はじめに
QGISで断面測線のシンボロジを作成する方法を紹介します。
断面測線(下図:A-A'断面)は、地形図上の線の端部に右上の矢印と記号がついたもので、矢印の方向(東北方向)に地形を見ます。
シンボロジで測線の飾りを作成しており、ジオメトリは単なるラインなので、平面表示用のラインを別途作成する必要はなく、標高断面図で指定する測線としてそのまま使用できます。
作り方
ラインレイヤ
使用データとしてベクタ(ライン)を用意します。測線名として「linename」フィールドがあるものとします。
レイヤパネルから、「レイヤのスタイルパネルを開く」を押して、作業開始です。
直線
シンボロジを開くと、初期状態として通常、タイプ「直線」1つがあります。ここでは、色を「黒」、ストローク幅を「0.4」mmにします。
端部の縦棒を作る
アイテムツリーの右の「+」を押してアイテムを追加し、タイプ「マーカー線」を選択し、「間隔で指定」のチェックを外して、「最初の点」、「最後の点」にチェックを付けます。
「マーカー線」の下に2つのアイテムが追加されるので、下の「シンプルマーカー」を選択し、大きさ「4」mm、ストローク幅「0.4」mm、オフセットy「-2」mm(大きさの半分のマイナス)、形状を縦棒とします。
矢印をつくる
上記の縦棒シンプルマーカーを選択して、右の「+」を押してアイテムを追加し、大きさ「4」mm、ストローク幅「0.4」mm、回転「270」°、オフセットx「4」mm(大きさと同じ)、形状「arrowhead」を指定します。
測線名を入れる
アイテムツリーの上位(ライン)を指定して、右の「+」を押し、アイテムを追加します。タイプ「マーカー線」、マーカーの位置「最初の点」を指定します。
2つのアイテムが下位に追加されるので、シンプルマーカーを選択して、タイプをフォントマーカーに変更します。
フォントファミリーを「Arial」、大きさ「4」mm、塗りつぶし色「黒」、オフセット7「-7」mm(縦棒の大きさ+α)、文字「属性の文字列」→「linename」を指定します。これで、始点側の測線名が入りました。
今度は、始点のフォントマーカーを「複製」ボタンで複製し、「最初の点」のチェックを外して、最後の点をチェックします。
フォントマーカーを選択して、文字を編集し、「測線名'」にします。
"linename" || ''''
ここで、式はそれぞれ下記の意味があります。
- "linename" 属性値
- || 文字列連結
- '''' 「'」一文字(外側の'は文字を囲う記号、内側の''は'が囲う特殊な文字なので、2文字で'1文字扱い)
以上で、完成です。出来上がりは、最初の画像をご覧ください。
おわりに
QGISのシンボロジは階層上にアイテムを重ねるなど複雑な表現ができますので、色々使い方があるのではないかと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。