はじめに
世界中の AWS ユーザーが集まり、ベストプラクティスや最新情報を学ぶための年次カンファレンスである AWS re:Invent。今回で 14 回目を迎え 2025 年 12 月 1 日 - 12 月 5 日の 5 日間ラスベガスで開催されました。AWS for VMware(VMware ワークロードの AWS への移行)に関するセッションも非常に多くありました。
この記事では、AWS for VMware に関するセッションについて極力網羅し、特に録画が公開されているものについてはその中身の概要についても紹介していきたいと思います。
録画について随時 Youtube に公開されてきているため、適宜記事は更新していきます。
セッション ID 順に紹介していきます。(目視でチェックしたため抜け漏れがあれば教えてください。。)
Amazon Elastic VMware Service (Amazon EVS) 関連
COP325: Migrate from VMware to AWS: Cloud Operations Best Practices
概要
Amazon EVS を AWS のクラウド運用サービスを通じて最適化することに焦点を当てたインタラクティブセッションにご参加ください。AWS Organizations、AWS CloudTrail、AWS Config、Amazon CloudWatch、そして AWS Systems Manager がどのようにタスクを自動化し、可視性を向上させ、ガバナンスを強化し、移行を加速するかを探求します。移行プロセスを強化し、AWS でワークロードをより効率的かつ安全に実行するための実用的な戦略を習得できます。このセッションは、新しい移行と既存の Amazon EVS デプロイメントの最適化の両方にとって価値があります。
※ 本稿執筆時において、リプレイ動画の公開なし。
MAM101: Optimizing storage costs for Amazon EVS with FSx for ONTAP
概要
この動画は、Amazon Elastic VMware Service のストレージコストを最適化するためにAmazon FSx for NetApp ONTAPをどのように活用できるかについて解説しています。EVSはVMwareワークロードをAWSに移行するためのサービスであり、FSx for ONTAPと組み合わせることで、エンタープライズグレードのストレージ機能を活用しながらコスト効率を高める方法が紹介されています。
アウトライン
- Amazon Elastic VMware Service (Amazon EVS)の概要
- VMware環境をクラウドで同じように運用するための最速かつ最も簡単な方法
- 完全なVCFスタックをクラウドに移行し、AWSサービスにアクセス可能
- 顧客自身での管理またはパートナーによる管理が選択可能
- FSx for ONTAPの特徴と機能
- AWSのネイティブストレージサービスでありながらエンタープライズグレードの機能を提供
- ファイル、ブロック、オブジェクトストレージをサポート
- スナップショット、データ圧縮、重複排除などの高度な機能
- 自律型ランサムウェア保護機能を搭載
- EVSとFSx for ONTAPの連携方法
- 補助データストアとしての利用(NFS、iSCSI、NVMeをサポート)
- ゲスト接続ストレージとしての利用(NFS、SMBをサポート)
- 同一VPC内での簡単な接続設定
- コスト最適化の実現方法
- コンピュートとストレージの分離によるTCO削減
- ストレージ効率化技術による使用量削減(最大70%)
- 必要に応じたパフォーマンスのスケーリング
- ディザスタリカバリの効率化
- 最小限のEVSクラスターとFSx for ONTAPフットプリントでのDR環境構築
- 災害発生時の迅速なスケールアップと復旧後のスケールダウン
- NetApp Disaster Recoveryツールによる自動化
セッションまとめ
このセッションは、VMwareワークロードをAWSに移行する計画を持つIT管理者やアーキテクト、特にストレージコストの最適化に関心がある方に非常に有益です。オンプレミスからクラウドへの移行を検討している組織や、ディザスタリカバリ環境の構築を計画している企業にとって、FSx for ONTAPを活用したコスト効率の高いソリューションの具体的な実装方法を学ぶことができます。また、無料で利用できるWorkload Factoryツールを使って、実際のコスト削減効果を計算し、最適な構成を検討することができる点も実用的です。
MAM201: A complete guide to Amazon EVS: Unlock AWS scale for VMware workloads
概要
このセッションでは、VMwareワークロードをAWS上で実行するための最速の方法としてAmazon EVSを紹介しており、既存のVMware投資やスキルセットを活用しながら、AWSのスケールと俊敏性を活用できるサービスです。オンプレミスからクラウドへの移行において、アプリケーションやワークロードごとに最適な方法が異なる中、EVSはVMwareベースのワークロードを変更せずにAWS上で実行できる選択肢を提供します。
