3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

LINE WORKS API の Token を OAuth で取得してみる

Last updated at Posted at 2023-12-21

LINE WORKS API の多くは、以前に紹介した Service Account による JWT 認証で取得した Access Token を指定して利用することができますが、Drive API と Mail API は、ユーザーアカウントによる OAuth 認証で取得した Access Token でなければ利用することができません。

LINE WORKS API を利用するための OAuth の利用については、こちら を参照してください。

LINE WORKS の OAuth では、javascript によるリダイレクトが行われるため、基本的にはブラウザでアクセスする必要があり、スクリプトから簡単に Token を取得する、というわけにはいきません。
今回は、WebDriver を利用して Edge を起動し、OAuth による Access Token の取得を試してみます。

準備.1 : Redirect URL の登録

JWT (Service Account) を利用の際には Redirect URL の登録は不要でしたが、OAuth を利用するためには、アプリに対して Redirect URL を登録する必要があります。
アプリの構成は済んでいる前提で、以下の手順で Redirect URL を登録します。

Develoepr Console にアクセスし、[API > アプリ] の順に進みます。
ページ下の [変更] ボタンをクリックし、Redirect URL にリダイレクト先の URL を入力し、[追加] > [保存] の順にクリックします。

Redirect URL には、通常は、利用する Web アプリで、Access Token の取得に必要となる Authorization Code を受け取るページを指定します。今回は、Web サーバーを立てずに OAuth を利用しますので、https://localhost と入力しておきます。

また、OAuth Scope には、filemail を指定しておきます。
image.png

準備.2 : WebDriver の入手

WebDriver は、ブラウザによる各種アクセスなどを自動化する仕組みです。
WebDriver はブラウザごとに提供されていますが、今回は Edge の操作を試してみます。
下の URL から、使用している環境・Edge のバージョンに該当するモジュールをダウンロードして、zip を展開の上、実行ファイルを取得してください。
https://developer.microsoft.com/en-us/microsoft-edge/tools/webdriver

取得したファイルを実行すると、WebDriver は、既定では Port 9515 で HTTP リクエストを受信するよう起動します。
この Port に対して処理内容を記述した HTTP リクエストを送信することで、ブラウザに特定 URL へのアクセスをさせたり、ページ上のコンテンツを取得したりすることができます。

HTTP リクエストを介したやり取りなので、cURL などを利用しても WebDriver を介してブラウザをコントロールすることも可能ですが、取得した Token をスクリプト内で利用することも考えて、これまでのように PowerShell から利用してみます。

Memo :
動作確認はしていませんが、同じ方法で、Chrome も使用できると思います。
Chrome 用の WebDriver は、以下からダウンロードできます。
https://googlechromelabs.github.io/chrome-for-testing/

1. WebDriver 起動

何も考えず、ダウンロードした WebDriver の実行ファイルを実行してください。
コンソール ウィンドウに、こんな感じのメッセージが表示されれば起動成功です。

Starting Microsoft Edge WebDriver 120.0.2210.61 (50ab4bd76cf1b5ff9d6705778b6ee170df56f154) on port 9515
To submit feedback, report a bug, or suggest new features, please visit https://github.com/MicrosoftEdge/EdgeWebDriver

Only local connections are allowed.
Please see https://aka.ms/WebDriverSecurity for suggestions on keeping Microsoft Edge WebDriver safe.

Microsoft Edge WebDriver was started successfully.

2. Edge の起動

それでは、以下の PowerShell を実行して、WebDriver から Edge を起動してみます。

$bootBoy = @{
    capabilities = {}
}
$bootResponse = Invoke-RestMethod -Uri "http://localhost:9515/session" -Method POST -body (ConvertTo-Json $bootBoy)
$sessionId = $bootResponse.value.sessionId

今後は、起動した Edge に紐づいた SessionId を用いて、Edge とやり取りをしていきます。

3. Authorization Code の発行

アプリの Client ID、アプリで必要とする Scope、アプリに登録されている Redirect URL、CSRF 対策のための任意の文字列 state を元に構成した Autorize URL にアクセスします。

