title: 【文系合格者がストーリーで解説】G検定「探索・推論・知識表現」入門|古いAIの暗記がスッと頭に入る
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はじめに
こんにちは。2026年1月のG検定に合格した、文系出身のエンジニアです。
G検定の勉強を始めると、ディープラーニングの前に「探索」「推論」「知識表現」「エキスパートシステム」といった、ちょっと古めかしい用語がドサッと出てきます。私は最初、「これ今のAIと関係あるの?」と思いながら、ただの暗記として丸暗記しようとして撃沈しました。
でも、これらはAIが昔どうやって「賢く」なろうとしたかという歴史のストーリーで読むと、驚くほど頭に入ります。この記事では、第1次・第2次AIブームの中心だった古典的AI技術を、文系の私が腑に落ちた順番で整理します。
※ この記事はJDLA公式のものではありません。個人の学習経験に基づく内容です。
全体像:AIは「探す→推論する→知識を持つ」と進化した
細かい用語に入る前に、大きな流れだけ掴んでください。
- 探索(第1次AIブーム):とにかく総当たりで答えを「探す」
- 推論:持っているルールから新しい結論を導く
- 知識表現・エキスパートシステム(第2次AIブーム):専門知識をコンピュータに「持たせる」
「力技で探す時代 → 知識を持たせる時代」という順で進化したんだな、と掴んでおくと、個々の用語が地図の上に乗ってきます。
1. 探索:力技で正解を探す
第1次AIブーム(1950〜60年代)の主役が探索です。迷路やパズル、ゲームのように「取りうる手」を木構造(探索木)に並べ、ゴールまでの道を順番に調べていきます。
| 用語 | ざっくり言うと |
|---|---|
| 幅優先探索 | 浅い階層から横にしらみつぶし。最短経路は見つかるがメモリを食う |
| 深さ優先探索 | 一本道をとことん奥まで。メモリは少ないが遠回りも |
| ミニマックス法 | 自分は最大・相手は最小を狙う、対戦ゲームの読み合い |
| αβ法(アルファベータ法) | ミニマックスで「読むだけ無駄な枝」を切り、計算を減らす |
| モンテカルロ木探索 | ランダムな試行を大量に回して有望な手を評価。AlphaGoでも活躍 |
ポイントは、探索は「賢く考える」のではなく「しらみつぶしに調べる」アプローチだということ。だからオセロやチェスのような明確なルールのゲームには強い一方、現実の複雑な問題では手の数が爆発してしまいます。
2. トイプロブレムとフレーム問題:探索の限界
ここがG検定の頻出ポイントです。
探索ベースのAIは、ルールが明確な**トイプロブレム(おもちゃの問題)**は解けても、現実の問題は解けませんでした。これがブーム終焉の理由です。関連して必ず押さえたいのが次の3つの「問題」。
- フレーム問題:ある行動に「関係あること」と「関係ないこと」をАIが切り分けられず、考えるべき範囲を絞れない問題
- シンボルグラウンディング問題:記号(言葉)と、それが指す実世界の意味を結びつけられない問題
- チューリングテスト:機械が知能を持つかを「人間と区別できるか」で判定する考え方
この3つは名前と意味がごちゃごちゃになりやすいので、後でまとめて整理します。
3. 推論と知識表現:知識を「持たせる」時代へ
第2次AIブーム(1980年代)のキーワードが知識表現です。探索の力技ではなく、専門家の知識をルールの形でコンピュータに与えれば賢く振る舞えるはず、という発想ですね。
| 用語 | ざっくり言うと |
|---|---|
| 推論 | 持っているルールや事実から新しい結論を導くこと |
| 意味ネットワーク | 概念どうしを「is-a(〜の一種)」などの関係でつないだ図 |
| オントロジー | 概念や用語の関係を体系的に定義したもの。重量級/軽量級がある |
| エキスパートシステム | 専門家の知識をルール化し、判断を再現するシステム |
4. エキスパートシステムとその限界
知識表現を実用化したのがエキスパートシステムです。試験では具体例の名前が問われます。
- MYCIN(マイシン):感染症の診断・抗生物質の処方を支援した医療系の代表例
- DENDRAL(デンドラル):化合物の構造を推定した、初期のエキスパートシステムの代表例
便利そうですが、ここにも壁がありました。知識獲得のボトルネックです。専門家の知識を人間がいちいちルールに書き起こす作業が膨大すぎて、現実的に維持できなかったのです。この限界が、「人間がルールを書くのではなく、データから自動で学ばせよう」という機械学習・第3次AIブームへの橋渡しになります。
文系の私が混同しないためにやった整理
似た用語が多いので、私は「問題系」と「人物・システム系」に分けて覚えました。
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| フレーム問題 | 何を考慮すべきか絞れない |
| シンボルグラウンディング問題 | 記号と意味を結びつけられない |
| 知識獲得のボトルネック | 知識を書き出すのが大変すぎる |
| トイプロブレム | ルール明確な簡単な問題なら解ける |
問題の名前と「何ができない/何ならできる」のセットで覚えると、選択肢のひっかけに強くなります。
試験直前の確認リスト
- 幅優先探索と深さ優先探索の違いを説明できるか
- ミニマックス法とαβ法の関係を言えるか
- フレーム問題・シンボルグラウンディング問題を区別できるか
- エキスパートシステムの例(MYCIN・DENDRAL)を挙げられるか
- 知識獲得のボトルネックが第2次ブーム終焉の一因だと説明できるか
まとめ
探索・推論・知識表現は、一見バラバラの暗記項目に見えて、「力技で探す → 知識を持たせる → その限界から機械学習へ」という一本のストーリーでつながっています。この流れの中に各用語を置いていくと、ただの丸暗記がぐっと楽になります。
文系の方は、数や式よりも「どのアプローチが、なぜ行き詰まったのか」という物語で押さえるのが合格への近道です。
おすすめの学習リソース
G検定の学習には、分野ごとに体系的にまとめられた教材が役立ちます。私も受験前にお世話になったサイトを紹介します。
探索・推論や知識表現といった古典的AI分野から最新のディープラーニングまで、試験範囲を幅広くカバーしているので、知識の地図づくりに活用できます。
この記事はJDLA認定の公式コンテンツではありません。筆者個人の学習経験に基づく非公式の情報共有です。