アウトライン
- EVSの基本概要
- 標準的なVMware Cloud Foundation (VCF)スタックをAmazon VPC内で実行
- 完全な管理権限を顧客に提供する自己管理型サービス
- 2025年8月にリリースされ、現在12のリージョンで利用可能
- EVSの3つの主要構成要素
- コンピュート:i4I.metalインスタンスを使用、現在最小4ホスト構成で最大16ホストまでスケール可能
- ストレージ:vSANをプライマリストレージとして使用、FSX for NetApp ONTAPとの統合も可能
- ネットワーキング:VPC内でVLANサブネット概念を実現、BGP伝播のためのルートサーバー機能
- 導入事例:NYU Langone Health
- クラウド移行期間を数ヶ月から数週間に短縮
- 既存のVCFライセンスを活用し、オンプレミスと同様の運用を維持
- セキュリティ要件を満たしながら、スタッフのスキルセットを活用
- デプロイメントプロセス
- AWSコンソールからの簡単な設定
- 必要な情報(ネットワーク、ホスト数など)を収集し、自動的にVCFスタックをデプロイ
- 約3時間でデプロイメントが完了
セッションまとめ
このセッションは、VMwareベースのワークロードをAWSに迅速に移行したいと考えている技術者や意思決定者にとって非常に有益です。特にデータセンター契約の更新期限が迫っている、サーバーサポートが終了する、または短期間でクラウド移行を完了させる必要がある組織にとって、EVSは魅力的な選択肢となります。既存のVMwareスキル、プロセス、テクノロジーを維持しながら、AWSのクラウド機能を活用したいと考えている企業にとって、このサービスは重要な橋渡しの役割を果たすでしょう。
MAM203: AWS for VMware migrations: Successes, roadmaps, & strategies
概要
このセッションでは、Envision Healthcare、Aeromexico、カリフォルニア大学の3つの組織のリーダーがパネリストとして参加し、それぞれのVMware環境からAWSへの移行体験、直面した課題、学んだ教訓、そして今後のロードマップについて共有しています。AWSがVMwareワークロードの移行と近代化のための多様なパスを提供していることが強調されています。
アウトライン
- AWSのVMwareワークロード移行オプションの紹介
- Amazon EVSによる迅速なリフト&シフト
- AWS Transform for VMwareを活用したEC2へのリホスト
- コンテナ(ECS/EKS)へのリプラットフォーム
- マネージドサービス(Amazon RDS、Amazon FSx、Amazon WorkSpaces)の活用
- サーバーレスやクラウドネイティブサービスによる完全なリファクタリング
- 各組織の移行事例
- Envision Healthcare:11以上のデータセンターの統合、SQL workloadsのRDSへの移行
- Aeromexico:96サーバー、50以上のアプリケーションを1ヶ月でEVSに移行
- カリフォルニア大学:パフォーマンス問題を抱えたHR/給与システム、入学システム、メインフレームの移行
- 主な教訓と成功要因
- 環境の完全な把握と「不要」なシステムの特定
- FinOpsの早期確立と継続的なコスト管理
- ガバナンスと標準の設定の重要性
- AWSをビジネスパートナーとして扱い、オープンなコミュニケーションを維持
- Migration Assistance Program(MAP)などのAWSプログラムの活用
- 今後のロードマップと近代化計画
- Aeromexico:2026年までに全アプリケーションをクラウドに移行、3つの主要データセンターの廃止
- カリフォルニア大学:移行済みシステムの近代化継続、一部システムの管理の内製化
- Envision Healthcare:2026年末までにデータセンターからの完全撤退、AWS近代化ラボの活用
セッションまとめ
このセッションは、特に、複数のデータセンターを統合したい組織、パフォーマンス問題を抱えているシステムを改善したい組織、またはVMwareのコスト増加に対応するために迅速な移行を計画している組織にとって、実際の成功事例と教訓が参考になるでしょう。また、移行後のモダナイゼーション戦略を検討している技術チームにとっても、段階的なアプローチや利用可能なAWSのツールとサービスについての洞察が得られる内容となっています。
MAM305: Amazon EVS Deep Dive: Strategic migration planning
概要
