はじめに
「Node.jsって何?」というレベルのプログラミング初心者がtoioのJavaScriptライブラリで開発を始めるまでに、時間がかかったので、手順を備忘録としてまとめておきます。参考にして頂ければ幸いです。
動作環境
Windows11
Node.js:v20.11.0
npm:10.2.4
yarn:1.22.21
必要なもの
- Bluetooth USBアダプタ
Windowsで環境構築する場合、toio.jsが使用している「noble」ライブラリの関係で、内蔵Bluetoothではなく、別途Bluetooth4.0 USBアダプタが必要になります。
今回は、エレコムのアダプタを使用しましたが、問題なく動作しました。
Bluetooth(R) USBアダプター LBT-UAN05C2
詳細はnobleの前提条件に書かれています。
ただし、後ほどドライバーを書き換える作業をすると、Bluetooth USBアダプタとして使用できなくなるので、注意してください
手順1 Node.jsをインストール
-
Node.jsの公式から推奨のLTS版をダウンロード
toioのGitHubによると、10以上のバージョンであれば動作するようです。
-
ダウンロードできたら、インストーラーを起動
「node-v20.11.0-x64.msi」というようなファイル名でダウンロードできているはずです。
-
基本的にデフォルトのままで大丈夫ですが、この画面では、チェックを入れてインストールしてください
チェックを入れることで、環境構築に必要なツール諸々が自動でインストールされます。
1.「Finish」を押して完了
-
正常に動くか確認する
インストールできたら、コマンドプロンプトを起動して正常に動いていることを確認します。
Windowsの検索窓から「cmd」と入力して、コマンドプロンプトを起動
以下のコマンドを実行して、
node --version
ダウンロードしたバージョンが表示されれば、正常にインストールできています。
v20.11.0
パッケージ管理システムのnpmについても確認します。
npm --version
10.2.4
・参考サイト
手順2 yarnをインストール
npmと同じパッケージ管理システムであるyarnがtoio.jsでは使われているため、インストールします。
npm install -g yarn
- 正常に動くか確認する
yarn -v
1.22.21
・参考サイト
手順3 Zadigをインストール
Zadigを使用してアダプターのドライバーを書き換えます。
Zadingの使い方は以下のYouTubeを参考にしました。
https://youtu.be/mL9B8wuEdms?si=rfwEdVUxDTn7RDeQ&t=105
-
Zadingのページから「Download」項目の「Zading 2.8(versionによって異なる)」をクリックしてインストール
-
「Reinstall Driver」を実行
※注意
これを実行するとBluetooth USBアダプタとして機能しなくなります
node-bluetooth-hci-socketのGitHubにロールバックすると戻ると書いてありますが、戻りませんでした。 -
「The driver was installed successfuly」が表示されたら完了です
手順4 Gitをインストール
toio.jsのGitHubからファイル一式をダウンロードするために、Git Bashをインストールします。
- gitのページからダウンロード
https://gitforwindows.org/ - インストーラーを起動
「Git-2.43.0-64-bit.exe」がダウンロードされたら、デフォルト設定のままインストールします。 - 正常に動くか確認する
インストールが終わったら、コマンドプロンプトで正常にインストールできているか確認します。
git -v
git version 2.43.0.windows.1
・参考サイト
手順5 toio.jsをローカル環境に複製する
-
toio.jsのGitHubに移動して、URLをコピー
- コマンドプロンプトを開いて作業環境のディレクトリに移動
今回はC:\Users\ユーザー名
に複製する - 以下のコマンドを実行
完了すると「toio.js」というフォルダができているはずです。
git clone https://github.com/toio/toio.js.git
手順6 yarnのインストールとビルド
cdコマンドでtoio.jsディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行
package.jsonが設置されます
yarn install
yarn build
手順7 nobleをインストール
toio.jsを展開したディレクトリで、以下のコマンドを実行し、nobleをインストールします。
npm install noble
※実行後、バージョン違いによるエラーが起きる場合は、以下のように、
--legacy-peer-deps
を追加することで、強制的にインストールできます。
npm install --legacy-peer-deps noble
ここまでの手順が正常に終われば、環境構築は完了です。
手順8 サンプルプログラムを実行
サンプルプログラムは「examples」の中に3つ用意されています。
実行方法はGitHubに書かれています。
https://github.com/toio/toio.js#video_game-example
今回は、keyboard-control
を試します。
toio.jsに移動し、以下のコマンドを実行します。
toio Cubeの電源が入っていることを確認してください。
yarn example:keyboard-control
Bluetoothが自動で接続され、キーボードの矢印キーでtoioを動かすことができます。
参考サイト