスについて AWS のサポートに問い合わせする場合は適切なサポートプランに加入が必要です)

サポートの応答時間などの詳細

VMware Cloud on AWS のサポートの目標応答時間などの詳細については、VMware の日本語ページでは、Software as a Service (SaaS) Production Support (SaaS プロダクション サポート)から確認する事ができます。
(英語ページだと "Cloud Service Production Support" として同様の情報が確認できます)

VMware Cloud on AWS 関連のリンクまとめ

VMware Cloud on AWS 関連で役立つサイトのリンクを以下にまとめています。日本からもたくさん情報発信していただいているので、何か調べたい情報はリンク集の中から見つかるはず!
(もし他にもおすすめリンクなどがあれば教えてください!)

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