AWS の VMware ワークロードを Amazon EVS で実行するインタラクティブな技術セッションにご参加ください。最適な移行成功に向けた Amazon EVS 環境の設計と計画方法の紹介、技術的な前提条件、キャパシティ計画、ホスト配置オプションもカバーします。Amazon EVS とストレージ、バックアップ、災害復旧ソリューションを統合するためのベストプラクティスを学び、さらに他の AWS サービスとの接続によってクラウドデプロイメントを最大化する方法を紹介します。
※ 本稿執筆時において、リプレイ動画の公開なし。
MAM401: Amazon EVS Deep Dive: Advanced Networking and Storage Architecture
概要
Amazon EVS は、クラウド仮想化スタックの構築において柔軟性を提供します。この詳細解説セッションでは、Amazon EVS 環境の高度なパターンに焦点を当て、ネットワークアーキテクチャ、VPC 間通信、そして高度なネットワーキング戦略をカバーします。また、環境をスケールする際のパフォーマンスとコストの最適化に役立つ高度なストレージアーキテクチャパターンについても探求します。
※ 本稿執筆時において、リプレイ動画の公開なし。
STG203: What's new with AWS File Storage
概要
このセッションでは、AWSのファイルストレージサービスの最新機能と革新について解説しています。AWSのファイルストレージは最も急速に成長しているストレージサービスであり、様々なユースケースに対応するための新機能や改善点が紹介されています。
アウトライン
- AWSファイルストレージの概要
- AWSで最も急成長しているストレージサービス
- 主要なユースケース:ビジネスアプリケーション、機械生成データ、機械学習
- AWSのファイルストレージポートフォリオ
- FSX for Windows File Server:Windows環境向け
- FSX for Open ZFS:ZFSベースのワークロード向け
- FSX for NetApp ONTAP:NetApp環境からの移行向け
- FSX for Lustre:高性能コンピューティング向け
- Amazon EFS:クラウドネイティブワークロード向け
- 価格性能の最適化に関する新機能
- EFSの読み取りスループットを30Gbpsから60Gbpsに、IOPSを250,000から2.5百万に向上
- FSX for Open ZFSとLustreにインテリジェントティアリングを追加
- FSX for Lustreのディレクトリリスト表示を5倍高速化
- FSX for ONTAPのSSDプールの動的縮小機能
- データ活用の拡張
- FSX for Open ZFSとFSX for ONTAPにAmazon S3アクセスを追加
- AWS Transfer Familyとの統合
- データ保護と回復力の強化
- FSX for Windows File ServerにFSRM(File Server Resource Manager)を追加
- FSX for ONTAPに無料のSnapLockとARP(Anti-Ransomware Protection)を追加
- AWS Backupの論理的エアギャップボールトの直接書き込み対応
- EFSのクロスアカウントレプリケーション
- データ移行の簡素化
- Amazon Elastic VMware ServiceとFSX for ONTAPの統合
- FlexCacheのWrite-back機能によるグローバル分散環境の性能向上
セッションまとめ
このセッションは、大規模なファイルベースのワークロードを運用している企業や、オンプレミスからクラウドへの移行を計画している組織にとって有益です。また、機械学習ワークロードやグローバルに分散したチームでのファイル共有を最適化したい方々にも、具体的な解決策を提供しています。価格性能の最適化、データ保護の強化、S3との統合によるデータ活用の拡張など、幅広いニーズに対応する新機能が紹介されています。
Amazon EVS 以外の VMware ワークロード移行セッション
Demolish Technical Debt with AWS Transform
概要
この動画は、AWS re:Invent 2025で紹介された「AWS Transform」サービスに関するデモンストレーションです。AWS Transformは、Windows .NETアプリケーション、VMwareシステム、メインフレームなどのレガシーシステムの近代化を加速するAIエージェントを活用したサービスで、移行速度を最大5倍高速化します。動画では、古いサーバーラックを実際に爆破して破壊するという強烈な視覚的メタファーを通じて、テクニカルデットを「粉砕する」というコンセプトを表現していました。
アウトライン
- テクニカルデットの問題提起
- レガシーコード、高額なライセンスコスト、依存関係などが革新を妨げる
- 古いワークフローがAI導入などの新技術活用を阻害している
- AWS Transformの紹介
- 専門AIエージェントを活用したモダナイゼーションサービス
- Windows .NET、VMware、メインフレームなどのレガシーシステムの移行を加速
- コード保守の簡素化と旧式システムからの脱却を支援