$redirectUrl = "https://localhost"
$clientId = "wMM6Ptxxxxxxxx"
$scope = "file mail"
$state = "state"

$authReuestbody = @{
    url = "https://auth.worksmobile.com/oauth2/v2.0/authorize?client_id=$clientId&redirect_uri=$redirectUrl&scope=$scope&response_type=code&state=$state"
}
$authRes = Invoke-RestMethod -Uri "http://localhost:9515/session/$sessionId/url" -Method POST -body (ConvertTo-Json $authReuestbody) 

Edge ブラウザで、認証画面が表示されますので、要求されている API Scope を確認の上、ID とパスワードを入力して、[ログイン] をクリックします。
image.png

ログオンすると、指定した Redirect URL にリダイレクトされ、その際の Query Parameter として、Authorization Code が含まれています。

WebDriver を介して、現在の URL を取得し、Query parameter から Authorization Code を取得します。
ログインしてから Step By Step で PowerShell を実行する場合には、以下のコードで Authorization Code が取得してください。

#do{
#    start-sleep -Seconds 1
    $res = Invoke-RestMethod -Uri "http://localhost:9515/session/$sessionId/url" -Method GET
#}while ($false -eq $res.value.startswith($redirectUrl))

$parsedURL = $res.value.Split('?')[1]
$paramsCollection = [System.Web.HttpUtility]::ParseQueryString($parsedUrl)
$authCode = $paramsCollection["code"]

Edge の起動から Authorization Code の取得までをスクリプト化したい場合には、コメントアウトを外してください。
ログイン操作に時間を要することを考慮して、定期的に現在の URL を取得します。
現在の URL が Redirect URL に指定した値から始まっていれば、ログイン操作が終了しています。

ブラウザが必要なのはこのステップまでですので、以下を実行して、Edge を閉じてしまいましょう。

Invoke-RestMethod -Uri "http://localhost:9515/session/$sessionId" -Method Delete

WebDrive はまだ実行されたままですので、必要に応じて別途終了してください。

4. Token の取得

取得した Authorization Code を使って、Token を取得します。

$clientSecret = "CrvbzPxxx"
$getTokenbody = @{
    code = $authCode
    grant_type = "authorization_code"
    client_id = $clientId
    client_secret = $clientSecret
}

$tokenRes = Invoke-RestMethod -uri "https://auth.worksmobile.com/oauth2/v2.0/token" -Method POST -body $getTokenbody 

write-host "access token is   :" $tokenRes.access_token 
write-host "refresh token is  :" $tokenRes.refresh_token 
write-host "token scope is    :" $tokenRes.scope 
write-host "token expires in  :" $tokenRes.expires_in 

これで、以下のように、User Account による Access Token が取得できました。

access token is   : jp1ASDAA0zWLm44Gfm267F3aFr0bOD2TrOt9VtS/jJXHcYl5kYKcam3OtlJf1eVusTlrsQe/imR65NN2WOyBwXIfR85LEdHScPu/oZRMFywE9Rk2NkEv21JJiMyFpkFEky2ECnj5VwVpaFtGuvN594O5+VZSvTZrNMzQHTlM8UFAZA6xlWO1qCeQ5NpF6bK8ferKH0yE1vYtE8cmPc6eIU4w+muLemKrD7RMGp3ZGbUSvoRPZlC5esQB3IAxxikLa5oS60aAAo3XbWsdB0I=.kwiu9yovfcs8Rumz2QSOg
refresh token is  : jp1ALKAhfVF82RpjYbgO/0nO4BGxImhasb1kp/bdYyhja3bzdU0pmox/ZA/E7puZm4hZcit8Fgu9FhPkUwydyRvqjN9LDacjw11fZqi1Yxtbu7ZB/r12ZD2RK0OX0iLPqjtteoCn4QDwYBLNaga6QzNCAPsYMir7fPcFySgRFBoBvo/r2qY/v5fMULzGKFw==.kwiu9yNovfcs8Rum2QSOg
token scope is    : file mail
token expires in  : 86400

あとは、この Token で、Drive API、Mail API を含む、LINE WORKS API をご利用いただけます。

3
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?