- インパクトのあるデモンストレーション
セッションまとめ
この動画は、古いシステムの維持コストに悩み、クラウド移行やモダナイゼーションを検討している組織にとって、AWS Transformがどのようにテクニカルデットを解消し、イノベーションへのリソース再配分を可能にするかを印象的に伝えています。より詳細な情報は他のセッションやデモで得ることができます。
HMC309: Migrating your VMware workloads with on-premises dependencies
概要
このセッションは、オンプレミス依存関係を持つVMwareワークロードをクラウドに移行する方法について、AWS OutpostsやAWS Local Zonesなどのハイブリッドおよびエッジサービスを活用したアプローチが紹介されています。特に、データ主権要件や相互依存性を持つワークロードを自分のペースで移行・モダナイズする方法に焦点が当てられています。
アウトライン
- オンプレミスインフラの課題
- TCO(総所有コスト)の把握の難しさ
- データ主権要件への対応
- 生成AIアプリケーションのオンプレミス実行ニーズ
- AWS Where You Need Itの戦略
- AWS Outposts:顧客のデータセンターに設置可能なAWSインフラ
- AWS Local Zones:特定の都市圏に設置されたAWSインフラ
- 段階的なクラウド移行パスの提供
- 移行アプローチ
- リフト&シフト:迅速な結果を示すための直接移行
- モダナイゼーション:マネージドデータベースやコンテナサービスの活用
- AWS Transformによる移行分析と最適化
- Caesars Entertainmentの事例
- 規制要件によりベッティングエンジンをオンプレミスに維持する必要性
- VMware環境からAWS Outpostsへの移行
- EKSの活用によるKubernetesワークロードの最適化
- 4倍のパフォーマンス向上と運用コスト削減の実現
セッションまとめ
このセッションは、VMwareワークロードをクラウドに移行したいが、規制要件やアプリケーションの相互依存性のためにオンプレミス環境を維持する必要がある組織にとって特に有益です。AWS OutpostsやLocal Zonesを活用した段階的な移行アプローチは、ITインフラの複雑さを軽減しながらクラウドのメリットを享受したい技術リーダーやアーキテクトに実践的な洞察を提供しています。また、Caesars Entertainmentの実例は、規制の厳しい業界でもクラウド移行が可能であることを示す貴重な参考事例となっています。
INV212: Migrate, modernize, and move your business into the AI era
概要
このセッションは、AWS Transform に関する講演です。企業のIT トランスフォーメーションを、従来の手探りの状態から、AIを活用したGPSナビゲーションのようなスムーズな体験へと進化させるビジョンが語られています。2025年5月にローンチされたAIエージェントサービス「AWS Transform」を中心に、VMware、メインフレーム、Windowsという主要なレガシーワークロードの移行とモダナイゼーションを加速させる方法、そして今回発表された新機能「Custom」や「Composability」について、BMWなどの顧客事例やデモを交えて解説しています。
アウトライン
- AWS Transformのビジョンと基本機能
- 3つの主要ワークロードへの対応
- VMware: データセンターからの脱却を支援。資産の発見、TCO分析、自然言語による移行計画の作成、ネットワークトポロジーの自動生成などを提供。事例としてCSLが紹介され、移行計画の効率が12倍向上した
- Mainframe: 複雑な依存関係の解析やドキュメント生成、テストケースの自動生成などをAIが支援
- 顧客事例:BMWグループ
- 新機能:AWS Transform Custom
- 新機能:Composability
セッションまとめ
このセッションでは、AWS Transformが単なる移行ツールから、企業の独自のニーズや業界特有の要件に合わせてカスタマイズ可能なプラットフォームへと進化したことが強調されました。VMware、メインフレーム、Windowsといった既存資産の移行をAIエージェントで自動化するだけでなく、新機能の「Custom」や「Composability」により、技術的負債(Tech Debt)の解消を「オートパイロット(自動操縦)」に乗せることができるようになります。これにより、企業はメンテナンス作業から解放され、AI時代に向けたイノベーションにリソースを集中できるようになると結論付けています
MAM202: Agentic AI for VMware migrations with AWS Transform for VMware
概要
このセッションでは、AWS Transform for VMware を活用し、Agentic AIを用いてVMwareワークロードのAWS移行を加速させる方法について解説しています。従来の移行プロジェクトが1.5〜2年かかってしまう技術的・組織的な課題に対し、AIエージェントがどのように発見、計画、ネットワーク変換、そして移行実行までのプロセスを自動化・効率化するかを、デモやCSLなどの顧客事例を交えて紹介しています。
アウトライン
- 移行の課題とAWS Transformの役割
- 企業の70%のワークロードは依然オンプレミスにあり、大規模な移行には平均1.5年を要する。
- 技術的負債やドキュメント不足、組織内の連携不足が主な障壁。
- これらを解決するために、VMware移行に特化した「Agentic AI」ソリューションとしてAWS Transformを開発。
- AWS Transform for VMwareの主要機能とアーキテクチャ
- マルチエージェントシステム: 単一のタスクだけでなく、ビジネスゴールに基づき複数のエージェント(発見、計画、ネットワーク、移行)が連携。
- Human in the Loop: AIが完全に自律するのではなく、パートナーや社内専門家が承認・確認を行うプロセスを重視。
- セキュリティと構成: オンプレミスのデータ収集ツールはインターネット接続不要でセキュアに動作。移行先のAWSアカウント設定やネットワーク自動生成(CloudFormation/Terraform出力)もサポート。
- 新機能と改善点
- 柔軟なワークフロー: どこからでも開始可能(例:ネットワーク移行をスキップしてサーバー移行だけ行うなど)。
- 多様なデータインポート: 専用ツールだけでなく、RVTools、Excel、Wordなどあらゆる形式のドキュメントをLLMが解析して取り込み可能。
- 大規模対応の計画エージェント: 数千台規模のVMに対しても、ビジネスコンテキスト(コスト優先、スピード優先など)を加味した移行計画(Wave Plan)を作成・修正可能。
- デモ(AWS Transformの実演)
- オンプレミスのインベントリデータのアップロードから、AIによるサーバーのグループ化(Wave作成)。
- チャット形式での計画修正(例:「テスト環境より開発環境を優先して」といった指示)。
- ターゲットアカウントへの接続設定と、NSX等の設定ファイルからのAWSネットワーク(VPC, SG)自動生成。
- 顧客事例と成果
- CSL: 460万件のレコードを分析し、30%の運用コスト削減を達成。
- Vector: 移行速度を34%向上させ、TCOを35%削減。
セッションまとめ
このセッションは、VMware環境のAWS移行を検討している企業において、AIがいかに工数と期間を短縮できるかを紹介しています。AWS Transform for VMwareは、単なるデータ移行ツールではなく、移行計画の策定からネットワーク設計、関係者間のコラボレーションまでを支援する統合プラットフォームであることが強調されました。特に、自然言語での指示による計画変更や、既存のドキュメントをそのまま活用できる柔軟性は、移行のハードルを大幅に下げる要素となります。利用料は無料であり、まずは試してみることが推奨されています。
MAM316: Fast-Track your VMware to AWS Migration with AWS Transform
概要
このハンズオンワークショップでは、VMware ワークロードをクラウドネイティブソリューションに変換するための AI を搭載した AWS Transform の機能について学びます。自動化された発見、依存関係マッピング、インフラストラクチャ変換のための Agentic AI の実践的な経験を積み、効率的な移行計画のための AWS モダナイゼーション手法の使用方法を学びます。このセッションでは、レガシー VMware 環境を最適化されたクラウドネイティブアーキテクチャに変革することに焦点を当て、複雑さ、コスト、移行リスクを削減しながら AWS への投資を最大化するお手伝いをします。
※ ハンズオンワークショップのためリプレイ公開はないと思われます。
MAM323: Map your VMware workloads migration and modernization journey to AWS
概要
このインタラクティブセッションでは、多様な VMware ワークロードに対する、固有の要件、依存関係、ビジネス目標を考慮したカスタマイズされた移行とモダナイゼーション戦略を探求します。リフト & シフトから完全なクラウドネイティブなトランスフォーメーションまで、生成 AI などのイノベーションを活用して移行を加速し、リスクを軽減するアプローチの選択方法を学びます。投資を最適化し、情報に基づいた意思決定を導くためのベストプラクティス、ライセンスに関する考慮事項、戦略的フレームワークを取り上げ、ビジネス目標と技術的制約に合致した、回復力があり拡張可能なクラウドアーキテクチャの構築をお手伝いします。
※ 本稿執筆時において、リプレイ動画の公開なし。
MAM335: Scale VMware migrations with Cloud Migration Factory & AWS Transform
概要
このハンズオンワークショップでは、AWS Transform と Cloud Migration Factory を使用した大規模な VMware 移行の自動化について学びます。発見、テスト、カットオーバープロセスにおいて手動作業を 90% 削減できる実証済みの自動化パターンの実践的な経験を積むことができます。簡素化された変更管理により、コンプライアンスに準拠した大規模移行を可能にする実践的なフレームワークを探求します。ご参加の際はノートパソコンを持参ください。
※ ハンズオンワークショップのためリプレイ公開はないと思われます。
MAM338: VMware to AWS modernization blueprint: Migrate, containerize, scale
概要
このハンズオンワークショップでは、VMware から AWS への移行とワークロードのモダナイゼーションのための技術的なブループリントを提供します。VMware から Amazon EC2 、そしてコンテナへのジャーニーに沿って、より高速でスケーラブルな移行のために Agentic AI を備えた AWS Transform の使用する方法を学びます。ワークショップでは、Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) を使用したコンテナ化、マイクロサービスの実装、そしてクラウドネイティブソリューションの開発を実演します。実証済みのVMware 移行経験を持つ AWS エキスパートが、アプリケーションアーキテクチャの再構築、インフラストラクチャの最適化、そしてイノベーションの加速についててガイドします。
※ ハンズオンワークショップのためリプレイ公開はないと思われます。
MAM346: Pioneering Agentic AI Transformation: CSL VMware & SAP modernization
概要
このセッションでは、世界的なバイオ医薬品企業であるCSLが、AWSのAgentic AI技術を活用して、VMwareおよびSAP環境のクラウド移行とモダナイゼーションを実現した事例が紹介されています。CSLは、企業買収によるシステムの断片化や技術的負債といった課題を抱えていましたが、AWS TransformとAmazon Q Businessを組み合わせた新しい移行フレームワークを導入することで、移行計画やアプリケーション分析にかかる時間を劇的に短縮しました。従来の手法と比較して10倍以上の効率化を達成した具体的なアプローチと、その変革における組織的な教訓が語られています。
アウトライン
- CSLの事業概要と課題
- 1916年創業の血漿由来治療薬のパイオニア企業
- 880万人の患者に治療を提供、1億100万回のインフルエンザワクチン接種を実施
- レガシーインフラの維持、ライセンスコストの増加、データの断片化という課題に直面
- 近代化プログラムの基盤構築
- AWS Accelerate to Cloud from Data Centerプログラムの活用
- デジタルコアの確立:ランディングゾーン、データ統合、プラットフォームサービスの統合
- SAP RISEへの移行による3つのグローバルインスタンスのクラウド化
- AWS Transformによるエージェント型AI移行フレームワーク
- 460万件のモデライズITレコードを取り込み、1日で316台のサーバーに対する40の移行ウェーブを生成
- データセンターウェーブ計画の10倍高速化(610時間→60時間)
- 週あたりの移行ウェーブ計画速度が5倍向上(2ウェーブ/週→5-10ウェーブ/週)
- Amazon Q Businessによるアプリケーション発見の自動化
- 17,000ページのインフラ要件ドキュメントをインデックス化
- サーバー・アプリケーションマッピング、移行評価、アプリケーション発見の3つのアプリを構築
- アプリケーション発見時間を12倍高速化(60分→5分)、合計1000時間の工数削減
- 移行評価時間を10倍高速化(20分→2分)
- 主要な学び
- 役割と責任の明確化と再定義の重要性
- 新技術導入のためのプロセス変革の必要性
- パートナーエコシステムとの信頼関係構築の重要性
セッションまとめ
このセッションは、大規模なVMware環境の移行やSAPシステムの統合を検討している企業のITリーダーや技術者、特に、エージェント型AIを活用した移行の自動化と高速化に関心のある方、レガシーシステムの近代化に課題を抱えている組織、ライフサイエンス業界で規制要件を満たしながらクラウド移行を進めたい方にとって、実践的な知見と具体的な成果指標を提供する貴重なセッションとなっています。
MAM349: 4x faster workload modernization with agentic AI
概要
このライトニングトークでは、エージェントAIを戦略的に実装することで、エンタープライズワークロードの変革を最大4倍速く実現する方法が紹介されています。特に、AWS TransformというAWSの初めてのAgentic AIサービスを活用して、移行とモダナイゼーションのプロセスを大幅に加速する方法に焦点が当てられています。
アウトライン
- クラウド移行の課題
- 典型的な移行には18ヶ月以上かかる
- 70%のワークロードが従来のデータセンターで稼働
- 70%以上のレガシーITソフトウェアが20年以上前に作成されている
- AWS Transformの紹介
- AWSの初のエージェントAIサービス
- 移行とモダナイゼーションを4倍速く実現
- VMware、メインフレーム、Windowsなど様々なスタック向けの専門エージェントを搭載
- AWS Transformの主な機能
- 移行方法論に基づいた設計
- 19年間のAWS専門知識に基づいて訓練された専門エージェント
- 統合されたウェブエクスペリエンス
- チーム間のコラボレーション機能
- 自律性と人間の介入のバランス
- デモンストレーション
- ワークスペース作成とジョブ定義
- VMware移行のエンドツーエンドプロセス
- インベントリのインポート
- 移行計画の作成と波状展開
- ネットワーク移行の自動化
- 移行計画の実行
- AWS Well-Architected Frameworkとの連携
- 技術的負債の管理
- 6つの柱に基づく評価
- アーキテクチャ改善フレームワークの活用
セッションまとめ
このセッションは、クラウド移行とモダナイゼーションに取り組む企業のIT責任者、アーキテクト、エンジニア、特に、複雑な移行プロジェクトを加速させたい組織や、エージェントAIの実用的な活用方法を探している技術チームにとって有益です。AWS Transformを活用することで、従来18ヶ月以上かかっていた移行プロセスを大幅に短縮し、コスト削減と効率化を実現できる可能性が示されています。
MAM357: VMware to AWS Readiness: Foundational decisions before your migration
概要
VMware から AWS への移行を成功に導く重要な意思決定を探求するためにご参加ください。ライセンス、運用モデル、技術アーキテクチャ、組織の準備状況における選択が、移行結果にどのような影響を与えるかを検証します。VMware 環境の依存関係とビジネス制約を包括的に評価し、ステークホルダーの合意形成と将来を見据えた計画のための実用的なフレームワークを使用する方法を学びましょう。このセッションでは、一般的な移行の落とし穴を回避し、長期的な成功を確実にするための重要な戦略的ガイダンスを提供します。
※ 本稿執筆時において、リプレイ動画の公開なし。
MAM408: Accelerate migration of VMware workloads using Agentic AI
概要
この技術的な詳細解説では、AWS Transform を使用してサーバー移行ライフサイクルを最適化する方法を紹介します。AI を搭載したエージェントが、オンプレミス環境のインテリジェントな発見から AI 生成によるウェーブ計画とネットワークアーキテクチャまで、移行ジャーニーをどのように自動化し最適化するかを探求します。ハンズオン演習を通して、生成 AI 機能を活用し、Infrastructure as Code の自動作成とネットワーク変換を行う方法を学びます。実際のサーバー移行を体験し、AWS ジャーニー中のビジネス中断を最小限に抑える、最新の AI を活用した移行技術の実用的な知識を身につけて帰りましょう。
※ ハンズオンワークショップのためリプレイ公開はないと思われます。
PEX203: Accelerating workload modernization using next generation agentic AI
概要
このセッションではAWSが生成AIツールを活用して、AWSへの移行や既存ワークロードの近代化をどのように加速させているかに焦点を当てています。VMware、.NET、メインフレーム、Java、SQL Serverなど、様々なプラットフォームに対応した最新のエージェント型AIツールが紹介され、これらのツールがAWSパートナーやサードパーティISVツールとどのように統合されているかについても解説されています。
アウトライン
- ビジネス変革の必要性
- CEOの84%がイノベーションを重要視しているが、自社の革新スピードに満足しているのはわずか6%
- AWSは自社で10,000回以上のエージェント技術を活用し、約5,000開発者年分の時間を節約
- AWS Transformツールスイートの紹介
- Transform for Assessments: 15分で移行評価レポートを生成、約60%のコスト削減を実現
- Transform for VMware: VMwareからEC2への移行を自動化、ネットワーク構成の変換も含む
- Transform for .NET (フルスタック近代化): .NET Framework 3.5以上をクロスプラットフォーム.NET 8/10に変換、Windows ServerとSQL Serverのライセンスコストを最大70%削減
- Transform for SQL Server: ストアドプロシージャをAurora PostgreSQLに変換
- Transform Custom: Java、Node.jsなど任意のコードパターンの技術的負債を削減
- Transform for Mainframe: COBOLアプリケーションをJavaに近代化、ドキュメント生成機能付き
- 実績と成果
- Thomson Reuters: 技術的負債を50%削減、従来の4倍の速度で月150万行のコードを変換
- Experian: 68.7万行のコードを変換し、300エンジニア時間を節約、作業量を40%削減
- Toyota: 4,000万行のCOBOLコードを50%高速に近代化
- パートナー支援プログラム
- 移行コストを相殺する各種ファンディングプログラム(OLA、MA等)
- サードパーティツールの統合支援
- Composability Initiative: パートナー独自のエージェントをAWSツールに統合可能
セッションまとめ
このセッションは、大規模なレガシーシステムの移行や近代化を検討している企業のIT責任者、技術リーダー、そしてAWSパートナー企業、特に、VMware環境からの移行、.NETアプリケーションの近代化、メインフレームのクラウド移行を計画している組織にとって、具体的なツールと実績に基づいた実践的なアプローチを学ぶことができます。また、コンサルティングパートナーにとっては、これらのAIツールを活用することで、プロジェクト提供の効率を大幅に向上させ、より多くの案件を確実に遂行できる可能性が示されています。
PEX307: Accelerating Cloud Migration with Agentic AI: Hands-on AWS Transform
概要
AWS パートナーが AI を搭載した AWS Transform を活用して、クライアントのクラウド移行ジャーニーを最適化する方法を紹介するセッションにご参加ください。このハンズオンセッションでは、高度な AI エージェントを活用して移行アセスメント、計画、そして AWS へのワークロード移動を加速する方法を学びます。パートナーの皆様は、プロンプトエンジニアリング戦略に関する貴重な洞察を得て、実用的なユースケースを探求し、1 時間以内での完全自動移行を目撃することができます。AWS Transform for VMware と AWS Transform Assessments が、制御と可視性を維持しながら、合理化された移行サービスの提供にどのように役立つかを理解しましょう。AI を活用した移行プラクティスの最大化に関するインタラクティブなディスカッションのために、ご質問をお持ちください。
※ 本稿執筆時において、リプレイ動画の公開なし。
TNC208: Accelerate Your Cloud Journey with AWS Transform
概要
この動画は、AWS re:Invent 2025で行われた「Accelerate Your Cloud Journey with AWS Transform」セッションの内容です。AWS Transformがクラウド移行とモダナイゼーションのプロセスをどのように加速できるかを説明しています。AWS Transformは、AWSの最初のエージェントAIサービスとして、VMware、メインフレーム、.NETアプリケーションなどの移行を自動化し、従来の手作業による移行と比較して最大4倍速く変換プロジェクトを実現します。
アウトライン
- クラウド移行の課題
- 移行プロセスの遅さと複雑さ
- スケーラビリティの制限
- レガシーシステムの知識不足
- AWS Transformの概要
- エージェントAIを活用した移行・モダナイゼーションサービス
- 専用エージェント:VMware、メインフレーム、.NET向け
- 統合されたウェブインターフェースによるチームコラボレーション
- 主な機能と利点
- コード変換の自動化(数百万行のコードを数分で処理)
- 移行計画の簡素化と自動アセスメント
- コスト削減(ライセンス費用の削減など)
- 技術的負債の削減
- 導入事例
- Thomson Reuters:月間150万行のコード変換、技術的負債を70%削減
- The Hartford:.NET Framework 4.8から8.0への移行
- Toyota Motors:4000万行のCOBOLコードのモダナイゼーション
- 実装プロセス
- AWS Transformの有効化
- ソースコードリポジトリの接続
- 変換計画の選択と実行
- 自動単体テストと結果の確認
セッションまとめ
VMwareワークロード、メインフレームアプリケーション、.NETアプリケーションの移行に取り組んでいる組織にとって、AWS Transformがどのように技術的負債を削減し、移行プロセスを加速できるかを理解できるセッションです。また、AIエージェントを活用して大規模な移行プロジェクトを効率化したい方にとっても参考になる情報が満載です。
参考文献